今をときめく原田マハが原作、ファンは新鮮さを楽しめる?菅田将暉主演・映画化の魅力は“原作にないストーリー”『キネマの神様』

今をときめく原田マハが原作、ファンは新鮮さを楽しめる?菅田将暉主演・映画化の魅力は“原作にないストーリー”『キネマの神様』
提供:シネマクエスト

1920 年から、日本映画史を飾る傑作、ヒット作の製作、配給、興行を続けてきた松竹映画は昨年 2020 年に 100 周年を迎えた。そんな松竹映画 100 周年を記念した作品となる『キネマの神様』(8 月 6 日(金)公開)は、日本映画界を代表する山田洋次監督のもと豪華キャストが集結。撮影の中断など幾多の困難を乗り越えた奇跡の作品として完成した。数々の文学賞を受賞し、幅広い年齢層に大人気の原田マハが原作を務める本作の魅力は、ギャンブル漬けで借金まみれのゴウの原作にはない“夢を追っていた過去”が描かれていること。原田マハは「山田監督の脚本を読んで涙があふれた」と原作とはまた違ったストーリーを絶賛していた。

本作では、ギャンブル依存症で借金を抱えるゴウ(沢田研二)の“映画監督を夢見ていた過去”が描かれており、若き頃のゴウ役に菅田将暉が抜擢された。脚本を務めた山田監督は、原作でも重要人物として登場するギャンブル好きのゴウと妻の淑子、ミニシアターで働くテラシンの淡い三角関係が昭和時代から現代まで続いているという構造だったらどうか、そして 3 人の関係が始まる時代が 1950 年~60 年代の映画が娯楽の王様と言われた時代、当時助監督だった自身を育ててくれた活気に溢れた撮影所が舞台だったら面白いのではないかと考案。山田洋次が監督を目指し、映画に夢見ていた“青春時代”を主人公ゴウの人生と重ね合わせることで、「映画」を軸にした若者たちの人間ドラマ「キネマの神様」を描けるのではないかというその考えに原田マハも賛同し、自ら脚本作りの後押しをして本作が生まれた。原田マハは「映画「キネマの神様」では、映画をクリエイトするひとたちの姿が描かれている。

映画の作り手側に迫ったことで、原作よりも「映画」の部分を凝縮されていて、ゼロからこれを書けと言われても私には絶対に書けない「山田洋次監督にしか描けない世界」がありました。脚本を読ませていただいたことで、ある物語をご自身の映画に作り変えていくプロセスがわかって、山田マジックの一端を垣間見た気がしましたね。」(原田マハ公式ウェブサイト「マハの展示室」より)と明かしている。人気小説家も虜になってしまうほどの夢と愛に満ちた感動の物語に目が離せない。

SNS 上では「原田マハさんが一番好き!」や「人として大切なことが描かれている」など 20 代から幅広い年齢層の愛読書となっている原田マハの小説。今年はもう一本実写映画化が決まっているほど人気の原田マハだが、8 歳の時に父と一緒に初めて映画館で観た映画が『男はつらいよ』で、長年の夢が山田洋次に自身の小説の実写映画化を監督してもらうことだったという。彼女は本作について「50 年後、様々な困難を乗り越えて、山田監督にしか撮れない「キネマの神様」が完成した。奇跡だと思う。」(原田マハ公式 Twitter より)」と無事に完成したことを喜び、ついに夢を叶えたのであった。

キャスト陣には、沢田研二・菅田将暉(共にゴウ役)、永野芽郁・宮本信子(共に淑子役)、野田洋次郎・小林稔侍(共にテラシン役)、北川景子(園子役)、寺島しのぶ(歩役)ら豪華俳優陣が丁寧に物語を紡ぐ本作。“映画”を愛し続け、挫折を味わいながらも夢を追いかけたゴウが時代を越えて織り成す青春と家族のありようが描かれる温かな物語は、この時代を生きる人々にエールを贈る。かつてない苦境に直面しながらも、映画と夢を諦めることのなかった映画を愛する者たちによって完成された奇跡の映画が 2021 年 8 月 6 日、日本中を夢と感動に包み込む。

最終更新日
2021-08-05 12:00:14
提供
シネマクエスト(引用元

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