- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-18
「シャレード」は、恋とスリルでいっぱいの洒落たミステリー映画だ。
ミュージカル映画の名手、スタンリー・ドーネン監督が、ヒッチコック調のサスペンスに挑戦した作品。
殺された夫が残したはずの遺産のために、命を狙われる人妻役には、オードリー・ヘップバーンが扮し、素敵なファッションに身を包み、キュートな魅力を振りまいている。
ヒッチコック作品で慣らした、ケーリー・グラントを配し、物語もサスペンスフルに展開し、スタンリー・ドーネン監督らしい、お洒落で楽しいロマンチックな作品になっていると思う。
共演者として、ウォルター・マッソー、ジエームズ・コバーンが出演しているのも、映画ファンとして嬉しくなりますね。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-18
この映画「マッキントッシュの男」は、淡いブルーと薄明の霧が一面に淡く立ち込めているような、美しい色調が印象に残る映画だ。
監督のジョン・ヒューストンも、主演のポール・ニューマンもアメリカ人だが、アメリカ映画とは 一味違った感じのスパイ・スリラーなのは、イギリスの風景の印象によるものかもしれない。
かつての、米ソの東西冷戦下の西側と東側のスパイ合戦を描いた、ありきたりのストーリーだが、いいムードで最後まで飽きさせない。
とぼけた演技で、東側に潜り込むポール・ニューマンのスパイ役は、彼が出演した「逆転」や「引き裂かれたカーテン」以来、お得意のものだ。
大柄で、がっしりとしていて、ちょっとイングリッド・バーグマンを思わせる雰囲気を持った、ドミニク・サンダが美しく、最後に報復の銃弾を撃ち込むところも鮮烈だ。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-18
この「海と毒薬」の原作は、第二次世界大戦末期に、実際にあった米軍の捕虜に対する生体解剖実験をもとに書かれた、遠藤周作の問題作で、熊井啓監督は、企画から15年かけて、この作品の映画化を実現。
この原作の小説は、キリスト教的な問題意識で書かれた作品であったが、映画はそれよりも、非人間的な大学の内部の醜い権力闘争が、事件の引き金になっているということを焦点に描いている。
核心になっているのは、熊井啓監督の基本的な理念でもある、ヒューマニズムである。
非常に緊迫感のある社会派ドラマという実りを示した作品だと思う。
重厚なモノクロ映像で、話としては非常に重いが、見応えのある、いわゆる問題提起をした秀作だと思う。
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-18
製作総指揮がジョージ・ルーカス、監督がロン・ハワードという豪華なスタッフの映画です。
主演はワーウィック・デイヴィス。かの「スターウォーズ」シリーズのイウォーク族のウィケット役です。
ストーリーはいたって単純。世界を救う赤ん坊を拾った小人族のウィローが、囚われ人だった剣豪マッドマーディガン(なんとヴァル・キルマー!!)と共に邪悪な女王を滅ぼすために旅立つお話ですね。
さて、このヴァル・キルマーは、剣豪の役なので、豪快に剣を振り回すチャンバラシーンにはほんとにシビレました。
でも、女装するシーンがあって、ちょっと興覚めしてしまった。
おいおい、オテモヤンみたいな顔して(笑)。
でも、最後は勇ましく甲冑まで着込んで大活躍していて、拍車大喝采ものでした。
そして、ラストにはお決まりの、悪者との壮絶な戦いのシーンが登場する。
この映画の悪役は、バブモルダという悪い女王。
この魔法使いのお婆さんと戦うのは、やっぱり魔法使いのフィン・ラゼルで、この女の戦いのシーンは、なかなか凄かった。
全体的に見て、豪華なスタッフのわりには、イマイチの出来かなと思った。
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-18
田舎の警察にくすぶっていた元FBIのアーノルド・シュワルツェネッガーが、シカゴのギャング一味に捜査官の息子を殺された、元上司ダーレン・マクギャビンの依頼を受け、殺し屋に化けてギャング一味に潜り込む。
こういう潜入作戦は、昔からうんざりするほど多いが、この作品はシュワちゃんが暴れ回るのを見せる映画なので、お話などどうでもいいようなものだ。
例によって、鋼鉄製のロボットのごとき逞しさで、勇猛アクションぶりを見せ、彼と一味が爆破騒ぎを起こして、警察に保管されていた麻薬を奪い取る一幕など、バイオレンスの見せ場もいろいろ用意されているが、ジョン・アーヴィン監督はどうもパンチ力不足で、あまり盛り上がらない。
組織の本拠へ一人で殴り込むクライマックスも、ものものしい銃器をあれこれと揃えて持っていくのに、充分に活用できていない。
そして、敵の弾丸が一発も当たらないという不死身ぶりだけが目立つという、お約束の展開になって終幕を迎える。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-18
「青春の蹉跌」は、石川達三の同名小説の映画化だが、野望を軸に展開する原作に比べ、長谷川和彦の脚色、神代辰巳の演出は、1970年代前半の虚脱感が漂う、全く印象の違った作品になっている。
カットバックを多用し、説明を極力排した映像に、製作当時の時代背景が滲み出ていて、ディテール描写に独特な魅力があった。
例えば、主人公の萩原健一が、道を歩いている時、横にある鉄製の手摺をフーッと触っていくと、ガタガタガタと音がする。
そういう何気ない描写に現実感が出ていて、神代辰巳監督の映像感覚の鋭さを感じさせる。
青春のある図式というものを、上手く活かして、最後の結末も奇麗な収まりかたであったと思う。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-18
👰FMラジオからCoccoの唄が流れて来た時,其のパープルカラーの揺蕩うリズムからふと岩井俊二監督作品の本篇映像のウエディングドレスのホワイトな物語,ELOS&タナトスな世界観が甦って来たんだなあ
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-17
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ゴジラというかプロジェクトX。
佐々木蔵之介、吉岡秀隆の演技が気になって減点。
特に佐々木蔵之介。
あと橋爪功はなぜ?意味ある?
浜辺美波はなんか最初の印象からすると銀座で事務の仕事をするっていうような感じじゃないよね。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
最近よく行われる現代ジェンダー論議などを聴いてマルクス家族当時の性問題はどうだったかと本篇やラウル・ベック監督作品の映画マルクス・エンゲルスに想いを馳せ
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
「ALWAYS三丁目シリーズ」(吉岡秀隆、堤真一出演映画)「SPACEBATTLESHIPヤマト」の(木村拓哉、黒木メイサ出演映画)山崎貴監督が考えたのだから迫力満点なのだろうね。「ゴジラ」みるならIMAXで観てみたいし、映画と連動して風・水・フラッシュ・ストロボ・シャボン玉などの特殊効果がたのしめる4DXシアターでも観てみたい。し
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
この「緋牡丹博徒」は、シリーズ1本目の作品で、その魅力は、藤純子という得難い女優の出現、存在にある。
藤純子演じる主人公・お竜の魅力と、折々に挿入される大きな牡丹の花の場面など、その映像の美しさが素晴らしい。
艶やかな表情と演技、洗練された着物姿、男舞のような殺陣シーン。
セリフが非常に明白でメリハリが効いていて、しっかりとしていると思う。
それから、目の配りとか、身のこなし、身体の捌き具合というのが、きっちり時代劇の演技の方法にのっとっているような、正統派のものを感じさせる女優で、彼女が出てくると、画面が落ち着いて引き締まるところがあった。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
伊丹十三監督の「マルサの女」は、ジャーナリスティックなセンスが最大限に発揮されていて、ハードボイルド・タッチのスリル、アメリカ映画を彷彿とさせる、軽快なテンポとユーモア、的を得たキャスティングと、どれをとっても極上の大人のエンタメ作品になってると思う。
"悪い奴をやっつけろ"という快感に満ち溢れた映画で、しかも、やっつける中心が女性だという点が、実にユニークだ。
しっかり者で、男にも負けない女性像が、この映画の娯楽性を際立たせている。
そういう全ての点で面白い、娯楽映画として痛快作だという点を認めた上で、敢えて難を言えば、正義が権力の側にある点が、私としては、少し残念な気がする。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
✚原作者の遠藤周作の記念講演録を紐解くと本篇もまた,棄てたられた女とイエス・キリストとがオーバーラップされて居るらしいことが浮き彫りに為って来るんだなあ
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-17
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柱が何処かに行ってしまった。
作品に、別のストーリーを描いた為に、方向性を失い鑑賞者はさ迷う。
最近鑑賞した『唄う六人の女』くらい勿体無い仕上がり。
一つ一つは、良かったのですが、
一つ一つの部屋は最高なのですが、
これは、ホテル?旅館?コンドミニアム?
一つ一つの料理は最高なのですが、
これは、中華、和食、フレンチ、イタリアン、で、ブュフェなの、なんのコンセプトの料理なの?
上野さんも、今までで、最高の演技、林さんも、良かったが、柱がなんなのか、行方不明で、役者とそれぞれのストーリーがおいてけぼりになり、終始困惑。
言いたい事は解るよ、でも、タイトルにあるX
がおいてけぼり、
スマホで盛り上がる人々を俯瞰している感じででした。
それと、スマホの画面を多用するのは、映画の世界を台無しにします。
最近ヒットした劇場版『ミステリと言う勿れ』
は、テレビ版はつまらなかったけど、映画は最高でした、若者にも人気なのに殆ど人間をきっちり描いた作品。
映画は、鑑賞する者も、作り手もすべてを高める作品を目指すべきです。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
ワンピースという作品の深い部分に触れたようだった。
ある意味得体の知れない存在だったルフィの根幹に関する部分や、ルフィがどれだけ重いものを抱えて冒険しているのかなど少し透けて見えた気がした。
ルフィとシャンクスの関係性や、ルフィの思い、あの世界のことをウタを通して見ることができた。
細かくワンピースをみていないとなかなか気づきにくい部分も多かったとは思うけど、それでもワンピースを知っている人なら多少はあれど理解を深めることができる内容だったと思う。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-17
図書館で花くいクジラと云う絵本を読んで見たんだ。その不思議な冒険譚と挿画に魅せられいよいよ本篇のことが或いは古書店で手に入れた本篇パンフを手に取った次第
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2023-11-16
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言わんとするところは理解できるのだが、それにしても脚本があまりにもお粗末。観客を心底納得させるには至っていない。完成を急ぎ過ぎて作ってしまった感がある。あらすじを観ているような気がした。第二次世界大戦をからめるのなら、そして忍び寄る「戦争の予感」への警鐘を鳴らしたいのなら、戦争体験者の証言から知り得た悲惨さをもっと如実に表現すべきである。その表現がそれこそ表面的だった。特撮技術はCGのお陰もあって迫力も感じたが、ゴジラの動き、表情が人間的なのが気になった。(そこに意図があるなら別だが…。)期待していただけにこのような感想になってしまった。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-16
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昨日、見てきました。
映像としては良かったと思います。BGMも流れるべくところで流れてたと思います。ストーリーも好きでした。最後の黒い痣の意味を明らかにしないのも日本人の映画らしい終わらせ方だと感じました。
ただ、個人的には「怪獣大戦争」が好きなのでどっかしらで入れてくれた方が嬉しかったです。もう少し色々なBGMを聞きたかったですね…
「ゴジラ」×「ALWAYS 3丁目の夕日」×「永遠の0」って感じです。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-16
彼が、一つの理念で、建築に取り組んでいたことが理解できる作品。
予告では、ル・コルヴィジェ、フランク・ロイド・ライトをイメージさせたが、本質は、違いました。
彼が、何を建築に注ぎ込んだかが解る作品。
是非、万博の方も鑑賞して欲しいと思います。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-15
落ち目の映画監督が、起死回生の秘策として、無声映画の復活を提案。
大スターを多数出演させる条件で、ゴーサインが出るが-----。
普段、喜劇と縁のないスターが、次々と登場して、コメディ演技を披露する。
鏡に写る自分を眺めてはウットリするバート・レイノルズ。
やたら体を鍛えるのに熱心なジェームズ・カーン。
昼食をメチャクチャにされるライザ・ミネリ。
ギョロ目の怪優マーティ・フェルドマンばりに、目玉で珍妙な演技を見せるアン・バンクロフト。
世界的なパントマイム役者なのに、一言だけセリフのあるマルセル・マルソー。
そして、電動椅子でカーチェイスをやらかすポール・ニューマンという錚錚たる顔ぶれなのだ。
映画からセリフをなくしたために生じる、ギャグの数々が見ものだ。