- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-21
資本家、使用者、労働者の対立のドラマに持っていくあたりは、いかにも熊井啓監督らしいと言えるかも知れない。
それに、今の時点で観ると時代の違いを感じてしまう。
もう高度経済成長そのものなのだ。
電力の為なら、自然破壊もなんのその。第一この映画には、自然破壊という概念がない。
ダム建設の時代だけではなく、映画製作時にもなかったろう。
そして、工事が停滞すると「シールド工法というやり方もありますが、予算がかかります」と言うと、社長は「金で解決することなら遠慮せずに言ってください。金のことは私に任せて」と言い放つ。
3.11以降、原発問題で、如何にコスト削減の為なら、安全対策を怠ってきた電力会社の体質を観ているので、嘘くさくて、思わず笑ってしまった。
むしろ、コストがいくら掛かっても、電力会社としては、電力料金に上乗せすればいいから気にならないのかも知れない。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-21
源三の息子の剛(石原裕次郎)は、父のかつてのトンネル建設のためなら、どんな犠牲もいとわない父に反発していた。
実は剛の兄も、かつて父の無理な命令によって命を落としていたのだ。
工事は始まった。心配された通り、破砕帯にぶつかった。
落盤と出水が全く止まらないまま何ヶ月も過ぎていく--------。
この「黒部の太陽」の中心は、ダム建設ではなく、トンネルの話で、実際にトンネル作りが始まるまでは、会社のお偉いさんたちの会議が多くてやや退屈する。
それに、戦前の戦争を勝つために行われた無理な工事、それを推進した父と、戦後民主主義のもとに工事を行おうとする息子の対立。
しかし、工事が進むうち、自分は労務者たちの仲間だと思っていたが、実は労務者たちからは「俺たちに工事をさせて儲けるということじゃ同じトンネルのむじな」と言われてしまう。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-21
昭和31年。高度経済成長が始まった日本において、今後の電力供給能力を強化するために、関西電力は、黒部峡谷に黒部第四ダムの建設を決めた。
工事責任者となった北川(三船敏郎)だったが、難工事が予想されるため、辞令の辞退を申し出るほどだった。
しかし、太田垣社長(滝沢修)の説得により、重い腰をあげることになる。
一番の難工事は、トンネルの建設だ。
黒部のあたりは、フォッサマグナという破砕帯があり、地盤の中がどうなっているか解らない。
しかし、トンネルを作らなければ資材が運べず、ダムは完成しない。
言い換えれば、トンネルさえ開通すれば、ダム建設の見通しは立つのだ。
トンネルの建設は間組が請け負う。だが実際に働くのは、下請けの人々だ。
その労務者を束ねるのが岩岡源三(辰巳柳太郎)だ。
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2024-05-21
ポスターやフライヤーに書かれた達筆な「血まみれの拳と肘が俺の武器」と書かれてて…えっ!てなったが、観て納得、ああ、ヨーロッパ発だからハードコアアクションとか言ってるけどもこれって任侠映画じゃんかぁ~となる。バイオレンス描写がエグいのでR18+です。痛いのレベルじゃない怪我描写が無理な人にはおすすめしません。
この作品のおすすめポイントは
主人公サムの肉体美が素晴らしいのと高倉健ばりの目の演技が秀逸です。
エグい描写があるけれど時々美しい構図や背景をぶっ込んで来る感じも嫌いじゃないかな。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-21
キッド回り、平次周りの予習が必要!!!知らないと置いて行かれます。
自分はぎりぎり大丈夫で楽しめたが、同行者がおいて行かれてないか気になって少しノイズになった。
青子ちゃん可愛い。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-21
この映画を観て、とても感動した。これはあまりにも面白くて、決して飽きさせないストーリーだからだ。サンフランシスコと言えば、私はこれまで何度もサンフランシスコの夢を見た。ジュリー・ロンドンさんの想い出のサンフランシスコを聴いていると、私は前世はアメリカ人だったのではないかと思ったものだ。それだけにこの映画は私の心を捉えて離さなかったのだ。また殺人事件というものはやはり興味深かった。殺人を通して人間というものが、あらためて見えてくるからだ。素晴らしい作品だと思う。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-21
NHKラジオ第一の百年ラジオで紹介された有名なラジオドラマの原点はは残念ながら初回を含む3回分しか残っていないと云う。本篇の岸恵子と佐田啓二の共演の映画化はラジオドラマと並行して実現したとも。近年,朝ドラやアニメーション化でも注目された菊田一夫原作。貴重な第一回分が今回放送された
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-21
今朝のNHKラジオ深夜便ジャパニーズ・ポップスは本篇の寺尾聰特集,大ヒットしたルビーの指輪はレコード化に際して,当初盛り上がりに欠けると訝られたが石原裕次郎の,まあいいんじゃないの一声で実現してレコードに,そして年末の日本レコード大賞受賞へと云うエピソードも紹介された。他に季節風,ママに内緒の子守唄,出航さすらい,囁くようなムーデイな曲目が
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-21
この作品は、中国の心情を歴史的観点から考察できる作品です。
なぜ、中国が、今の様な態度や政策をとるのか、その根拠が、理解できます。
日本については、『ラスト・エンペラー』よりは、とんでも日本が
改善されているので、まだ、史実に近いのかも知れません?
ただ、この作品は、中国を理解する上では優れた作品です。
映画作品としては、いまいちですが、
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2024-05-21
これは作品としてひどい。
『唄う六人の女』
『隣人X疑惑の彼女』
以来の残念さ、
まだ、前2作は、結末までの展開が惜しかったの対し、この作品は、演出・構成から、練り上げる構築力もちぐはぐ。
まるで、スマホをいじっている人間の頭の中みたいな内容。
あっちいって、こっちいって、している内に、何がしたかったかの方向性を失い、スマホ中毒よろしく、映え映えポイントだけで、まったく繋がらない作品。
最近、世界の有名監督がスマホで迷走した作品が増え、日本のアニメ、コナンも、皆、ふぞろいのスマホ頭たちになってしまったようです。
別に参考にしなくても構いません。本人の自覚無しに何も変わらないのですから。
お金を払ったので鑑賞しましたが、すべて中途半端。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
実は、この件について初めて知った。しかし、これは暴露話ではなく、1つの真実の「愛」の形として伝えたかったのだと思った。そして改めて痛感したのは、ジョン・レノンに今も生きていて欲しかった、ということである。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
1970年代当時、そして今現在まで、ジャマイカ、レゲエ、ボブ・マーリーのことを知らなさ過ぎたことが恥ずかしくなった。「音楽」は小さい頃から親しんで聴いてきたつもりが、「音楽」そのものにはそれほど大きな力は無いと思ってきた。しかし、時には「人の心」だけではなく、「国家」自体をも動かす力も持ち備えているということを改めて思い知らされた。
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2024-05-20
グループメンバーも推しの人達もスタッフさんも出演者がみんないい人達ばかりでほっこりして泣けました。予想外によかった。ドラマも観てみます。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
キッドの映画は残念ながらあまり評価が高くないことが多い印象でしたが、今年はキッドだけでなく平次も参加し、恋模様も絡み面白い映画になっていたと思います。「名探偵コナン」だけでなく「まじっく快斗」まで知ってる方向けというか、知っているとより楽しめる内容。平次まわりの様々なキャラも登場するため、ついてこれない人がいてもおかしくはないのが少し心配にはなりました。でもコアなファンには嬉しいですよね!映画から参加の新キャラクターも素敵で、可能ならこれからも出てほしいとまで思いました。衝撃のラスト、「名探偵コナン」「まじっく快斗」はこれからどうなっていくのでしょうか…!
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
1950年代のロンドン、裕福な家の家政婦を勤めながら、近隣の老人たちの家を回って、あれこれと面倒を見る働き者の主婦ヴェラ・ドレイク。
物静かな夫、青春を謳歌する息子、人見知りは激しいが気持ちの優しい娘。
心安らぐお茶の時間、暖かい夕食。
なんの問題も無さそうな家族だが、彼女には家族に秘密でやっている事があった。
無償で、望まない妊娠をした女性たちを、助けてやっているのだ。
つまり、堕胎の手助けを。
医師の免許を持たない彼女のやり方は、極めて原始的なものだが、子供を持つ訳にはいかない、特に貧しい女性たちに彼女はなくてはならない存在なのだった。
たとえ、それが法に背く事だと知っていても。
だが、クリスマスの夜、ヴェラの処置を受けて容態が悪くなった金持ちの娘の親から訴えられて、ヴェラは家族の前で警察に連行される。
訳が解らず途方に暮れる家族たち。
果たしてヴェラに下される判決は?-------。
この映画のうまいところは、原因の一因である男性たちを責めず、根本的な問題を蔑ろにしている社会を責めず、客観的に起こった事をそのまま描こうとしているところです。 ヴェラのやっていた事をいいとか悪いとか言うのではなく、周りの人間たちが事件を、彼女をどう扱うのか、最も親しい人間を責め蔑む世間に、家族がどう対応するのかを描いているところです。 主演のイメルダ・スタウントンの演技は実に見事で、実際にいる人みたいでした。 軽快に日々の仕事をこなし、傷ついた娘たちに優しい言葉をかけ、家族と笑い、警察に行ってからは小動物のような目を潤ませ、聞き取れないほどの小さな声で「娘さんたちを助けました」と言う彼女は、ヴェラ・ドレイクそのものでした。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
なぜ? が許されない何でもありのミュージカルの世界であってみれば、観る者はただ、アステアがすべてを肯定するように、軽やかにタップを踏むたびに訪れてしまうに違いない、この世ならぬ幸福に身を任せればいいんですね。
そしてまた、その幸福な記憶はあくまでハリウッド全盛時代のスタジオ・システムの産物であったミュージカル映画が、やがて衰退の運命を辿った後も、「女は女である」のゴダールは言うに及ばず、ジョン・ヒューストンの「アニー」やら、はたまた「ロッキー・ホラー・ショー」に至るまで幾多の映画作家の手によってスクリーンの中に蘇ることになるんですね。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
フレッド・アステア演じる落ち目のハリウッドのミュージカル・スター、トニー・ハンターが古巣のブロードウェイに戻り、そしてカムバックを賭けたミュージカル・コメディ「バンド・ワゴン」のリハーサルが、開始される-----という入れ子構造でストーリーが進行する。
典型的なバック・ステージ物の体裁をとったこの作品でもそれはやはり、あますところなく発揮されている。
この映画でなんといっても美しいのは、最初、衝突していたアステアと相手役のバレリーナ、シド・チャリシーが、はじめて互いに心を許し合って公園のベンチを前に、いつまでも緩やかにステップを踏み続ける、あのいささか唐突とも思えるシーンだ。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
現在にまで至るミュージカル映画の基本的なスタイルを生み出したという意味で、その代名詞的存在なっているのが、1940年代から1950年代にかけての一連のアーサー・フリード製作による50本近くに及ぶ、いわゆるMGMミュージカルであり、それらを特徴づけていたのは、スタジオ内に建てられた、めくるめくような人工的セットで、華麗な歌と踊りの物語が繰り広げられるという、ショーとドラマが一体化した、"アンチ・リアリズム"の織り成す至福の境地であった。
かつての人気ダンサー、トニー・ハンターは、昔馴染みの夫婦に書いてもらった台本で、再起を図ろうとするが、相手役の人気バレリーナとは喧嘩ばかり。
おまけに、演出家はコメディのはずのこの舞台を、どうやら現代版ファウストに仕立て上げようとしているらしい。
そんな中、開幕の日は、刻一刻と迫ってくるが-------。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
この映画「追想」はハリウッド映画界から追われていたイングリッド・バーグマンが、7年ぶりに復活を果たした作品で、彼女の演技の素晴らしさを堪能出来る、そんな作品です。
主人公のアナスタシアにイングリッド・バーグマン、山師のボーニンにユル・ブリンナーという凄い顔合わせで、ロシア帝国のロマノフ王朝のたった一人の生き残りのアナスタシア王女を巡って展開する、サスペンス・タッチの歴史ドラマだ。
ロシア革命から、辛くも逃げ延びたと伝えられる、ロマノフ王朝の王女アナスタシアに絡む、"恋と陰謀"を、「将軍たちの夜」の名匠アナトール・リトヴァク監督が情感たっぷりに描いた、見応えのあるドラマになっていると思う。
この映画の最大の魅力は、何と言っても、彼女は本当にアナスタシアなのか? ----というサスペンス・ミステリータッチの要素が強いところだろうと思う。
イングリッド・バーグマン演じる記憶喪失の女性の"ミステリアスな雰囲気"が、実に素晴らしい。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
また、この「水」は、母胎の中の羊水でもあり、世紀末を世界の始まりに戻そうとすることは、胎内への回帰等、胎を持たない男の発想であり、そんなことでもたつくゴルチャコフに嫌気がさして去ってゆくエウジェニアは、中性的な魅力にあふれている。
この映画の中で、特に印象的だった場面は、水溜まりの向こうに横たわるゴルチャコフ。雨が降っている。屋根のない柱廊。
廃墟と化し、屋内であり、屋外でもある奇妙な建物、映画全体を支配する幻を、この建物に感じてしまいました。