鬼才ミヒャ・レビンスキー監督登壇『まともな男』初日舞台挨拶&ティーチイン開催!

鬼才ミヒャ・レビンスキー監督登壇『まともな男』初日舞台挨拶&ティーチイン開催!
提供:シネマクエスト

日時 : 11月18日(土)
場所:新宿K‘s cinema (東京都新宿区新宿3丁目35-13 3F)
登壇者:ミヒャ・レビンスキー

2016年スイス映画賞において<最優秀作品賞>ノミネート<最優秀脚本賞>受賞し、スイスで絶賛を浴びた、衝撃の問題作『まともな男』が、11月18日(土)より 新宿K’s cinemaにて公開となった。原題の「Nichts Passiert」は、ドイツ語で「何も起こってない」という意味。何もなかったことにしたいトーマスの偽善的な行動、自己保身、事なかれ主義。ありがちな行動に「ギクッ」とする人も多いはず。この物語で描かれているのは、決して異常な人間ではなく、どこにでもいる、いたって普通の“まともな人間”。目を背けたくなるような“嫌な共感”と、心を揺さぶる衝撃の結末とは…?!11/18(土)初日を迎える本作の公開を記念し、鬼才ミヒャ・レビンスキー監督が登壇し、初日舞台挨拶&ティーチインが開催された。

劇場で観客とともに鑑賞した後、ミヒャ・レビンスキー監督が客席から登壇。埋め尽くされた会場に拍手が起こり「日本で初めて披露する作品が本作で、とても嬉しく思ってます。何より、批判でも共感でもいいので、みなさんが本作をどう思ったか?が一番気になります。」と挨拶。本作で一番伝えたかったテーマ、問題意識については「もしも、ある日突然、映画のような重大な事件が起きて自分は被害者でも加害者でもないのに責任を追うという立場に追い込まれてしまった時、どうするか?について考えてましたね」と淡々と説明、頷く観客ら。

本作で一番気に入っているシーンについては、主人公トーマスの夫婦が雪山のコテージで行われたコンサートに参加していたシーンをあげ、監督ご自身の経験に基づいたのでしょうか?という質問に微笑みながら「もちろん、結婚しているからね!ははは…」と会場に笑い声が。 レビンスキー監督は脚本家出身であり、本作でも脚本と監督のどちらも務めている。「当初はコメディ映画に仕上げるつもりで、所々コメディチックな場面も入れていたが、撮影をしながら、この映画はコメディではないかもしれないと気づき、あえて笑いのシーンは排除していた」と言い、「今までラブコメディのような映画を手がけていたこともあり、今回は新しいことに挑戦してみたかった」とスイス国内の今までの評価やイメージとは180度違った内容に、当時の上映時には驚いた反応が多かったという。続いて、本作の結末についてはいろんな解釈が分かれており、スイスの本国でもいろいろ議論されたという現状について「物語が完結してしまうと、そこで物語は終わってしまうんですよね。それを完結せず、あえて物語の外に向けたかった。」と答えた。

作品を観終えた観客からのティーチインでは「 (舞台挨拶も含めて)楽しい2時間でした」「主人公の小市民っぷりがすばらしかった」と感想を交えながら積極的に手が上がった。本作で象徴的な小物として登場する”ザラの日記”は、日記そのものは映されるも、中身についての描写はない、その日記には何が書かれているか?という質問に対し「私もわからないです。何が書いてあるのか。(会場に笑いが)でも、おそらく、ものすごく具体的にザラに起きた事件の詳細が書かれていたと思われる」と、観客に答えを委ねる。 そして、主人公・トーマスを演じていた、デーヴィト・シュトリーゾフには、どこまで演技指導をしたのか?アドリブを許していたのかという質問については「デーヴィト・シュトリーゾフは、ドイツでとても有名な俳優で、別の件でレビンスキー監督に電話が来たのだが、その際、この作品の話をしてたら、とても興味があるから脚本送って!と言われたんだ。ところが、実は実はその時点では脚本がなかったんで、急いで2週間ほどかけて書き上げて送って、実現した経緯がある。なので、脚本の段階から、彼が演じることを想定して書いているし、ずっとディスカッションを続けていたこともあって、現場ではほとんどご自由に任せていたんだ。トーマスになりきるために、実は10キロも増量していたので、撮影が始まってからは何も指導というのはなかった。本当に素晴らしい俳優だと思う」と、本作は主人公・トーマス役を熱演したデーヴィト・シュトリーゾフにお礼のコメントを。 続いて、本作のタイトルについての質問が。原題の意味と邦題の意味に相違がある部分について監督の考えを尋ねると、「本国&ドイツ圏以外の国では『まともな男』というタイトルでよく知られているが、原題『Nichts Passiert』の意味は、本国&ドイツ圏以外国ではニュアンスが伝わらないと思う。というのも、この言葉の意味は2つがあって、”本当に何も起こっていない”という意味、そして、何かが起こった時に”大丈夫、大丈夫!”という場面でも使う言葉である。例えば、何か物を落として壊れたしまった時、すでに物が壊れてしまっていたにも関わらず、”大丈夫、大丈夫”という意味で使われているので、両面的な意味を持つ言葉は伝わりにくかったと思うので、今の邦題で妥当だと思ってます」と答えた。

最後は、日本の観客との出会いを祝して自らも記念写真を撮りたいというリクエストで、来場した観客らを背景に記念写真を行い、熱々と盛り上がったイベントは終了となった。

最終更新日
2017-11-20 12:00:21
提供
シネマクエスト(引用元

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