廃用身 作品情報

はいようしん

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ある町のデイケア・異人坂クリニック。院長の漆原糾(染谷将太)が“画期的な”治療を考案し、施設に通う高齢者の間で密かに広まっている。その医療行為は究極のコスパのいい介護を目指すもので、廃用身(麻痺などにより、回復見込みがない手足のこと)をめぐる、従来の常識を覆すものだった。その上、「身体も心も軽くなった」、「厳しい性格が柔らかくなった」など、予想外の“好ましい副作用”が現れたという。その噂を聞き、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じた編集者・矢倉俊太郎(北村有起哉)は、漆原に本の出版を持ちかける。しかし、デイケアに関する内部告発が週刊誌に流出する。さらに、患者宅で衝撃の事件が起き、すべてが暗転していき……。

「廃用身」の解説

映像化不可能と言われた現役医師作家・久坂部羊のデビュー作となる同名小説を実写映画化したヒューマンサスペンス。麻痺などにより回復見込みがない手足、“廃用身(はいようしん)”に対して医師が施したある“治療”が、社会に波紋を広げていく。出演は「爆弾」の染谷将太、「逆火」の北村有起哉、「ふつうの子ども」の瀧内公美。監督・脚本は「三つの光」の吉田光希。

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公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2026年5月15日
キャスト 監督吉田光希
原作久坂部羊
出演染谷将太 北村有起哉 瀧内公美 廣末哲万 中村映里子 中井友望 吉岡睦雄 六平直政
配給 アークエンタテインメント
制作国 日本(2025)
年齢制限 PG-12
上映時間 125分
公式サイト https://haiyoshin.com/

(C)2025 N.R.E.

予告編動画

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ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「鎌倉の隠居」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2026-05-06

タイトルは、初めて聞く語で、かつて大きな社会問題にもなっていた、と劇中で描かれているのだが、それも知らなかった。それも、そのはず、すべからく現役医師である原作者久坂部 羊の完全なフィクション。辞書には「廃用」なる語はあり、医療用語としては「廃用症候群」というものがあるとのこと。本編では、脳梗塞などで麻痺し、リハビリをしても回復が見込まれない、動かない手足のことが「廃用身」と定義されている。
すでにして現今の最大課題のひとつでありながら、なんらの打開策も見出せていない高齢者医療及び介護問題。本作は、それに対する痛烈な社会批判であり、ある種の問題提起である。
ほんの数年前には『プラン75』から高齢者問題についてある種の問題提起があった(早川千絵監督・ハピネットファントムスタジオ配給)。その年齢に近づき、自分にとっても現実味が増すばかりで、他人事として放置できない。近時の報道では老齢者の医療費比率引き上げ間近かとのこと。防衛費拡充どころの話ではない。もっと広く少子高齢化問題についての未来展望のなさは、あまりに深刻。本作の原作も、初出は2003年。20年以上経過していて、先行きに全く方向性すら見えていないことが、より顕現化している。
染谷将太扮する主人公医師漆原の結末での決断が観ていて苦しい。批判は易し、しかしながら「解」はいずこに。もはや、金品財産の有無ではない。確実にやって来ること明白な「死」に対峙して、われわれはどう留保し、決断すればよいのか。本作が突きつける問題は、あまりに大きく、考えれば考えるほど、途方に暮れるばかり。必見の重要作品である。

最終更新日:2026-05-18 02:00:02

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