「トランスジェンダーでもなんでも隣人になれるし、家族になれる」67回べルリン国際映画祭にて映画 『彼らが本気で編むときは、』上映

「トランスジェンダーでもなんでも隣人になれるし、家族になれる」67回べルリン国際映画祭にて映画 『彼らが本気で編むときは、』上映

 2月25日(土)の全国公開を目前に控えた映画『彼らが本気で編むときは、』が、第67回ベルリン国際映画祭において、パノラマ部門、ジェネレーション部門の2部門に選ばれる快挙を成し遂げ、現地時間2月15日(水)18:30より行われたレッドカーペットイベントにて、生田斗真、桐谷健太、柿原りんか、荻上直子監督が登場しました。

 LGBT(セクシュアル・マイノリティの人たち)にフレンドリーである欧米の中でも、同性婚も法律で認められているドイツ。その首都ベルリンで開催されるこのベルリン国際映画祭で、トランスジェンダーを主役に据えた『彼らが本気で編むときは、』が正式招待作品として上映されることに大きな意義を持ち、荻上直子監督、そして生田斗真、桐谷健太らキャスト陣がベルリン入り。
 世界三大映画祭(ベルリン、カンヌ、ヴェネツィア)に初参加した生田をはじめ、桐谷、柿原らはベルリン訪問に大興奮!一方、12年の監督作「レンタネコ」以来、5年ぶり4度目のベルリン国際映画祭正式出品となる荻上直子監督も感慨深い様子で笑顔を見せました。舞台挨拶の前に実施されたプレスカンファレンス(公式記者会見)では、多くの海外メディアから眩いばかりのフラッシュと質問が殺到する中、荻上監督が「この映画は、2年前に新聞に掲載されていた、『トランスジェンダーの息子に、“ニセ乳” を編んで与えたお母さん』という内容の記事を読んだことが映画作りのきっかけとなりました」と流暢な英語で挨拶。脚本に対して質問が及ぶと生田は「脚本を読んでとても興味をひかれた。色々な要素が詰まっていて、りんかちゃんや桐谷さんに支えられて、とても楽しかった。この脚本と出会えて、とても嬉しかったです。」と答えました。
 記者から「女性を演じるのは難しかったですか?」との質問が飛ぶと、「女性を演じることは経験してこなかったことです。仕草や声の一つ一つにこだわり、女性の魂を自身に込める必要がありました。桐谷さんやりんかちゃんにとても助けられました。二人がいたから、真のリンコになれました。」と回答。リンコを心の底から支えるマキオを演じた桐谷は「リンコは自身が思っていることを表に出す女性。マキオは、リンコと出会って世界が一変したのです。彼女を愛し、彼女と一緒に居たい、という気持ちを持っている。その気持ちは僕にもよくわかります。」と自身が演じたキャラクターを演じる上で自身を投影したことを語りました。母親に置き去りにされ、叔父であるマキオの家でリンコに出会うトモを演じた柿原りんかは、「オーディションを受けた200人の中で一番良かった」と荻上監督に絶賛されるほどの逸材。「オーディションでの合格が決まったその日から、撮影が始まるのがすごく楽しみだった」と語っており、本作でも堂々たる演技を見せています。

 本作について、プログラミングディレクターは、「この作品はトランスジェンダーがどう、というより、女性になるということはどういうことか。そして家族になることをテーマにした映画です」と話すと、荻上監督も「トランスジェンダーでもなんでも隣人になれるし、家族になれると思っています。」と作品のテーマを説明しました。
 同日18:30に行われたプレミア上映は、世界中から集まった観客で800席のシートは満席に!上映後、本作に魅了された観客は総立ち。8分間のスタンディングオベーションが巻き起こり、4人は大興奮の観客に万感の表情で感謝の礼を示しながら、会場を後にしました。

 セクシュアル・マイノリティの人たちへの対応が社会的にやや遅れている日本発の本作は、トランスジェンダーをテーマのひとつにしながらも、5組の「母と子」の多様な関係性をはじめとする「家族の枠組み」が更なる大きなテーマ。このテーマのきっかけとなったのは、「トランスジェンダーの息子に、“ニセ乳”を編んで与えたお母さん」の新聞記事を荻上監督が目にしたことがはじまっていることも注目される一因となっています。

☆現地ドイツ人の一般客からは次々称賛の声も届いています!
「トランスジェンダーが悩んで辛い思いをするだけの映画だと思って観にきたら(良い意味で)もっともっと深いストーリーでした。さらに日本人独特の感性が加わって、今、とても新鮮で、不思議な気持ちです。ニセ乳を編んであげるお母さんが、実在したお母さんだと今(インタビュアに)聞いて、驚きました。」
「血の繋がりがなくても親子の関係になれるってなんて素敵なこと!日本の社会がこれから前向きに取り組んでいく希望が見えた気がします。」
「あの編み物を投げ合うシーンはおもしろかったですね。枕投げならぬ毛糸投げ、という感じでおもしろかったです。」
「とってもよかったです。とても感動的で、いい映画でした。役者もよかったです。差別をひとつのテーマに描いているのに、深い感動を得られる、素敵な作品でした。」
「とても感動的で情緒豊かな作品でした。『普通とはどういうことか』という問いが前面に出ていたと思います。何が普通で、何が普通でないか。そして子供には何が必要なのか。日本でも、映画のテーマにならなくなるくらい、セクシュアル・マイノリティであることが普通に受け入れられる日が来るといいと思います。」

「トランスジェンダーでもなんでも隣人になれるし、家族になれる」67回べルリン国際映画祭にて映画 『彼らが本気で編むときは、』上映3
最終更新日
2017-02-17 15:00:00
情報提供元
ジョルダン

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