- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-11
それまで、個性派スターとして評されていたチャールトン・ヘストンが、この「ベン・ハー」では、彼自身、演技者として開眼したと言う通り、内面からの怒りや悲しみを見事に演じきっている。
クライマックスの戦車の競争場面の迫力は、もちろんだが、この映画がいつまでも愛されるのは、チャールトン・ヘストン扮するユダヤ青年が、運命に流されながらも戦い、真実の愛を知っていくという、荘厳なロマンの物語があるからなのだ。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-11
非常にがっかりし、非常に残念だった。
まず、ゴジラは無表情であるべきだ。
84ゴジラから、犬が唸るかの様な顔は怖いと思えず、シン・ゴジは、無表情で良かった。
本作も、54ゴジラと同じく、無表情で描くべきであった。
ジュラシックパークの恐竜の様に、目や口や身振りで表現した方が更に怖く感じる。
54ゴジラに比べ、ドラマシーンのカメラワークが場当たり的で、構図を全く考えていない。アップ、上下左右からベストな構図が欲しかった。テレビのセット撮影では無いのだから。これでは映画の撮り方では無い。まるで下手な家庭用ビデオ撮影並みであった。
米軍と戦わせ、大半が被害受け、これ以上はソ連を考え、これ以上は戦えないとすべきで、結果として自力で戦うしか無い方が良かった。
戦闘機の攻撃シーンももっと本格的に描けたら良かった。
CGゴジラは、目が死んでいたので、アニマトロニクス模型でもっと生物感を出して欲しかった。
予算と時間がない中、以前の作品を踏襲せず、初代を超えるホラー映画に描いて欲しく残念であった。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-11
NHKラジオの音の風景で三重県菅島の観光船を迎える村の子どもの元気な声が潮騒と共に流れた。何だか本篇の映像が甦ってね
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2023-11-11
この映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」で、ブラッド・ピット扮するハインリヒ・ハラーは、実在のオーストリア人の登山家。若き日のダライ・ラマの家庭教師を務めた人物だ。
このハラーは、ヒマラヤ山脈の未踏峰ナンガパルバットを目指すが、登頂に失敗します。
そして、この遠征を通じて、自分の栄光にしか興味のない、利己的なハラーの性格が明らかになっていきます。
問題は、ハラーが14歳のダライ・ラマと出会うまでの前半の80分、その悪党ぶりを延々と描いていることだ。
映像は抜群に素晴らしいが、物語の内容はつまらない。
この前半部分は、丸ごと余分だった気がする。
そして、この映画に生気が出てくるのは、ダライ・ラマが登場してからだ。
しかし、ハラーのまだ見ぬ息子とダライ・ラマをだぶらせる設定はあまりにも安易だし、ブラッド・ピットの演技も説得力がない。
- 評価
- ★☆☆☆☆
- 投稿日
- 2023-11-11
この映画「幕末青春グラフィティ Ronin 坂本龍馬」は、武田鉄矢が生涯の師と仰ぐ坂本龍馬の激動の青春時代を、自ら脚本・主演した作品だ。
土佐藩を脱藩後、長州の高杉晋作率いる奇兵隊と力を合わせ、4千の兵で幕府15万の兵と戦うまでを描いている。
とにかく、この映画での武田鉄矢演じる坂本龍馬の凄まじさといったら、涙と鼻水、ツバと泡、狂ったようにただ騒ぎまくるだけなのには、驚きを通り越して、呆れて物が言えないほどだ。
とても正視に耐えられず、思わず下を向いてしまったのだが、武田鉄矢はそんな観る者の思惑などどこ吹く風、その貧相な顔でさらに延々とどなりまくるのだ。
とにかくこの映画、武田鉄矢自ら片山蒼の名で脚本を書いていることでも分かるように、そのひとり勝手な激しい思い込みと演技とは言えない演技で、醜態をさらすのだ。
加えて吉田拓郎のスタアかくし芸大会的な演技や、その他、登場人物はやたらにどなり泣きまくり、船や戦闘シーンなど、かなりお金もかかっただろうに、全てカラ回りの騒々しさで、本当に最悪もいいところの映画でした。
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2023-11-11
この「さいはての用心棒」は、マカロニ・ウエスタンの貴公子・ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニ・ウエスタンの中で、一番つまらない作品だ。
製作も1966年だから、「星空の用心棒」や「怒りの荒野」などより古い。
南北戦争の直後、ゲリラ活動をしていた、南軍の将校ジェンマが、北軍の捕虜になり、無駄な殺傷はやめたいという、北軍の司令官に同意、仲間のゲリラ隊が、ユマ砦を攻撃するのをやめさせようとする。
攻防戦をやらせて、その隙に砦の黄金を奪おうと計画していた、腹黒い連中には、ジェンマが邪魔になる。
こうして、ジェンマは、一味に捕まり、地面に身動きできぬように縛られ、太陽で目を焼かれる事になる。
一人やられ、二人やられしても、見えるのに気がつかないとは、もうあきれ返ってしまう。
監督は、カルヴィン・J・パジェットという人だが、無気力な展開で、一向に興趣が盛り上がらず、ジェンマお得意の体操アクションは、酒場の階段から、トンボ返りで着地する場面だけだった。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-11
とても素晴らしい作品になっていると思います。迫りくるゴジラに対する恐怖感、濃密な人間ドラマ、精密なストーリーなど、どれも、モンスター・ヴァースの作品を凌ぐ程の凄い作品だと思います。東宝の大田圭二さんが発言した(最低でも2年に1本、できれば年1本のペースで途切れないようにゴジラ映画を公開していこうと、今、戦略を考えているところ)この言葉通り、再来年の2025年には、新たな日本のゴジラ映画を、それも怪獣バトルものの作品を製作して公開してほしいとそう思います。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-11
舞台挨拶後見ました!
業界では有名なPOPEYEと知りました。
映画を裏から支えている筈。そこにcameraが入った事に注目です。
諸々の苦難を乗り越え今も映画を支えているかと思いきや‥イヤ!これからも主役!映画の歴史とともに永遠に続いてほしいPOPEYEです。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-11
このミケランジェロ・アントニオーニ監督の「情事」は、アントニオーニ監督の名を世界的に高めた傑作だ。
アンナと恋人のサンドロとの仲は、すでに冷めていた。
ある時、二人はアンナの親友クラウディアを誘って、ヨット旅行に出かける。
一行は、小さな無人島に上陸するが、そこでアンナが、忽然と姿を消す。
二人は島中をくまなく捜すが、アンナを発見することが出来ない。
不安の中で、残された二人は、互いに高ぶるものを感じるのだった。
アンナを捜すのを諦めて、ホテルに着いた二人は結ばれるが、それは愛なのだろうか?
現代人の"愛の不毛"をテーマに映画を撮り続ける、アントニオーニ監督の代表作だと思う。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-11
このアンジェイ・ワイダ監督の「地下水道」は、第二次世界大戦下のポーランドのワルシャワの地下の暗闇での、レジスタンスの絶望的な戦いを描いた問題作だ。
1944年9月、ワルシャワのポーランド軍は、対岸にいるソ連軍の援助もないまま、ドイツ軍との絶望的な戦いを続けていた。
この映画の3分の2は、レジスタンスが逃げ込んだ、地下水道の中の描写で占められており、暗闇でうごめく彼らの極限状態を映し続けていく。
明るい外界を目前にして、鉄格子に遮られて、立ち尽くす者など、単なる歴史的事実を越えた、映像のパワーに満ちている。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-11
「ディア・ハンター」は、ヴェトナム戦争の後遺症とエスニシティでアメリカを描いた映画だ。
アパラチア山脈にある製鉄所に勤める5人の青年が、ヴェトナム戦争によって傷つくさまを通して、現代アメリカの病理を抉り出した問題作だ。
この映画は3つの部分から成り立っていて、ロシア系移民の共同体が息づいている故郷の結婚式。
ロシアン・ルーレットの恐怖に支配されたヴェトナムの戦場。
帰還兵たちの苦悩と親友の葬儀。
マイケル・チミノ監督は、儀式の場面を延々と描くことで、ヴェトナム戦争で失われた、無邪気だったアメリカを鎮魂しているかのようだ。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
世界ミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタの自伝を基に映画化したのが「レイジング・ブル」だ。
打たれたら打ち返す、激しいボクシング・スタイルで、チャンピオンとなりながら、私生活は、酒に溺れ、妻への嫉妬やマフィアとの腐れ縁など、凄まじいばかりだ。
落ち目となった彼は、場末の酒場でジョークを飛ばすコメディアンになっていた。
マーティン・スコセッシ監督は、モノクロの映像で、1940年~1950年代のムードをリアルに再現していると思う。
主演のロバート・デ・ニーロは、この役のために25キロも体重を増やしたというが、精悍なボクサーとぶざまな太った体が、同一人物とは驚くばかりだ。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
「続・夕陽のガンマン」は、"続"となっているものの、前作の「夕陽のガンマン」とは、全く別のお話だ。
隠された20万ドルの大金をめぐって、三人のならず者たちが、争奪戦を繰り広げるマカロニ・ウエスタンの大作だ。
個性的なガンマンたちの欲望を軸に、裏切りと罠のヒネリの効いたドラマが展開していく。
三人が互いに牽制し合いながら、三つ巴で決闘するクライマックスは出色の出来だ。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
「ある愛の詩」や「ラ・マンチャの男」などの映画を撮った、アーサー・ヒラー監督が、ジーン・ワイルダーのとぼけた個性をうまく生かし、娯楽映画監督としての腕前をフルに発揮した、ワクワクするほどの面白さに溢れた、列車アクション・コメディの痛快作が「大陸横断超特急」だ。
ロスアンゼルスからシカゴへ向かうシルヴァー・ストリーク号。
超特急といっても、平均時速80キロ前後で、二晩も車中で過ごさなければならないのだ。
そして、この列車に乗った出版業者ジーン・ワイルダーが、国際ギャング一味と闘う羽目になり、列車から三度も落ちながら大奮闘する。
落ちた列車を追って、飛び乗るのが普通だが、この主人公はいつも、おいてけぼりを食ってしまうというおかしみなど、定石の逆手をいくコリン・ヒギンズの脚本も面白く、ラストには機関車がシカゴ駅構内に突入するスペクタクルのおまけまでついている。
これだけ趣向を凝らせば、面白い映画ができるという見本のような作品だ。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
この英国映画「ベケット」は、1170年、教会裁判権問題で、英国王ヘンリー2世に暗殺された大司教トーマス・ベケットの物語だ。
ここでは政治的な観点よりも、ベケット大司教とヘンリー2世の、同性愛に近い友情のこじれから起きた、愛憎殺人事件的に描かれている。
尚、主演のピーター・オトゥールは、「冬のライオン」でも、この映画同様に、ヘンリー2世を演じていますね。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
この映画「ロベレ将軍」は、第二次世界大戦中の実話で、ドイツ軍占領下のイタリアでの抵抗運動を描いた、ネオ・リアリズムの傑作だ。
ナチスのスパイとして、捕虜収容所に送り込まれた偽将軍が、同胞の不屈の姿に打たれ、本当にパルチザンの英雄になるまでの数奇な運命を、「自転車泥棒」などを監督したヴィットリオ・デ・シーカが演じ、役者としても非凡な才能を見せていると思う。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
ジョン・ミリアス監督が、サーフィンに明け暮れた、自らの青春時代をモデルにした、自叙伝的な青春映画の佳作だ。
カリフォルニアの海岸にたむろする三人の若者の、1962年から1972年までの10年間に及ぶ青春の日々を、当時の社会風俗を交えながら哀愁を込めて描いていると思う。
この三人が、伝説の大波"ビッグ・ウェンズデー"に挑み、自らの青春に決着をつけるクライマックスに、ジョン・ミリアス監督の過ぎ去った青春への熱い思いが読み取れる。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
この映画「ファミリー・プロット」は、スリラーの神様アルフレッド・ヒッチコック監督の最後の映画だ。
夜の道路を横切って行く黒衣の女を、車があやうく轢きそうになった途端に、カメラは車の中から出て、黒衣の女の後を追い始める。
こうして、突然まったく別のストーリーに移行していく導入部のうまさ。
インチキ霊媒師に扮するバーバラ・ハリスの、いかにもヒッチコック好みの、いたずらっぽくて、タフな女っぷりが楽しめる映画だ。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
この映画は、ジェシカ・チャスティン主演の銃規制に関するロビイストの活動を描いたものですが、 銃規制に反対する陣営の主張も楽には退けることのできない難しさが、よく描かれていたと思います。
自分のことは自分で守る(だから銃規制に反対だ)という内向きの考え方は、アメリカ・ファーストに象徴される考え方で、また米国の有権者の多くが支持しているという事実でもあるんですね。
この銃規制と核抑止の問題における類似性を考えると、暗鬱な気持ちにさせられます。
それだけに、この映画のラストシーンには、溜飲を下げましたね。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
ゴジラはとても良かったです!ただ銀座での側面から見て足の付け根の可動がソフビに見えてたのはご愛嬌。 脚本は残念賞!?あんな大被害の中、政府・行政を完全遮断して有志で立ち向かう設定は無理がある。GHQが動かないとか自衛隊がまだ存在しないのは分かるけど… 典子との離れ離れももうひと工夫が欲しい。どれだけ探す努力をしたのか。つまり説得力が不足してる気がする。