合衆国最後の日 作品情報

がっしゅうこくさいごのひ

1981年11月。州刑務所を脱獄した4人は、モンタナ州のミサイル基地に通じる道で軍用トラックを乗っ取り、基地に侵入した。リーダーは元空軍大佐のデル(バート・ランカスター)。この基地の設計者でもあり、ハト派的言動で投獄されていた男だ。彼は侵入の折、仲間の1人を計画にそぐわないとして射殺し、結局デル、黒人のポーウェル(ポール・ウィンフィールド)、そしてガルバス(バート・ヤング)の3人が内部に入った。早速、彼らはミサイル・コントロール・センターを占拠し、オマハの司令センターに彼らの行動を告げる。司令センターの責任者マッケンジー将軍(リチャード・ウィドマーク)は、この事件をホワイトハウスの大統領に連絡した。ただちに非常機密会議が招集され、その席上デルから電話が入った。デルの要求とは、ベトナム戦争当時の国家機密文書の公表、国外逃亡資金1千万ドルの用意、そして逃亡地点までの大統領の人質、の3点だ。タカ派高官の圧力により、デルらの抹殺が決定した。大統領よりの指令でマッケンジーは、戦車と小型原子爆弾を基地に配置する。だが、デルは事態を察し、ミサイルの発射ボタンを押した。だんだんとせり上がって行くミサイル。発射10秒前。デルが本気なのを知り、大統領は作戦を中止する。8秒前、ミサイルは止まった。ついに、大統領は文書公開をデル達に約束し、自ら人質になるため現金を持って出向く。やがて、大統領にぴったりついてデル達が出て来た。専用機へ歩む彼ら。一方、文書公開をはばむマッケンジーらは、用意した狙撃兵に命令をあたえた。銃弾は発射された。倒れるデル達。そして大統領。アメリカの危機は去った。

「合衆国最後の日」の解説

ミサイル基地を占領し機密文書の公開を企てるグループと政府とのやりとりを描くSF。製作はマーヴ・アデルソン、監督は「ハッスル」のロバート・アルドリッチ、脚本はロナルド・M・コーエンとエドワード・ヒューブッシュ、原作はウォルター・ウェイジャー(徳間書房刊)、撮影はロバート・ハウザー、音楽はジェリー・ゴールドスミスが各々担当。出演はバート・ランカスター、リチャード・ウィドマーク、バート・ヤングなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1977年5月21日
キャスト 監督ロバート・アルドリッチ
原作ウォルター・ウェイジャー
出演バート・ランカスター リチャード・ウィドマーク ポール・ウィンフィールド バート・ヤング チャールズ・ダーニング メルヴィン・ダグラス ジョセフ・コットン ウィリアム・マーシャル リーフ・エリクソン リチャード・ジャッケル ジェラルド・S・オルーリン
配給 日本ヘラルド映画
制作国 アメリカ 西ドイツ(1977)
上映時間 146分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-02-26

アメリカの軍の前准将のバート・ランカスター扮する、ローレンス・デルら四人が、ICBM基地の核ミサイルに侵入し、これを占拠した。
そして、そこには、9基の核弾頭付きのミサイルがあった。

出るは、新任のスティーヴンス大統領に、ベトナム戦争の機密文書「9759」を国民に発表しろと要求した。

これが発表されると、アメリカ合衆国の崩壊の危機に見舞われ、逆に要求を拒絶すると、ミサイルが発射され、世界核戦争となり、アメリカも壊滅するのだ。

ロバート・アルドリッチ監督は、1977年に1981年という近未来に設定した政治映画で、国民に対する政府の責任を問いかけた。

軍首脳部の非常手段で、デルも大統領もあっという間に射殺されてしまった。
アメリカ合衆国の最後は免れたが、国家安全優先の非情さがクローズアップされる幕切れだった。

最終更新日:2024-03-07 16:00:01

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