暗殺の森:P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-07-21
幼児の悪夢から逃れられず、熱狂的なファシストになる青年にフランスを代表する超個性派俳優のジャン=ルイ・トランティニャンが扮し、退廃的な翳りと虚無をたたえた演技を披露し、その妻に扮したステファニア・サンドレッリの、どこか崩れたような美しさも印象的だったと思う。
幼児の悪夢から逃れられず、熱狂的なファシストになる青年にフランスを代表する超個性派俳優のジャン=ルイ・トランティニャンが扮し、退廃的な翳りと虚無をたたえた演技を披露し、その妻に扮したステファニア・サンドレッリの、どこか崩れたような美しさも印象的だったと思う。
また、この映画は、映画ファン気質にあふれる映画作家が作った映画であるというのも、忘れられない点だ。
教授が森で暗殺されるクレーン・ショットの見事さ。
まるで5メートルの巨人の目が捉えているようなカメラ・アングルなのだ。
このシーンを観ながら、ベルトルッチ監が敬愛してやまない溝口健二やオーソン・ウェルズ、マックス・オフェルスなどの監督の映画に思いをめぐらしながら、改めて彼らの映画を観直すのもいいかも知れない。
とにかく、この映画は全編に渡って、華麗にして官能的な映像にあふれていて、特にダンスホールのシーンや雪に覆われた森での暗殺シーンには陶酔してしまった。
映画は、いくら監督に才能があってもいい映画が出来るとは限らない。
当然のことながら、何といってもいい俳優がいなければ、成り立たないものです。
その点でも「暗殺の森」は申し分がない映画と言える。
若手監督にとっては予算とスケジュールの制約は、必ず付きまとう問題だが、ベルトルッチ監督はそれから解放され、一シーン、一シーンが胸躍る官能的な魅力に満ちた作品に仕立て上げていると思う。
この映画「暗殺の森」は、ファシズムが台頭した1928年から、崩壊寸前の1943年までのパリとローマを舞台に、反ファシストの教授暗殺の指令を受けたインテリの”体制順応主義者”(映画の原題)の姿を描いた、優れて”政治と人間”に関するドラマなのです。
原作は、現代文学の旗手と言われたアルベルト・モラヴィアの「孤独な青年」で、1970年代のネオ・ファシスト台頭期に作られている点が、この映画をより重層的にしていると思う。
ベルトルッチ監督の作品には、その後も「1900年」ではドナルド・サザーランドが、「ラストエンペラー」では坂本龍一が演じたファシストが登場しているが、もちろんそれらを肯定的な存在として描いているわけではない。
しかし、彼らが、退廃的な魅力をたたえている点が、ベルトルッチ監督の凄さ、映画作家としての懐の深さなのだ。
若い哲学講師のマルチェロ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、13歳の時、彼を犯そうとした同性愛の男をピストルで射殺し、それ以来、罪の意識に悩んでいた。
そして、少年時代の悪夢から逃れるため、彼はファシストとなり、哲学を学び、プチ・ブル娘ジュリア(ステファニア・サンドレッリ)と結婚する。
彼はファシスト党から、反ファシストの教授の暗殺を命じられるが、教授の妻アンナ(ドミニク・サンダ)に心惹かれ、暗殺遂行を躊躇するのだった。
「ラストエンペラー」で世界の映画界に改めてその実力を見せつけたベルナルド・ベルトルッチ監督の、この映画「暗殺の森」は、彼の29歳の時の作品だ。
ベルトルッチ監督は、1962年に若干21歳の若さで処女作「殺し」を発表、その鋭い感性は、イタリア映画界に衝撃を与えたのです。
そして、その後も「革命前夜」「暗殺のオペラ」を発表して実績を重ね、それを武器に「暗殺の森」に十分な予算とスケジュールを得て取り組んだのです。
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
サスペンス仕立てになっているが、戦争に弄ばれ、荒野に押しやられて息をつめて生きる男と、安泰を貪る現在の日本とのギャップを通して、戦争の告発に迫った社会派のドラマなのだ。
ラストの父親と娘の対面シーンが、悲しい人間の運命のいたずらを象徴していて、胸に迫るものがある。貞永方久監督の演出は、原作の重みをよく燃焼させていたと思う。
この映画「球形の荒野」は、松本清張の同名の推理小説を忠実に映画化した、社会派サスペンス・ミステリーだ。
久美子(島田陽子)は、新聞記者の添田(竹脇無我)との婚約を亡き父に報告するため、父がこよなく愛していた大和路を訪れる。
そこの寺で、拝観者の芳名帳に父とそっくりの筆跡を見つけたが、どうしたわけか翌日には何者かによって破り取られていたのだ。
久美子の父親の野上(芦田伸介)は、第二次世界大戦の末期、日本を救うため妻子と祖国を捨てて、連合国軍側と極秘に和平工作を進めた外交官だったのだ。
表向きは任地で死んだことになっていたが、娘に会いたいあまり、17年ぶりで故国の土を踏んだのだった。
野上のこの突然の帰国は、当時の軍関係者に波紋を呼び起こすことになるのだった。野上の元部下が殺され、旧軍人が自殺したりしたのだ。
破り取られた芳名帳---殺人---自殺と続くこの一連の事件に、婚約者の父との繋がりを感じ取った添田の取材活動がやがて始まり、謎のベールが一枚、一枚はがされていくことに------。
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ホラー映画に愚か者は付き物ですが大抵はそういうキャラとして楽しめるものです。
でも今作はモキュメンタリーとしてやってるので愚かな彼氏役にかなり苛々させられます。
映像投稿でもして金にするのが望みなのかやめてやめてと止める彼女役の言うことをガン無視であの手この手で怪奇を挑発して回る。
なんで彼氏をやれてるのか不思議な映画、そこに焦点が移ってしまう。
怪奇現象は基本的にジャンプスケア、よくあるビックリ系です。
そして終盤とうとう怪奇の正体に迫るのですが、床に撒いた白い粉に足跡が!
それが見事な3本指、まるでフリーザ様!
キリスト教圏ではアレって怖いのだろうか…こちらからすればアニメやゲームに出てくるツノに翼に矢印のような尻尾の付いたデーモン像が脳内に浮かんで苦笑いが出てしまった。
固定カメラで撮ってる体なので視聴者はイヤでも画面に無言で釘付けになる設定作りは上手いな~と感じた。
でも前述の通り怖いより苛々、そしてエェ…となる苦笑い、映画館で観てたらさぞガッカリして帰ったことでしょう。
そんなパラノーマル·アクティビティ。
真夜中にFMラジオから流れるJAZZの演奏を聴いて居ると其の切れ目無く続くフィルムとライブ演奏が素敵な本篇映像が甦って
本篇シナリオの今井雅子・作のラジオドラマがNHKFM局のFMシアターで放送。タイトルはアシカを待つアシタ。人生に行き詰まった人びとが訪れる岸壁を舞台に見守り人とのこころの絆が描かれた感動のドラマ
アンドレイ・タルコフスキー監督の映画ストーカーを論じたSF評論動画サイトで静止風な画像の魅力を語っていたのが有ったけれど本篇の画像の凄さもそんな処にもある
王騎大将軍最後まで素敵です😆🎵🎵
感動しました
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大輔の身体になったかおりが刺されたあと、刺した恭子をかばって救急車を呼ぶのを制する(警察沙汰になり、恭子が犯罪者になるのを避けるため)シーン、結構ジーンと来ました。面白いだけでなく、こういう愛とペーソスが感じられる作品だから高評価したいです。オススメです。
🎺今朝の関西発NHKラジオ深夜便は神戸のアロウジャズ・オーケストラの公開録音特集,其処で演奏された曲目は本篇から素敵な,ス・ワンダフル,他に星に願いを,A列車で行こう,ガーシュインのサマータイム,心の旅,高校3年生のJAZZアレンジ
そして池澤夏樹で検索したらテオ・アンゲロプロス監督作品やアンドレイ・タルコフスキー監督の映画ノスタルジア等が出て来た!短篇眠る女を読み始め作品中のヒロインの眠り姫の夢と日常の重構造が映画見たい何だと想い當たる。また宮崎駿作品とも
今朝のNHKラジオ深夜便明日への言葉金をかけずに命を賭けろ,guestは小沢仁志,俳優・映画監督の人生をチャールズ・チャップリンに魅せられた映画体験等から語り
藤達也さんの前の数作品は生かし切れ無い感がありましたが、今作は、俳優としての藤さんの才能を見事に引き出しています。
活躍する森山未來さんも、見事でしたし、今一、つかみどころが無い真木よう子さんも、今作では、作品にしっかり馴染んでいました。
才能ある三人が、見事に映画を作り上げていました。
やはり、才能のある方は、作品や監督との出会いなんでしょう?
こう言う作品は、割りとワンパターンになりやすいですが、本当に、存在が息づいているかの様子で、藤さんの学はあるがプライドが高い政治家にも多そうなタイプで、手のかかる老人を見事に演じていました。
静かな作品ですが、内容は、かなり、盛り込んだ、攻めた作品です。
あなたは、存在その者に席を譲りなさい、あなたは記憶では無いのだから。
あなたは、生まれては死に、また、生まれてくる根源の存在その者なのであるから、
少し、哲学的要素、演劇的要素も加わり、難しい様にも感じられ、鑑賞者が、共に考えて行く様な作品。
あなたは、存在するだけで価値があり、記憶はあなたでは無いことを知る必要がある。
神を信じたことがないという彼は、神を信じていると言う男に虐げられる。
神を私たちは、時に、愛と言う一言で表現する。愛とは忍耐と時に表現する。
忍耐とは、母が泣き言を言わず辛抱強く育てる様子でよく例えられる。
希望を持ち、忍耐強く、泣き言を言わず生きれば大概の夢は叶う。
彼もまた、多くは望まず夢を叶えて行く。
信仰を持たないはずの彼が一番、神の望む姿に近いと言うパラダイム。
彼は、死を恐れたたことがないと言う。
神を信じているなら、
愛は忍耐と知り、
死を恐れず
泣き言を言わず
希望を持ち
夢を叶えて行く。
私たちは、必ず訪れる死を異常に恐れ、希望を持ち夢を叶えることを忘れ、いつも、泣き言ばかりを呟いて(Xにポストして)しまう。弱いけれど強くも生きれるのである。
生きる意味の根底にある真理を思い出させてくれる作品でした。
パイプラインを潜り抜ける青年。子供のころなにげに履いていたショートパンツは、サーフパンツがルーツだったんだと思わぬところで、思わぬ発見。
アロハシャツやサーフ系の衣料は、現在も古さを感じさせないのかも?
今は、昭和レトロも好まれるので、違和感が無いのかも?
波乗りの上手い青年たちは、足さばきも自然で、ボードが、自分の一部となっているのが、垣間見える。
何より、寝ても覚めてもサーフィンが大好きと言うのが、突出した活躍の原因なのでしょう?
エンドレス・サマー、ハワイの様な理想的な夏、波を求めて旅をする。
60年前の貴重な映像。社会状勢の下、アフリカの人々と触れ合う姿に好感が持てる。
単調な波を編集と音楽で誤魔化したりしないシンプルだが、見応えある作品。
ハワイは、サーフィンに理想的な環境。そんな環境を探して旅をするが、サーフィン発祥の地ハワイを超える理想的な環境は見つからない。
そんな貴重な旅をする作品だが、この作品自体いが、貴重な映像作品となってもいる。
王騎将軍これから、私と信どうしたらいいの?💧💧頼もしい司令官。いつも信の事勇気づけ励ましてくれる、優しい王騎将軍悲しすぎる。最後までかっこいいシビレる大将軍だった。