時代を撃て・多喜二 作品情報

ときをうてたきじ

生前の多喜二を知る人々の話、未公開のフィルムの映像、識者の解説、小説の朗読を織り込んで、多喜二の生涯を映し出す

俳優・田村高廣は、時代劇スターとして一世を風靡した父・阪東妻三郎が感動した多喜二の文学への思いを、赤井英和は高校の恩師にすすめられて「蟹工船」を読み、くじけず立ち上がることの大事さを知った青春の想い出を語る。また映画評論家・山田和夫は、多喜二が世界に名を知られる革命作家であるばかりか、映画評論の先駆者でもあったという多才さ、上山初子は隣家の優しいお兄ちゃんだった多喜二への思い。弟・三吾、松田解子が生前語った貴重な映像もまじえて、浜林正夫(一橋大学名誉教授)、土井大助(詩人)、ノーマ・フールド(シカゴ大学教授)などの研究者が“時代を撃つ多喜二”を、さまざまな角度から語る。(作品資料より)

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督池田博穂
出演赤井英和 赤塚真人 浅利香津代 上山初子 古根村初子 田村高廣 津嘉山正種 土井大助 ノーマ・フィールド 浜林正夫 松田解子 山田和夫 山本圭
制作国 日本(2005)

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2018-11-08

映画評論家・山田和夫氏の証言に依って多喜二の映画評論家としての先駆性が語られていると本解説に在り興味を牽いた。小説「蟹工船」とエイゼンシュテイン監督作品「戦艦ポチョムキン」の連関は氏の指摘する処だが、「東倶知安行」と云う苦しい選挙線を画く小説にもルドルフ・ヴァレンチノ主演のサイレント映画「黙示録の四騎士」が譬喩で出て来る。擬音語や五感を研ぎ澄ました様な表現主義タッチの映像的な文章表現のルーツが映画マニアのプロレタリア作家の一面であった見たいだ。

最終更新日:2020-12-23 16:00:06

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