『アズミ・ハルコは行方不明』人気若手社会学者 古市憲寿が大絶賛!!トークイベント

『アズミ・ハルコは行方不明』人気若手社会学者 古市憲寿が大絶賛!!トークイベント
提供:シネマクエスト

日時:11月28日(月)
場所:アキバシアター
登壇:古市憲寿、松居大悟監督

映画『アズミ・ハルコは行方不明』が今週末、12月3日(土)に公開される。本作は「ここは退屈迎えにきて」で一世を風靡し時の人となった作家・山内マリコの書き下ろし小説を『私たちのハァハァ』も話題の松居大悟監督が映画化。行方不明の主人公を演じるのは、本作が8年ぶりの単独主演となる蒼井優。共演陣にはNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」が終了したばかりの高畑充希、太賀、葉山奨之、加瀬亮、そしてミュージシャンである石崎ひゅーいなど話題性抜群の実力派俳優たちがそろいました。そしてこの度公開に先駆けて、松居大悟監督と、現代社会を独特の視点で分析する今人気社会学者古市憲寿さんをゲストに迎え、トークイベントが行われた。

平日にも関わらず、満席の会場から拍手で迎えられた松居大悟監督と、今や「ワイドナショー」でお馴染みの人気の若手社会学者・古市憲寿さん。開始早々「いきなりだけど文句から言っていい?僕、前作の『私たちのハァハァ』がダメだったんだよね(笑)」と先制パンチが。

「だから試写に行く時すごい心配だったんだよね。でも今回は楽しかった!最近はLINEとかやりとりもそうだけど、タイムラインがどんどん短くなっているから、2時間の映画って4Dでないと耐えられないと思っていたんだけど、この映画はテンポも良くて、音楽もハマってて疾走感が気持ち良かった!!」
「みんなSNSをやっていて、世界中につながれるのに地方で完結してしまっているという地方都市の閉塞感がすごくリアル」
「男性優位の社会で多かれ少なかれ不遇な扱いを受けている女性たちが、男性に復讐するというファンタジーとしても面白かった。その方法が、男たちをギャフンと言わせるとか、陥れようとするんじゃなく<私たちが幸せに生活するのが復讐>だという発想が素敵だと思った。“優雅に暮らすことが最高の復讐になる”というセリフが一番好き。今の場所にずっといなきゃいけないというのは苦痛だけど、行方不明になってもいいんだと、別に他の生き方もあるんだよとオルタナティブを示しているのが良いよね、違う人生を思い描くことができるのが魅力」と矢継ぎ早に大絶賛の感想をぶつけられ監督も満足げな様子。

続いてお二人ともライブに通うほどファンであることから、話題は石崎ひゅーいさんの話へ。「あのヌメーとした感じがいいよね(笑)やけにリアルだったし、どんな演出したの?」と古市さんからの質問に「初めての演技なので最初いろいろ準備をして撮影を迎えてくれたんですけど、全部やめてもらいました。ひゅーいのその雰囲気のままで、春子のそばにいて欲しかったんです。」と、撮影現場でのエピソードを監督が披露。

さらに今回キャバ嬢の愛菜役を演じた高畑充希さんについて「とと姉ちゃんからすごいギャップだよね。朝ドラを観てたおばあちゃんがこの映画を観たらわかんないんじゃないかな。」と朝ドラからの役のイメージのギャップが大きいことに驚いた様子。

さらに続けて「松居君、女の人のことなんてわかんないのによくこの映画撮れたね。そもそも、なんで監督を松居君にしたんだろうね。」とまたしても辛口の質問に、笑いながら監督は「原作が好きで、プロデューサーと『アズミ・ハルコは行方不明』をやろうって決めてからスタッフを集めたんですが、気づいたら、周りが強い女の人ばかりになってて(笑)でも僕は女の人のことは分からないし、いろんな意見を聞いてバランスを取っていたらすごく面白かった。この作品に関してはみんなで作ることに意味があるんだなと感じました。女性を肯定する大きな意味でにの人間賛歌になればいいなと思ってます」と回答。

最後にメッセージを求められた古市さんは「前後関係やストーリーを説明しすぎない、本能的に気持ちのいい映画。何度も観たくなる映画だと思います。今年は『シン・ゴジラ』や『君の名は。』『この世界の片隅に』など観れば観るほど新しい発見がある映画がヒットしているし、この作品も通じるところがあるので、皆さん何度も観てください!!!」と答えると「満点のコメントです(笑)」と監督の採点で締めて、拍手の中会場を後にした。

最終更新日
2016-11-29 17:58:46
提供
シネマクエスト(引用元

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