中国の植物学者の娘たち 作品情報

ちゅうごくのしょくぶつがくしゃのむすめたち

1976年の唐山大地震によって両親を亡くし、孤児院で育ったリー・ミン(ミレーヌ・ジャンパノワ)は、植物学者のチェン教授(リン・トンフー)のもとに実習生として赴く。そこは湖に浮かぶ小島にある植物園で、濃い緑が生い茂り、鳥の鳴き声が響き渡っていた。10才で母を亡くし、厳格な父と二人で暮らしてきた教授の娘アン(リー・シャオラン)はミンを暖かく迎える。ある日、ミンとアンは教授の心臓病に効く薬草を採るために、ワン先生の寺を訪れた。夜になってミンが温室に近づくと薬草を蒸した上にまどろむアンの裸体を目にする。いつしか二人は温室で甘いひとときを過ごす関係になっていった。そんな時、軍人であるアンの兄、タンが島に戻ってくる。教授は息子にミンを嫁にもらうよう勧め、すっかりその気になったタンは、プロポーズの手紙をアンに読み聞かせる。しかし、強引な兄に怒ったアンは家を飛び出し、ワン先生の寺で一晩中泣き明かすのだった。翌日、ミンが迎えに来てアンに言う。「あなた以外は誰も愛さない」。二人は願いをこめた108羽のハトを大空へと放つ。アンは、単身赴任する兄と結婚すればお互い一緒に暮らせるだろうと提案、ミンはタンとの結婚に同意する。婚礼の二ヶ月後、チベットにいるタンから父親宛の手紙が届く。結婚の交渉がいまだないと知った父はミンをせき立てるが、アンとミンは夜になると温室で薬草を蒸して癒しあい、次第に教授と距離を置くようになっていった。ある晩、教授が薬を飲もうとアンを呼び、その姿を追うと裸で戯れる二人を目撃する。ミンに手を上げた教授は、アンに殴り返されて倒れ込んでしまう。教授はそのまま帰らぬ人となるが、その直前、ミンとアンが同性愛者であると警察に告げていた。二人は人民裁判所に連行され、極刑を言い渡される……。

「中国の植物学者の娘たち」の解説

孤独のうちに生きてきた女性二人の禁断の愛を描くドラマ。監督・脚本は「小さな中国のお針子」のダイ・シージエ。主演は「あるいは裏切りという名の犬」のミレーヌ・ジャンパノワと「かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート」のリー・シャオラン。『君のいる場所』のリン・トンフーが厳格な父親に扮している。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年12月15日
キャスト 監督ダイ・シジエ
出演ミレーヌ・ジャンパノイ リー・シャオラン リン・トンフー ワン・ウェイトン グエン・ニュー・クイン グエン・ヴァン・クアン リン・ディ・ビ・トゥ グエン・ティ・スアン・トゥック フオン・タン トゥオ・チリン ディン・スアン・トゥン レ・バ・アン ヴオン・チャック・ヴ ドリュ・ヴァン・チャウ
配給 アステア
制作国 カナダ フランス(2005)
上映時間 98分

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ユーザーレビュー

総合評価:2点★★☆☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「ミスチーフジョーンズ」さんからの投稿

評価
★★☆☆☆
投稿日
2007-12-17

「追い詰める」役の男性二人が、さほど悪人に見えない(嫌な面はあるが)ため、女性二人の「純粋さ」が際立たない。人物の掘り下げも社会的視点も浅いまま、シチュエーション重視の美しい場面が続く。蓮の花を誉める文句で「汚泥より出でて汚泥に染まらず」という言葉があるが、これは蓮の首だけ切って硝子板に乗せ、そっと泥沼に浮かべたような映画。植物園に隔離された独特の世界造りは良かったが、「薄さ」が惜しまれる。

最終更新日:2022-07-26 11:03:36

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