シリアの花嫁 作品情報

しりあのはなよめ

イスラエル-シリア間に位置するゴラン高原。イスラエル占領下にあるこの地の住民は、両国対立の影響から、いずれの国籍も持たない無国籍者となっていた。イスラム教ドゥルーズ派の住民が住むマジュダルシャルス村。村の娘モナ(クララ・フーリ)がシリアの人気俳優タレル(ディラール・スリマン)に嫁いでゆく日。婚礼の準備が進む一方で、各地から親戚がお祝いのために続々と集まってくる。だが当のモナ本人は淋しげ。イスラエル占領下のこの地を出てシリアに渡った場合、二度と戻ってくることは出来ない。相手のタレルは写真でしか見たことのない相手。もし結婚がうまくいかなくても、村には帰れないのだ。不安を口にするモナを優しく励ます姉のアマル(ヒアム・アッバス)。モナの家族も、結婚式に臨んで様々な問題を抱えていた。信仰に背いてロシア人と結婚した長兄ハテム(エヤド・シェティ)は、長老たちの反対で妹の結婚を祝うパーティーに出席できない。親シリアの政治活動で投獄された過去を持つ父のハメッド(マクラム・J・フーリ)には、娘に付き添ってシリアへの“境界線”へ行くための許可が降りない。やがて、花嫁を送り出すためのパーティーが進み、モナが“境界線”へ向かう時が来る。ハテムもハメッドも家族に促されて同行するが、警察がハメッドを連れ戻しにやってくる。そこに立ち塞がったのはハテム。“自分は弁護士だ。逮捕状なしの逮捕は違法だ”。渋々引き下がる警察。モナが“境界線”の向こう側へ渡る準備が始まる。両国に国交がない関係で、手続きは国際赤十字のジャンヌ(ジュリー=アンヌ・ロス)が代行しなければならない。だが、両国の複雑な関係から手続きが難航。進展しない状況に皆が苛立ちを見せ始めた頃。モナの姿が見えなくなる。アマルが“境界線”へ近づくと、ゲートをするりと越えてシリアへ向うモナの姿が。見つめ合うモナとアマル。2人はやがて笑顔を交わし歩み出す……。

「シリアの花嫁」の解説

イスラエル占領地の女性がシリアへ嫁ぐ日の出来事を通じて、両国関係の問題点を浮き彫りにする。エルサレム生まれのエラン・リクリス監督が、複雑なテーマをユーモアと愛情を持って描く。出演は「画家と庭師とカンパーニュ」のヒアム・アッバス、「ワールド・オブ・ライズ」のクララ・フーリ。モントリオール世界映画祭グランプリ。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年2月21日
キャスト 監督エラン・リクリス
出演ヒアム・アッバス マクラム・J・フーリ クララ・ルーリ アシュラフ・バルホウム エヤド・シェティ イヴリン・カプルン ジェリー=アンヌ・ロス アドナン・トラブシ マルレーン・バジャリ ウリ・ガブリエル アロン・ダハン ロバート・ホーニグ ディラール・スリマン
配給 シグロ=ビターズ・エンド
制作国 イスラエル フランス ドイツ(2004)
上映時間 97分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:34

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