P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-10-09
ナチス・ドイツ軍占領下で制作された壮大なメロドラマ。大人の恋愛映画の名品。愛欲描写の上品な怪しさに、この映画最大の魅力があり、密度が濃い。主人公バティストを演じたジャン=ルイ・バローの完成されたパントマイム含む演技の素晴らしさ、ヒロインガランスを演じたアルレッティの溢れる女性の魅力、バティストの妻ナタリーを演じたマリア・カザレスの情熱的な愛の吐息。戦時中の時局に抵抗するような、恋に生き、恋に悩み、恋が人生全ての男と女を描くフランス映画人の矜持に圧倒されます。