映画感想・レビュー 153/2613ページ

48時間:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-17

この映画「48時間」は、サンフランシスコの街を舞台に、脱獄した凶悪犯を追うはみ出し刑事が、刑務所に服役中の凶悪犯の仲間に48時間の仮釈放を与え、彼をパートナーとして大追跡を繰り広げる、ごきげんなポリス・アクション映画だ。

スピード感あふれるウォルター・ヒル監督の演出にのって、エディ・マーフィーが見事なデビューを飾った作品としても知られている作品だ。

看守を殺して脱獄した凶悪犯。彼は更に刑事二人を惨殺して逃亡を続ける。
そして、これを追いかけるのが、横紙破りのはみ出し刑事。

こうくれば、あの「ダーティハリー」を思い出すが、舞台は同じサンフランシスコでも、この後の物語の展開が何とも変わっているのだ。

はみ出し刑事は、凶悪犯のかつての仲間を刑務所から仮出所させ、情報を引き出しながら一緒に追跡して行く。
タイムリミットは48時間。

青春を賭けろ:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-17

❖深夜便の作家歌謡は中村八大特集,本篇の映画ソングの水原弘の大ヒット曲の黒い花びら,九重佑三子のコメットさん,坂本九の上を向いて歩こう,北島三郎の帰ろかな,坂本スミ子の夢で逢いましょうほか✦

エレキの若大将:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-17

🎸今朝のNHKラジオ深夜便ジャパニーズ・ロックは本篇出演の寺内タケシ特集,真夜中にエレキギターの金属音が響き渡って!ベートーヴェンのクラシックのアレンジ他何処か郷愁を誘う。フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作品見たく恰好好い

生きてはみたけれど 小津安二郎伝:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

またキネマ旬報編の日本映画の黄金時代には淡島千景がインタビューの中で監督の演出術を廻る興味深いエピソードが縷々語られて,本篇の小津安二郎監督にも言及が。テイクを何度も繰り返す小津演出に就いての戸惑いも在った見たいだが,お人形さん見たく操る理由では無くて非常に的確だと。監督によって無言の怖さとかいろんな演出術が有る様だが優れた監督陣に恵まれ

生きる歓び:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

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ルネ・クレマン監督の作品としては、「太陽がいっぱい」に続いてのアラン・ドロン主演であり、ヒロインのバルバラ・ラスは、ポーランド生まれの当時はまだ新人だった。

彼女はこの映画の後、オムニバス作品「二十歳の恋」で、名匠アンジェイ・ワイダが監督したワルシャワ篇に出演していましたね。

アラン・ドロンがなんともおかしみのある味わいを見せ、「太陽がいっぱい」とはがらりと変わった役柄を演じていて、嬉しくなりましたね。

ユリスは、何も知らずにファシスト党に入ってしまい、手配中のアナーキストと間違われたことから、次第に正義感に目覚めていくんですね。

ユリスが高い建物の鐘楼の尖塔によじ登り、持っていたアナーキストの旗を縛り付けるのですが、その時のパノラマ状に見えるローマの街が、とても印象的でしたね。

生きる歓び:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

ルネ・クレマン監督、アラン・ドロン主演の「生きる歓び」は、ルネ・クレマン監督がイタリアへ渡って撮った作品で、第一次世界大戦後の混乱したヨーロッパを、喜劇的な手法で描いた佳作だ。

主演のユリスにアラン・ドロンが扮し、彼が恋するフランカには、バルバラ・ラスが扮している。

戦争の終ったローマは、ファシストの黒シャツ党が勢力を伸ばし、その一方、アナーキストによるテロが続発するといった、物情騒然な世相だった。

そんな中、兵役から帰って来た青年ユリスは、知らず知らずのうちに、意外な立場に追い込まれていく-------。

土曜の夜と日曜の朝:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

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工場では上司からいたぶられ、家に帰れば無気力でテレビばかり見ている両親にやり切れない思いをさせられ、安い給料を酒と女に注ぎ込んでいるのだ。

しかし、その不平不満のはけ口をどこへもっていったらいいのかというように、土曜の夜、酒場へ行って酔っ払い、パブで出会った若い娘を好きになるが、彼女は身が堅い。
それで工場の同僚の家へ行って、同僚の留守中にその奥さんと寝たりするのだ。

そして、同僚が夜勤になったのを幸い、その奥さんとの情事は激しさを加え、遂に彼女は妊娠する。
二人の関係は同僚に知られ、アーサーは同僚の弟の兵隊仲間にたたきのめされる。
そして、見舞に来たシャーリー・アン・フィールドに全てを告白し、気持ちを理解してくれた彼女と結ばれる。

カレル・ライス監督は、この”怒れる若者たち”の一人である主人公を中心に、現代のイギリスの”階級社会の閉塞感”を小市民生活の中で、リアルに描いていると思う。

カレル・ライス監督の視線は客観的で厳しいが、映画的に見て、そのショットの感覚が、まるで記録映画的なドキュメンタリーを観ているような斬新なタッチで描かれていて、感心させられた。 もちろん、この映画に生々しい、リアルな現実感を与えているのは、主人公を演じたアルバート・フィニーのふてぶてしさの中にも、ある種の哀しみをにじませた演技があったからこそだと思う。

土曜の夜と日曜の朝:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

この映画「土曜の夜と日曜の朝」は、イギリスの”怒れる若者たち”を代表するアラン・シリトーの同名小説をもとに描かれた社会派ドラマの秀作だ。

主人公は、イギリスの地方都市ノッティンガムの工場で働いている旋盤工であり、不良じみたこの青年と、彼を取り巻く周囲の人々の日常生活を、克明に描いただけの映画だ。
しかし、その日常生活の捉え方の中に込められた実感の切実さは、今観ても、驚くほどの普遍性を持っていると思う。

この主人公のアーサーを演じるのは、「トム・ジョーンズの華麗な冒険」「オリエント急行殺人事件」「ドレッサー」など英国を代表する演技派俳優・アルバート・フィニーで、このアーサーは工場で働きながら、絶えず苛立ち、不平を言っている青年だ。

「ちくしょう、なんてつまらない仕事だ、なんてつまらない人生だ、みんな押しつぶされているんだ、しかし俺は押しつぶされやしないぞ」と------。
彼はまさしく、”怒れる若者たち”の一人なのだ。

終身犯:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

アメリカ精神のバック・ボーンである”絶対自由人の伝統”を尊重しながら、しかもそれをどうしたら今日の組織化された社会に適応させていけるのか、という今日のアメリカ精神の基本的な問題点の一つが、ここにくっきりと浮き彫りにされていると思う。

そういう意味では、もう一歩のところで、”高度な思想劇”にもなり得るほどの秀作だと思う。

終身犯:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

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この映画「終身犯」は、獄中で鳥獣学の権威となった男の実話を、限られた空間を生かしたジョン・フランケンハイマー監督の見事な演出と主演のバート・ランカスターの渋い名演で見せる秀作だ。

このバート・ランカスターの主人公は、若い頃、殺人犯として入獄するが、ちょっとした気に入らないことでカッとなり、獄中で看守を殺して終身刑になる。
この二度の殺人に、この男が全く罪の意識を示さないことが、まず第一にアメリカ映画的だ。
彼はただ、この事態を個人の正当な復讐に、国家権力が更に報復をして返しているくらいにしか考えていないように見える。

日本映画で刑務所ものと言えば、そんな経過で囚人になった者が、いかにして自分の罪を自覚するに至るか、というところに狙いが合わされることになるものだが、この主人公は、あくまでも、国家に対立する者としての自分という感じ方を捨てようとはしないのだ。

彼は独房に迷い込んだ小鳥を慰めに育てたのをきっかけに、小鳥の飼育と研究に夢中になる。
そして、小鳥の病気を研究して、全くの独学で鳥の病理学の権威になる。

しかし、囚人が自分の生き方、自分の生き甲斐を独力で探求していくことを、刑務所当局は喜ばない。 規則通りの刑務所生活を彼に強制する。 すると、彼はこれまた、独学の法律知識によって当局をへこまし、マスコミを動員して当局に対抗する。 メイフラワー号以来、あるいは西部開拓時代以来の、”絶対自由人”、”絶対独立人”の伝説がこんなところに生きているような気がする。 だからといって、彼は終始ひねくれ者だったわけではなく、二つの重要な事件を契機にして、彼は人間的にも成長していくことになる。 一つは、いつも彼の方から横柄に呼びつけていた看守に、なぜおまえは人間同士の謙虚な呼びかけの言葉を使わないのかと説教されたことであり、もう一つは自分を溺愛していた母親のエゴイズムを知った時だ。

エレファント:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

”我々観る者の心の奥深くに、ある種の衝撃とスリリングな戦慄を与えてくれるガス・ヴァン・サント監督の問題作「エレファント」”

優れて詩的な映像と、それと対照的な衝撃的な事件。
アメリカのどこにでもあるような、ある高校の一日を描いた、映像の詩人ガス・ヴァン・サント監督の「エレファント」は、我々観る者の心の奥深くに、”ある種の衝撃とスリリングな戦慄”を与えてくれる、非常に美しく、しかし、悲しい作品です。

どこにでもありそうな、静けさをたたえた、一見、平凡なたたずまいを見せる、郊外の高校。
アルコール依存症の父親を持つジョン、他人との人間関係がうまく出来ないミシェル、いじめを受けているアレックスたち、複数の高校生の日常が、まるでドキュメンタリー映画のように、淡々と画面に映し出されます。

そして、カメラは長回しのワンシーンで、彼ら生徒の背中を執拗に追って行きます。
時間を遡り、同じ場面を違う視点で描く事で、彼らの単調で平凡な日常は”重層的な意味”を帯びてきます。

彼ら生徒役は、全てオーディションで選ばれた全くの素人。 役名は本名で、自分自身の言葉で即興性を採り入れたセリフは、この年代の若者の、実に自然なリアリティーを感じさせて、ガス・ヴァン・サント監督の演出のうまさが光ります。 この映画は、実際に多くの死傷者を出したアメリカのコロンバイン高校の銃乱射事件を下敷きにして描いていますが、ガス・ヴァン・サント監督は、この事件の原因を描こうとはしておらず、自分なりに独自に事件を再構築する事で、問題の本質を全く異なる側面から浮かび上がらせ、生徒たちの”とらえどころのない虚ろな魂”を表現しているのだと思います。 しかし、我々映画を観る者は、既に起きた事件の中で、”若者が抱える心の闇の深さ”を感じ、その不確かで得体の知れない何かに衝撃を受けるのです。 実際に起きた事件をガス・ヴァン・サント監督の感性で再構築し、美しい映像表現で描き直す、作者のこの映画に賭ける思いはどこにあるのか? その映像の向こう側にあるものの正体に、どのようにしたら迫る事が出来るのか?


観終った後も、心の中で説明し難い、ある種の奇妙な違和感がどうしても残ってしまいます。 映像の美しさが、異常な程に際立つため、悲しさと畏怖の念だけが、心の奥深く、沈潜していくのです。

卒業(1967):P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

今朝のNHKラジオ深夜便はウエディングSONGS特集,加山雄三の君といつまでも,小柳ルミ子の瀬戸の花嫁,中島みゆきの糸ほか,シュガーやサザンオールスターズの楽曲も。因みに結婚式場或いはチャペルのシーンで想出される名画と云ったらマイク・ニコルズ監督の本篇ではないかな。邦画では祝辞と云う名作や虎さん映画等

ピンクパンサー:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

今朝のNHKラジオ深夜便はヘンリー・マンシーニ特集,本篇シリーズからテーマ曲,同じくエドワーズ作品映画テンからも。刑事コロンボ,映画ハタリ!から子象の行進,映画テファニーで朝食を,映画暗くなるまで待って,映画ひまわり等も懐かしく

怪談 牡丹燈籠:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

今朝のNHKラジオ深夜便話芸百選は講談の牡丹燈記,三遊亭円朝の怪談・牡丹燈籠の元に為った噺,美と恐怖とユーモアとペーソスが感じられておどろおどろしくは無い

黒い十人の女:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-16

🕶キネマ旬報編・映画の黄金時代の中のラストを飾った市川崑監督インタビュー,本篇を廻る話。プロデューサー兼務の映画製作奮闘記も。また同時に日本映画の水準向上への黒澤明監督の頑張り振りにも注目

リボルバー・リリー:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-15

行定勲監督著・映画女優のつくり方・幻冬舎新書を読みヒロイン綾瀬はるかの本篇が見たく為った次第。予告篇やメイキングなどを観るとロドリゲス監督作品見たいな作風哉。大正ロマン情趣な断然,反戦の映画

関心領域:P.N.「labrador」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-15

自分の周りで起きている事に無関心、または知っていても気にしない、または積極的に加担、これは、過去の悲劇だけでなく、今の日本社会や世界各地で起きていることを想起させます。

天使行動:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-15

NHKラジオ深夜便の西城秀樹祭りギャランドゥ,ヤングマン,眠れぬ夜,ブーツを脱いで朝食を,恋する季節,ちぎれた愛等のヒット曲が深夜に流れ。傷だらけのローラがヒットした時姉が秀樹ファンなのを知り

護られなかった者たちへ:P.N.「yuru」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2024-06-15

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

震災・貧困・生活保護・人間の本能等いろんなが入り込みすぎて表面を触ったような映画となり哀しい。
人間は窮地に立った時、あまりにも残国で動物より動物的であり、そして哀れな生き物と改めて思い知る。
人間の根底にあるそれとは対極に、哀れであるが為に愛おしみ合うのも人間。主人公達は奇跡的に後者であり、それを破壊する対象は憎むべきものとなる。
 ただ。彼女の倫理を考えると、何故殺害に至るのかがいまいち府に落ちなかった。
それがまた人間である性かもしれない。
疲弊してる人同士が助け合うのはあまりにも酷。

何より刺さったのは「おかえりなさい」この一言。
この言葉にこんなにも深い愛が溢れているのを初めて感じ取り涙した。
この言葉は人の心の奥深い部分に突き刺さり、大きく揺り動かす何かがある。
どんな言葉よりも救われる言霊を見つけただけでも
観る価値はある。

最終更新日:2025-11-10 16:00:01

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