映画感想・レビュー 77/2520ページ

アウトランド:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-05-31

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「アウトランド」の舞台は、未来の宇宙、木星の第3惑星イオですが、物語の設定はかの有名なフレッド・ジンネマン監督、ゲイリー・クーパー主演の西部劇の名作「真昼の決闘」と同じです。

また、イオの基地内のセットや小道具などの美術は、これもかの有名なリドリー・スコット監督のSF映画の傑作「エイリアン」にそっくりで、「真昼の決闘+エイリアン÷2」というようなイメージに仕上がっています。

西部劇もSF映画も大好きな私としては、ストーリーや美術云々で文句を言う前に、その映像の魔力にすっかり魅了されてしまいました。
主演も大好きなショーン・コネリーですし、これまた監督も大好きなピーター・ハイアムズですし。

イオのチタニウム鉱山街に、保安官として赴任して来たビル・オニール(ショーン・コネリー)は、赴任して2週間で、妻のキャロルに「もうこんな暮らしはイヤ。息子と地球で暮らしたい」と出て行かれてしまいます。

それでもオニールは、任務を全うしなければとイオに留まることになり、炭鉱夫の事故が続くのを不審に思い、遺骸から血液を採取して、医者に分析してもらいます。 分析結果は、限りなく怪しいもので、オニールは正義のために立ち上がることを決意するのですが------。 「エイリアン」と同じような、金儲け第一主義の会社というのが出てきます。目的のためには手段を選ばないという、非常に悪質な経営者です。 鉱山街の管理人であるシェパード(ピーター・ボイル)は、会社の忠実な部下で、なんでも言いなりであるうえ、オニールが邪魔になって、ある恐るべきことを会社に依頼するのです。 まあ、設定が「真昼の決闘」だということは、ネタバレしているのも同然なんですけどね。孤立無援になるところや、時計が頻繁に出てくるところは、本当に「真昼の決闘」そのままです。

オニールを助けてくれるのは、医者のラザルス先生だけです。かなり年配の女性医師で、口も悪いしそっけない態度なのですが、最後は命懸けでオニールを助けてくれるので、もう拍手喝采するしかありません。 「エイリアン」の真似だとは言え、お金をかけてしっかり作ってあるセットは素晴らしく、ラスト近くの山場でのアクションシーンもなかなかのものです。 「真昼の決闘」と「エイリアン」の好きな人にはお奨めのSFアクション映画ですね。

刑事マルティン・ベック:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2024-05-31

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このスウェーデン映画「刑事マルティン・ベック」は、原作がマイ・シューヴァルとペール・ヴァールーの夫婦合作のマルティン・ベックシリーズの1作で、日本でも私のような推理小説ファンの間で圧倒的な支持を受けている、この警察小説シリーズ7作目の「唾棄すべき男」であり、「みじかくも美しく燃え」「サッカー小僧」のボー・ヴィデルベルイ監督が映画化した作品ですね。

ストックホルムのある病院で、深夜、入院中のニーマンという警部が銃剣で惨殺される冒頭の場面は、犯人の顔を見せないミステリー・ムード漂う描写が背筋も凍るほどの不気味な効果を上げていて、実に素晴らしい。
被害者のニーマンは、古顔の警部で、法規一点張りの情け容赦のない鬼警官だった。

ボー・ヴィデルベルイは監督だけでなく、編集と衣裳も担当し、脚本も自分で書いているが、原作にほぼ忠実で、映像化も律儀にやっていると思う。
その律儀なところが、部分部分ではいい味を出しているが、サスペンス映画としては、もの足りないものにしている。

マルティン・ベックに扮するのは、カルル・グスタフ・リンドステットという太り気味の初老の俳優で、とにかく渋くて風采のあがらない生活派で、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の「モンパルナスの夜」でメグレ警視を演じた名優だ。 そのマルティン・ベックが、中年の刑事ホーカン・セルネル扮するエイナル・ルンと共に、殺されたニーマン警部の夫人を初め、いろいろな人物から聞き込みをして、犯人がニーマン警部に対する恨みを警察全体に広げた奴であることを突き止める経過は、アメリカ映画のポリス・アクションものと違って、非常に地味なタッチで描かれていて、どうも抑揚というか、メリハリがなくなって、少々退屈してしまう。 そして、犯人がビルの屋上に陣どり、高性能のライフルで地上の警官を射殺し始めたので、大騒ぎになるというクライマックスは、ストックホルム市街の俯瞰撮影が美しく、逃げ惑う市民などがパニック状態になっていく段取りも悪くないのだが、しかし、マルティン・ベックたちが犯人のいる屋上へ向かう冒険アクションになると、どうも手際がよくない。
この場面では、マルティン・ベックが屋根に上がるのに失敗するので、スヴェン・ヴォルテル扮する若いコルベリ刑事や、トーマス・ヘルベルク扮するラーソン刑事の活躍になるのだが、もっと派手にやっても良かったと思う。 犯人に撃たれて、ヘリコプターが群衆の中に落ちるシーンなどは、アメリカ映画ならアッと言わせるところだが、どうも今一、盛り上がりに欠けるのだ。 そして、ラストまで犯人の顔を、よく見せない撮り方も、そんな必要があるのかと思わせる。 この撮り方のために、サスペンスがだいぶ薄れていると思う。 天窓のガラスが割れて、屋根裏部屋の老人と顔が合うところなど、犯人の性格を表わす絶好のシーンになるはずなのに、活用していない。 ケレンを嫌って、地味に作ろうとしたのかも知れないが、派手な銃撃戦になるのは原作の設定通りなのだから、ここで技巧の限りを尽くして、前半の退屈を忘れさせてもらいたかった。

ことの次第:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-31

荒廃した森の中を、マスクを付けて彷徨う、奇妙な服を着た人々。
そんなシーンで始まるSF映画の撮影が行われている。

ところが途中で、資金とフィルムが途絶えてしまう------。

ヴィム・ヴェンダース監督が、アメリカで「ハメット」を撮った時の、製作者フランシス・フォード・コッポラとの対立を踏まえた、映画製作にまつわる心情告白とも言える映画だ。

ビリディアナ:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-31

この映画「ビリディアナ」は、数々の世俗的な試練を与えて、若き尼僧ビリディアナを堕落させるわ、最後の晩餐をパロディ化した、乞食の大饗宴に「ハレルヤ」を流すわ、さらには、キリストの磔刑をかたどったナイフも見せるわと、脚本やプリントが検閲されようとも、時のスペイン=フランコ政権や教会を悶絶させた、稀代のスキャンダリスト、ルイス・ブニュエル監督の面目躍如となった作品だ。

それと同時に、その映画的純度のあまりの高さにも脱帽だ。

007/危機一発:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-31

「007 ドクター・ノオ」で初登場した英国諜報部員、ジェームズ・ボンドが活躍する、シリーズ2作目の作品にして、シリーズの最高傑作だ。

当初、「007/危機一発」で封切られ、後に原題通りの「007/ロシアより愛をこめて」に改題された。

シリーズのスタイルは、この作品で確立され、静から動へと転じる、たたみかけるような演出スタイルは、あらゆる活劇映画のお手本になっていると思う。

なかでも、オリエント急行内でのショーン・コネリーとロバート・ショーの対決シーンは、映画史上に残る名場面だと思う。

そして、マット・モンローが歌う、甘く切ないテーマ曲も絶品だ。

漂流ポスト:P.N.「水口栄一」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-31

漂流ポストを観て、とても感動した。最近、漂流ポストの記事をジャパンニュースという英字新聞で読んだ。5月19日付けの記事だ。様々なニュースの中でひじょうに印象に残っているが、この映画もまたインパクトがあって、素晴らしいと思った。これは何よりもホットな気持ちにさせてくれたからだ。 私はこの映画を観ながら、あらためて人間、人生、幸福など様々なことを考えた。その意味でほんとに素晴らしい作品だと思う。何度も観て、生きていることの原点に返りたくなるような作品だ。

ビルマの竪琴(1956):P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-31

市川崑監督のモノクロームの内面的なモノローグタッチが光る本篇,今朝のNHKラジオ深夜便井上大輔特集では本篇を観て映画監督志望だったことにも触れられた~。そう云えば映像的なリズムが曲に刻まれて居るんだね。ランナウェイ,ボヘミアン,ブルーシャトー,ウーマンイン・ラブ,クローズ・ユア・アイズ,マテイーニの囁き他

おいしい給食 Road to イカメシ:P.N.「たかが給食、されど給食、」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-30

隅々まで、演出と演技が行き届き、中学生役の子達もしっかり、作品づくりに、貢献しています。

ぜひ、『湖の女たち』の関係者には、勉強になると思います。

作品を通して、何事も、たかが、されど、

世の中でも、仕事一つとっても、たかが仕事レベルで取り組んでいる人間が多いように思う。

されど仕事、

どんな些細な事でも、掘り下げていけるし、深めていける。

言葉でさえ、その意味は、時と状況により、掘り下げ、深みを増すことがある。

相変わらず、仕事をたかがと言う姿勢の人間は、ホント、何十年経とうが、すべては変化しているのに、過去の流れで生きている。

給食、たかが、されど、


何事も、掘り下げ、深めて行ける。

その程度と言う理解は、あなたの理解力であり、何事も、より良い認識、理解を深めて行ける。

マンネリに陥りやすいなら、今一度、自分の生き方を、この映画を通して、見直して学んで欲しいですね。

未来少年コナン TVアニメ版:P.N.「昨今のコナンの違い!?」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

これは、やはり、子供には、少し難しい作品。

子供の頃見た印象と違いました。

少年少女の登場人物に最初は興味が引かれたが、作品としては退屈でしたが、今、改めて鑑賞したら、なんて、深いメッセージを盛り込んだ作品なんだと気が付きました。

名探偵コナンが、せわしない作品で、ガッカリでしたが、その理由が、未来少年コナンを鑑賞して気が付きました。

それは、静寂、間の、あるなし。

今の日本のアニメは、せわしなく、騒がしい作品が多いが、この作品には、間や静寂があります。

40年以上の作品ですが、今の世界へ向けての深いメッセージがあり、この一時は、よかったと思います。

期間限定です。気になる方は、今の日本のアニメが失った何かを発見するでしょう?

帰ってきた あぶない刑事:P.N.「翔んでる、浅野さん!?」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-05-29

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60代位のアブデカ世代には、響いたようです。

確かに、作品の世界を大切に、仕上げた感じです。

初日に行こうかと思ったが、まあ、これでよかったです。

昔の記憶を追いながら、新しい要素も織り混ぜた作品。

確かに、年齢を重ねたが、余り、それをアピールするのもね。

脚本と演出の力で、更に、カッコいいアブデカを期待してましたが、

かつてのファンには、共感ポイントを集めたのかなと思う。

個人的には、浅野さんが、良くも悪くも、いいアクセント。

予告では、浅野さん!?

って感じだったが、鑑賞したら、翔んでる浅野さんが、作品を締めてくれました。

以前、奉納舞台で西宮戎で、何のお話しもなかったのは、浅野さんって、素が、ぶっ翔んでると後々知って納得。

素の浅野さんが、正に、救世主の作品でした。

翔んでるメイクに、台詞に、一番、大笑いしました。

ボブ・マーリー:ONE LOVE:P.N.「水口栄一」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

この映画を観て、とても感動した。私がボブ・マーリーという名前を初めて知ったのは20代の頃だ。当時、仲良くしていた女性がレゲエが大好きで、ボブ・マーリーの大ファンだ
った。それがきっかけとなって私もボブ・マーリーが好きになった。それだけにこの映画はひじょうに興味深かった。これは何よりもボブ・マーリーの真摯な生き方を通して、音楽とは何か、人生とは何かを教えてくれたように思う。最近、私の大好きなシンガーソングライターの女性もこの映画を観られたようだが、ほんとに音楽の素晴らしさを伝えてくれるという意味で、最高の作品だと思う。ボブ・マーリーの音楽に耳を傾けていると、生きていることが楽しくなる。また観たくなる作品だ。

碁盤斬り:P.N.「ゆん」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

草彅剛さんの切れ長の眼、意思の強そうな顎、とおった鼻筋、があればこそ、お武家様の気品も出るというもの。
近来稀な日本映画の傑作となった。
武士道精神、男女の恋、親子愛、苦悩、復讐、闘い、人情、全部入って1瞬も見る人を飽きさせない。
小泉今日子さんは、おきゃんなイメージのまま貫禄も出て、良い役者になった。加賀まりこの後継か。
中川大志さんも安定の演技力。美しい顔だが、それをかなぐり捨てての表現力もすごい。
宿敵柴田兵庫の問う、清廉潔白だけが正義なのか、それで苦しむ者もいる、という論に胸を突かれた、、。
囲碁を知らない人もストーリーだけで充分楽しめる今年一の名作。

帰ってきた あぶない刑事:P.N.「水口栄一」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

この映画を観て、とても感動した。これはあまりにも面白くて、決して飽きさせない魅力があったからだ。過去を振り返れば、私があぶない刑事をテレビで初めて観たのは20代の後半だった。あれから何十年もの歳月が流れた。それだけに今、この映画を観て喜びを噛み締めている。タカとユージの演技は最高だと思った。また浅野温子さんが出演されている。私は昔から浅野温子さんの大ファンなのだ。スローなブギにしてくれを観て、浅野温子さんが大好きになった日のことが忘れられない。とびっきりの美貌と抜群の演技力だ。素晴らしい女優さんだと思う。また観たくなる作品だ。

僕の村は戦場だった:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

今朝のNHKラジオ深夜便・明日への言葉アンコールは演出家の重延浩,三才の時観た戦場の記憶を語る。本篇の視座見たいに。日露不可侵条約下,終戦後なのに攻めて来たロシア兵,樺太で南へ逃げ惑う市民,病院自宅の屋根裏の丸窓から初めて目撃した戦車,車上で乱射する兵隊の姿,カラカラと屋根を落ちる鉄砲の玉の音ー。国と国が争う戦争と人と人との交流との対比も。話を聴いてロベルト・ロッセリーニ監督のイタリア映画・戦火のかなた等も想い出していた

おいしい給食 Road to イカメシ:P.N.「きなこ」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

おいしい給食のファンでドラマはずっと観ています!冒頭の甘利田先生のセリフ(ナレーション?)からもう面白くて映画館なのに他の観客の方達も声を出して笑っていました。客層も高齢の方から小さなお子さんまで幅広い年齢層でわかりやすく単純なストーリーだけど笑えて泣けるシンプルに良い作品です!心を無にして笑いたい時に良いです!とても良かった!

へんりっく 寺山修司の弟:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-29

👰昨夜のNHKラジオ深夜便明日への言葉は本篇出演のイラストレーター宇野亜喜良90歳,憧れの少女像等印象深い作品創作の秘密に迫る!好きな俳優にブリジット・バルドーの名前が飛び出した。東京オペラシティギャラリーでの個展に行きたいなあ👧

ヤジと民主主義 劇場拡大版:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-28

🔔知り合いが本屋篇を褒めて居た。政治権力が横行する現代社会,民主主義や人権問題は表現の自由やメッセージやアピール行動に取って当然のこと。同時に本ドキュメンタリー作は権力側の監視社会への警鐘

最終更新日:2024-10-30 16:00:02

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