木挽町のあだ討ち 作品情報
こびきちょうのあだうち

文化七年(1810)一月十六日、江戸・木挽町。歌舞伎の芝居小屋「森田座」では『仮名手本忠臣蔵』が大入満員で千穐楽を迎えていた。その舞台がはねた直後、森田座のすぐそばで、仇討ちが起きる。芝居の客たちが立会人と化し見守るなか、美濃遠山藩士・伊納菊之助(長尾謙杜)が、父・清左衛門(山口馬木也)を殺害し逃亡していた男、作兵衛(北村一輝)の首を見事、討ちとったのである。雪の舞う夜、若き美男子が成し遂げたこの事件は「木挽町の仇討ち」として江戸の語り草となった。それから一年半後、同じ遠山藩で、菊之助の縁者を名乗る加瀬総一郎(柄本佑)が「仇討ちの顛末を知りたい」と森田座を訪れる。総一郎にとってこの仇討ちは、腑に落ちぬ点がいくつかあり、それを解明したいのだという。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞くうち、徐々にある事実が明らかになっていく……。
「木挽町のあだ討ち」の解説
第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の同名時代小説を映画化。ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで若衆・菊之助が仇討ちを成し遂げる。1年半後、菊之助の縁者と名乗る田舎侍・総一郎が、事件の顛末を聞くため芝居小屋を訪れる。出演は、「きみの鳥はうたえる」の柄本佑、「国宝」の渡辺謙、「恋に至る病」の長尾謙杜。監督・脚本は、「東京タワー」の源孝志。
公開日・キャスト、その他基本情報
| 公開日 | 2026年2月27日 |
|---|---|
| キャスト |
監督:源孝志
原作:永井紗耶子 出演:柄本佑 渡辺謙 長尾謙杜 北村一輝 瀬戸康史 滝藤賢一 山口馬木也 愛希れいか イモトアヤコ 野村周平 高橋和也 正名僕蔵 石橋蓮司 沢口靖子 |
| 配給 | 東映 |
| 制作国 | 日本(2026) |
| 上映時間 | 120分 |
| 公式サイト | https://kobikicho-movie.jp |
(C)2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会
木挽町のあだ討ちのロケ地
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「鎌倉のごいんき」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2026-03-06
永井紗耶子の会心作『木挽町のあだ討ち』(直木賞山本周五郎賞ダブル受賞!しかも「このミス」第4位)を源孝志が自ら脚本を書いて映画化する。これを知って観ないわけにはいかない。テレビでは、ずっと『京都人の密かな愉しみ』が続いている。コラボかと勝手ながら思い込んでいた。昨年の歌舞伎座は見逃した。事前情報で、主演柄本佑が原作の聞き手役総一郎と知ってしまった。そう来るか、と興味津々、期待しないではいられない。
本編冒頭は原作通り。まずは衆人環視のなかでの「仇討ち」である。原作でたびたび引き合いに出された「赤穂浪士」の『仮名手本忠臣蔵』が映画では木挽町森田座でかかっていて、その千穐楽はねた後の雪の夜という建てつけ。導入部の俯瞰で映し出される色とりどりの番傘のなんという美しさ。活字では、こうはいかない。そして原作をしかと具現化した見事な殺陣に、なんと大立ち回りを加えて膨らませ当該の二人を物置小屋になだれ込ませる。既読者は、みなこの作りに唸らされる。以下、原作を巧みに織り交ぜ「仇討ち」が「徒討ち」となり、原作の平仮名表記であることの意味に収斂して行く。
原作に横溢する重層性ある情味とはやや異なるものの、骨格ぶれることのない痛快娯楽時代劇。役者揃いも素晴らしく、源孝志の腕前冴え渡った極上のエンターテイメントと評すべき仕上がりである。ベストセラーの映画化、かくあるべし。原作愛読者、映画、歌舞伎好き必見の一本
蛇足ながら、作兵衛に扮した北村一輝が来年度( ! )の助演男優賞総取りを予感させる儲け役である。




