映画感想・レビュー 197/2562ページ

危険がいっぱい:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-22

この映画「危険がいっぱい」は、ルネ・クレマン監督とアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」のコンビで、夢よ再びとばかりに製作された、デイ・キーン原作のコミカル・サスペンスだ。

アメリカのギャングの情婦に手を出して追われる、いかさまギャンブラーのアラン・ドロンが、アメリカ人の未亡人の運転手として雇われ別荘に。

そこには彼女と共謀して、夫を殺した愛人が匿われていたが、未亡人の姪のジェーン・フォンダが、ドロンに惚れたことから、当初の計画が狂い出す。

やがて、未亡人とドロンの仲を愛人が疑い、ジェーンも嫉妬する。
そこに、ギャングの手下もやって来て、最後には小悪魔のジェーンの思い通りの結末に----------。

世紀の二枚目俳優アラン・ドロンの絶頂期の魅力が全開の作品で、ルネ・クレマン監督のエスプリの効いた演出も軽快だ。

未来世紀ブラジル:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-22

この映画「未来世紀ブラジル」は、テリー・ギリアム監督が、悪夢的イマジネーションで、現代社会を鋭く風刺した作品だ。

近未来の管理社会を舞台に、空を飛ぶことを夢見る小役人は、誤認逮捕事件の目撃者が、夢に現れる女性にそっくりだったことから、彼女を助けようとして、混乱の悲劇に巻き込まれていく。

ジョージ・オーウェルの「1984年」のような悪夢の管理社会を、奇才集団「モンティ・パイソン」のアニメーターだったテリー・ギリアムが、ダクトだらけのセット、顔をこねくりまわす美容術、鳥人となった主人公に襲いかかるサムライ戦士などの、独自のイマジネーション溢れる映像で描いていて、実に素晴らしい。

妖星ゴラス:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-22

この東宝特撮映画「妖星ゴラス」は、日本が誇る不朽の名作「ゴジラ」の本多猪四郎&円谷英二コンビによる作品だ。

地球に接近する、とてつもなくでかい恒星との衝突を避けるため、南極に巨大なロケット噴射口を作って、地球の軌道を変えるというスケールの大きさにしびれてしまう。

当時の科学技術の粋を集めた緻密なストーリー、神業的な都市の水没ミニチュアの特撮に、ある種の感動を覚えてしまう。

尚、いきなり出現する怪獣マグマは、ストーリーと関係ないと言えば、それまでだが、"ウルトラ世代"には、お約束のパターンで嬉しくなってしまいます。

正欲:P.N.「たっしー」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-22

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最後の二人の会話は良かった。
稲垣は息子を理解する気持ちになれたのか、それとも…

戦場(1978):P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-22

この映画「戦場」は、ベトナム戦争の極初期、軍事顧問団との名目で、民兵や傭兵を指揮し、北ベトナム軍とマック・ワ要塞をめぐって戦う、アメリカ軍の小部隊を通して、戦争の虚しさを伝える戦争アクション映画の傑作だ。

低予算映画だが、主演のバート・ランカスターは、脚本の素晴らしさに感動し、自ら15万ドルを製作費にあてるほど、この作品に惚れ込んでいたそうだ。

朝鮮戦争から日が浅い時期のベトナム戦を描く作品だけに、装備もグリースガンのような旧式武器なのが渋い。

天間荘の三姉妹:P.N.「雪風」さんからの投稿

評価
★★☆☆☆
投稿日
2023-11-22

三姉妹の名前を聞いたとき欽ちゃんの「わらべ」やんと笑っていました。内容はいいんやけどとにかくダラダラと長い。三ツ瀬を神秘的な世界にしてほしい。現世と区別しにくい。テレビドラマで充分でしょう。寺島しのぶさんは適役でした。

ゴジラ-1.0:P.N.「ゆうちゃん」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-22

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

私はゴジラが大好きです。
最終的には面白く、興奮して見て楽しめましたが 前半はなぜ戦争ストーリー?いる?って感じで神木隆之介と浜辺美波も存在感がいまいちでうーんって感じでした。ゴジラも恐竜みたいで少しがっかりしてました。後半に向けて成長したゴジラ(いつもと同じ)が見れ、神木隆之介を囲む吉岡さん佐々木蔵之介さんの存在感が素晴らしくてさすがでした。あの二人が囲むだけでストーリーも面白くなってきて。(二人の脇役の出演がなければゴジラ以外は個人的につまんない映画になってました)大昔のあの音楽も使用してくれて気分爆上がりでした。贅沢言えば怪獣の相手も出てそこへゴジラが出てきて日本を守る方が私はストーリー的に好きです。

遥かなる戦場:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-22

この映画「遥かなる戦場」は、イギリス映画界の"怒れる若者たち”の旗手、トニー・リチャードソン監督が、イギリスの貴族社会の階級制と保守性と醜悪さを、痛烈にえぐった、反戦映画の秀作だ。

同時に、クリミヤ戦争を通して、近東における権益をめぐっての大国間の野望をも暴いている。

1854年から1856年にかけて、ロシア対イギリス、フランス、トルコ連合軍の戦争が、クリミヤ半島で続いた。

ナイチンゲールが活躍したことで知られているが、戦争の悲惨さは、言葉では言い尽くせない。
映画は、だから戦争を描くのだ。

バラクラバの戦闘が行われ、伝令に走った青年将校のデビッド・ヘミングスを銃弾が貫き、白馬から転落した彼の死体のそばを、退却して行く兵士たちに、戦争の虚しさが滲み出ていたと思う。

ブラック・レイン:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-22

この映画「ブラック・レイン」は、全篇の三分の一を占める大阪ロケが話題になり、この映画が遺作となった松田優作のエキセントリックな悪役ぶりを堪能できる作品だ。

リドリー・スコット監督が、大阪を舞台にして撮った刑事アクション映画で、それまでの外国映画が描いていた、エキゾチックなばかりの日本像とはひと味違う、「ブレードランナー」ばりの大阪の街の映像に目を見張る。

高倉健が、マイケル・ダグラスとアンディ・ガルシアの二人の刑事をサポートする、大阪の堅物刑事役で競演している。

劇中で健さんが、アンディ・ガルシアとごきげんにデュエットするシーンは、ファンならずとも必見だ。

これが遺作となった松田優作の壮絶な悪役ぶりも圧巻で、自らの余命と引き替えに挑んだ、その鬼気迫る演技は、主演のマイケル・ダグラスをも食っていたと思う。

惑星ソラリス:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-22

アンドレイ・タルコフスキー監督の「惑星ソラリス」は、S・レムの原作に基づいているが、レム的テーマとは全く対極にある映画だ。

レムは未知なるもの、つまり理性を持った惑星の海と遭遇した、人間の認識の問題に興味を抱いていたが、タルコフスキー監督の関心は、あくまで人間の魂の問題にある。

だから、宇宙にあっても、主人公の気持ちは、常に地球の方に向っている。

「ややこしい機械だとか、点滅するランプだとか、どうでもいいガラクタがどっさり出てくる」と、タルコフスキー監督は、自作への不満を漏らしている。

これはSF映画にありがちな、派手な仕掛けで、観る者の思考を中断させるのを嫌ったのだと了解すべきだろう。

この禁欲的な傾向は、この作品以降、さらに強まり、タルコフスキー映画は、いよいよ晦渋の度を増していくのだ。

ノスフェラトゥ:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-22

この映画「ノスフェラトゥ」はタイトルでも分かるように、世界で最初の吸血鬼映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」のリメイク作品だ。

導入部から展開、そして結末に至るまで、呆れるほど忠実に再現している。
カメラアングルさえも、同じではないかと笑ってしまうくらいだ。

いかにオリジナルの作品が偉大であるかを証明するような作品なのだが、それでも何か所か、とてつもなく怖く、素晴らしい場面が、新たに挿入されている。

こんなリメイクなら、オリジナル版のムルナウ監督も、きっと喜ぶに違いない。

ドラキュラの餌食となる娘が、イザベル・アジャーニだけに、遥かに魅惑的でもある。

古い映画は苦手でという人は、とりあえずこの作品で恐怖の夜を楽しむのもいいかも知れません。

バーディ:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-21

主人公の青年バーディは、ヴェトナム戦争に出征して、前線で錯乱状態に陥り、今ではアメリカの精神病棟の一室で、まるで飛べない鳥のように身をかたくして座り込み、一日中、金網のついた窓から見える空を眺めているだけです。
バーディは、ヴェトナムの戦場で精神錯乱になって、"鳥"になってしまったのではなく、鳥が大好きな人間であった彼は、しだいに病がこうじて、鳥に"自己同一化"してしまった。
そして、鳥になって町の上を飛びまわる幻覚を見るのです。
それは鳥に憧れ続けた彼にとっての"夢の成就"でもあったのです。
このバーディの視線を追った低空俯瞰撮影が実に見事だ。
ヴェトナム戦争が、バーディに与えた残酷な傷とは、せっかく"鳥"として大空を飛べるようになったのに、ヴェトナムの戦場は、なんとそこでバーディは、ヘリコプターで空を飛ぶのですが撃墜され、彼の精神錯乱は決定的なものになり、彼を飛べなくなった鳥にしてしまうのだ。
そして、コンクリートの病室の中に閉じ込められた金網越しの窓から、空を眺め続けるバーディの姿は、無慈悲にも破壊させられた"夢の残骸"そのものなのかも知れません。

クリスティーン:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-21

無生物に悪霊が宿って害をなすという映画は、これまでにも沢山あった。
それは家(「たたり」)であったり、船(「ゴースト 血のシャワー」)であったり、ピアノ(「残酷の沼」)であったりする。

悪霊は取り憑く相手を選ばない。
この作品同様、車を主人公にしたものには、題名もズバリ「ザ・カー」という映画が既にあった。

いわば使い古された題材なのだが、この映画に登場する車の悪霊的な性格が、とても魅力的なので、観ていて退屈しない。

その車とは、赤いグラマラスなボディが官能的な1958年型プリマス。
この車の名前が、クリスティーンなのだ

車体に傷を付けられ、美貌をそこなわれるや、時には火達磨になりながらも、車に悪戯した相手を追い詰め殺すのだ。

その徹底ぶりが、とても爽快なのだ。

すずめの戸締まり:P.N.「よし」さんからの投稿

評価
☆☆☆☆
投稿日
2023-11-21

この監督の映画全てにおいて
都合よく話が進みすぎる
要所でえぇ何それ?って本気で失望

主人公補正をかけすぎて
出会う人皆んな親切で助けてくれる
敵ですら主人公の味方はマジで論外

作品自体が自分の脚で歩いていない
書いた脚本で出来たレールの上をた
だ走っているだけの作品

ラピュタ、魔女宅、ハウルみたいな
シーンがあるけどジブリのパクリと
言う気はありません
ただオマージュですらない
ジブリに対してリスペクトがあるな
らジブリを感じさせるより
どうやって作品が自分の脚で前に歩
いて行くかを考えるべきだろ

監督のアニメーション映画に対して
の考え方があまりにも不埒
本気でありえない

福田村事件:P.N.「雪風」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-11-21

史実本は読んだうえでやっと観る事が出来た。映画になるとこんな描かれ方になるのかと残念です。女性の乳房や船上の情事は必要でしょうか。殺戮場面もだいぶ配慮している感じがします。加害者達のその後をもっと描いてほしかった。

キングコング対ゴジラ:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-11-21

この映画「キングコング対ゴジラ」は、東宝創立30周年を記念して製作された映画で、日米の怪獣王、ゴジラとキングコングの夢の対決が実現した。

TV番組の視聴率UPのため、南の島から運ばれたキングコングが、北極の氷山から復活したゴジラとガチンコ勝負を繰り広げる。

那須高原での初戦で、ゴジラの放射能という飛び道具に敗北したキングコングだが、自衛隊の100万ボルト作戦で体質改善し、パワーアップ。

東京でひと暴れして、憂さを晴らした後、ゴジラの待つ富士山の裾野へ空輸され、第2ラウンドの開始となる。

プロレス的な肉弾戦は、熱海城を経て海に落下し、場外乱闘になる。

泳いで帰るキングコングに、沈んだままのゴジラというように、結局、勝負の決着がつかず、ドロー(?)となってしまった。

落ちた偶像:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-21

この映画「落ちた偶像」は、キャロル・リード監督の「第三の男」と並ぶ、最高作とも言えるサスペンス映画の秀作だ。

グレアム・グリーンの小説の映画化作品で、少年の目から見た、大人の世界の偽善性が描かれ、憧れの英雄を殺人犯だと思い込み、幻滅していく心理描写の変化が、克明に綴られていく。

大使館内を主な舞台にしているが、小道具を巧みに使い、構図の取り方で心理的なサスペンスを高めていく手法は、実に見事だ。

戦後の荒廃が色濃く残る社会状況と、不安定な人間関係が、物語の背後に見え隠れしている。

突然炎のごとく(1962):P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2023-11-21

このフランス映画「突然炎のごとく」は、ヌーヴェルヴァーグの旗手フランソワ・トリュフォー監督の最高傑作だ。

奔放で炎のように激しい女を、親友同士の二人の男が、同時に愛してしまう。

奇妙な三角関係の中で揺れる男性心理を描いた、ロシェの小説の映画化だが、トリュフォーは、あたかも古い写真帳をめくるような感じを意識した、ロングショットの映像とリズミカルな語り口で、巧みに表現している。

主演のジャンヌ・モローの生き生きとした演技が素晴らしく、この最高傑作に永遠の輝きを与えていると思う。

最終更新日:2025-04-26 16:00:02

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