映画感想・レビュー 71/2551ページ

潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断:P.N.「ige」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2024-07-22

イタリア潜水艦の艦長の生き様を描いた感じの作品。
本年度ベスト級。

派手なシーンも美しい映像も無かったけど観応えはあった感じだった。

イタリアの潜水艦が敵国の船を沈めるミッション。
その潜水艦の艦長を軸に進む展開。
登場人物像は男性ばかり。
唯一艦長の奥さんが登場するんだけど美しかった(笑)

出だしで1人の乗組員が艦長に乗船を拒否される謎の展開。
後で館長の人柄を知るシーンだった。

敵船に攻撃され反撃の上、船が沈没。
その乗組員を救う為、潜水艦に招き入れるも全員乗船する事が出来ず、数人の人間が甲板に取り残される事に。

この為、潜水艦は潜航する事が出来ず海上を進みながら安全な港まで向かう感じ。

途中、戦闘機や戦艦に攻撃されながら港に向かう展開。

ほぼ潜水艦の中の映像で男臭い(笑)

本作は実話ベースらしいけど、こんな艦長が実在していた事に驚く。

エンドロールは色々な料理名を語っていた感じ(笑)
乗組員達が食べたい食べ物だったのか?
気になります( ´∀`)

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン:P.N.「ige」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-07-22

月面からの映像が真実なのか偽りなのか?
かなり引き込まれる作品。
本年度ベスト!

NASAの広報に抜擢された元マーケティング会社の敏腕女性社員のケリー。
アポロ11号の発射責任者のコール。
この二人の恋愛ストーリーを中心に進む展開。

ケリーがかなり有能な広報って感じ。
多くのスポンサーを獲得した上、反対する政治家を味方にする等、有能さを発揮(笑)
ケリーの偽りだらけの過去がそうさせた感じの彼女の姿が印象的。

一方、発射責任者のコール。
宇宙飛行士の夢が叶えられずも自分に正直に生きている姿が良かった。

全く異なる人生を歩んで来た二人がお互いを認め、寄り添い計画を進めて行く感じが本作の軸になっていた印象。

スクリーンに度々登場する黒猫。
何かあると思いきや終盤の大事なシーンにも出没!
緊張感があるシーンに更に緊張感が高まる(笑)
ラストも王道なハッピーエンドって感じでストレス無く鑑賞出来た感じ。

実際のアポロ11号。
当時の技術で本当に月面に行けたのか?
気になります( ´∀`)

Billie ビリー:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-07-22

NHKラジオ深夜便は本篇出演のトニー・ベネット特集,霧のマンハッタン,ナイト・アンド・デイ,バーブラ・ストライサンドとのデイエットのスマイル他ムード歌謡曲

砂の女:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-07-22

ラジオ深夜便の文芸館,名作短篇集は安部公房の小説・白い蛾,砂のミラージュと云う映画も想い出しながら幻想作品を味わう

異人たちとの夏:P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-07-22

🥀本篇出演の片岡鶴太郎,今朝NHKラジオ深夜便の鶴太郎の人生の愉しみ,画家・城戸真亜子guestの回を聴く。2人の共通点は絵を描くと云うこと。タレント時代の城戸真亜子に取ってお笑い芸人時代の鶴太郎は恩人でも有ったとか云々。川が好きで隅田川沿いに住み移った彼女の話。ふと早朝見かけた一輪の椿に誘われて絵を描き始めた鶴太郎の話。そういえば文房堂ギャラリーの個展に居たヒロイン,其の近くの茶房の装飾壁画の鮮やかな色彩が想出されてー

アウェイ・フロム・ハー君を想う:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

サラ・ポーリー監督は『死ぬまでにしたい10のこと』などに出演した若い女優だが、この作品では、カナダのベテラン先輩陣のバックアップもあって、非常に繊細な人間ドラマに仕上げていると思う。

誰もが迎える老後の変化。避けられない現実だが、人間の知性は、どうしたら感情や記憶をコントロールできるのか。

この作品の凄さは、人間への最後の原罪として、その人生の過去の償いを清算しようと迫るところだ。

介護しようとした夫の愛を拒む妻。ストイックだが、ベルイマン映画のような厳しさを感じましたね。

アウェイ・フロム・ハー君を想う:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-07-21

この映画「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」は、アルツハイマー病に冒された妻を、老後介護施設におくる夫の心境を描いた作品。

カナダ、オンタリオ地方の雪の世界。
そこに、老後の生活をおくる夫婦にも静かに試練が訪れる。
美しい雪も春の暖かさで、少しずつ消えて行く。
フライパンを冷蔵庫に入れてしまう妻。

ジュリー・クリスティは、この老妻の演技で、アカデミー主演女優賞にノミネートされました。

ごく自然に淡々とした生活だが、確実に彼女の記憶も雪のように消え出した。
黄色い花を見ても色彩がわからない--------。

三度目の殺人:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2024-07-21

市川実日子演じる若手検事と、満島真之介の弁護士助手役に見え隠れする、真っすぐな正義感が、この作品のテーマを別角度からも鮮明にしてみせる。

市川実日子の上司役の岩谷健司の、ほとんど無言の演技が、形骸化した司法制度を象徴するかのように、心の澱となって、私の心にいつまでも残り続けるのだ。

三度目の殺人:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2024-07-21

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

アメリカの古い犯罪映画や、黒澤明監督の「天国と地獄」を念頭に置いて、カメラを回したという、是枝裕和監督の「三度目の殺人」。

この作品で、福山雅治が切れ者の弁護士を演じる。
同期生だった吉田鋼太郎の頼みで、彼が引き継いだのは、食品加工会社の社長が殺害された事件だった。

被告の役所広司には、三十年前に、やはり殺人の前科があり、裁判官だった主人公の父親が、事件を裁いた因縁もあった。

しかし、再調査を始めた主人公に相談もなく、被告は被害者の妻である、斉藤由貴から殺人の依頼があったと週刊誌に告白し、世間を騒がせることになる。

社長殺しをめぐる謎が、二転三転する面白さは、法廷ものとして期待を裏切らない。
しかし、その一点のみに目を奪われると、この作品のテーマを見逃すことにもなりかねない。

真実は、トリックスター然とした役所広司の頭の中にしかなく、拘置所の接見室で、彼の話に耳を傾ける福山雅治は、繰り人形でしかないからだ。
そういう意味で、この作品は、司法の限界を描いた社会派のドラマであるとも言えるだろう。

家族の庭:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

普通はあらかじめ出来上がった脚本に沿って、俳優に演技をつけていくものだが、マイク・リー監督は、まず俳優に即興で自由に演じさせてから脚本を書いていくという。

そこでは当然、俳優の裁量に任されるわけだから、自然といずれ劣らぬ演技派の勢揃いとなる。
夫のジム・ブロードベント、妻のルース・シーン、そしてほとんど主役ともいえる、妻の職場の同僚メアリーを演じるレスリー・マンヴィル。

最初の結婚に破れ、不倫の恋に傷つけられた独身の中年女性の悲哀を表現して、実に見事だ。

この映画のテーマは、ズバリ家族だ。
夫婦や親子関係を通して、家族とは何かという根源的な問いを投げかけるのだ。

さらに、撮影当時68歳という、マイク・リー監督の年齢を反映してか、そこに「老いと孤独」も加わり、現代人の「老い」の生き方を問うのだ。

それにしても、テンポの早い会話のやり取りや、そこで交わされるウィットと皮肉を込めたセリフの面白さは、他の追随を許さない。
そこに、イギリスだけでなく日本にも当てはまる、現代の"家族の肖像"を見る思いがする。

家族の庭:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-07-21

"家族とは何かという根源的な問いかけに、老いと孤独を絡ませた、マイク・リー監督の秀作「家族の庭」"

監督が「秘密と嘘」や「ヴェラ・ドレイク」のマイク・リーなら観ないわけにはいかない、いや、何が何でも観るべきだと半ば強迫観念にかられて、劇場に足を運んだ作品が「家族の庭」だ。

案の定、それまでのマイク・リー監督の作品同様、画面の隅々にまで神経が行き届いた演出と、俳優陣の熟練の演技を堪能しました。
久々に映画が終わるのが惜しいと思えるほど、充実した時間を味わえましたね。

特に秀逸なのは、導入部。冒頭で「ヴェラ・ドレイク」の主演女優のイメルダ・スタウントンが、初老の患者役で登場するから、てっきりこの女性が物語を引っ張っていくのかと思いきや、場面は病院内の女性カウンセラーに移り、さらに彼女の同僚の中年女性を映し出す。

短いカットを重ね合わせるように、人間関係を明らかにしていく巧みな語り口。
やがて、この映画の主人公は、カウンセラーと地質学者の初老の夫婦であり、その一家に集う様々な人物の人間模様であることがわかってくる。

ビッグ・ウェンズデー:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

入隊検査を逃れるために、ありとあらゆる手を使って入隊拒否をするシーンには笑ってしまうが、しかし、戦争に行くことの義務感と、死の恐怖のジレンマ、そして戦争に対する悲劇が強烈に描かれているのだ。

この映画の脚本・監督のジョン・ミリアスは、自分の青春時代の体験をもとにこの作品を描いていて、真実であるからこそ、劇中、戦争に行った仲間が戻って来た時の喜びや涙が、感動へと変わっていくのだ。

そして、愛する恋人との再会、昔の思い出を取り戻すために、やっと待ち望んだ幻の波"ビッグ・ウェンズデー"に挑戦することで、サーフィンて結ばれた男の友情が復活するのだ。そして、私はそんな彼らの姿に、言いようもないほどの爽やかな感動を覚えるのです。

ビッグ・ウェンズデー:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

サーフィンのシーンになると、普通の映画だったらスタント・マンが俳優の代わりを演じるのだが、この映画では、俳優自らがサーフボードに乗って、彼らのテクニックを見せてくれるのだから、凄いのひと言に尽きる。

波の間を進むサーフィンに乗ったジャン・マイケル・ヴィンセントが、ボードの上を歩いてしまうので、サーフィンを初めて見た人だったら、本当にびっくりしてしまうだろう。

この作品のおかげで、公開当時の1970年代末頃、一部の人だけのスポーツだったサーフィンが、一気に若者向けのものとなって大流行してしまったそうだから、それだけこの映画の中のサーフィン・シーンが、強烈だったのだろうと思う。

もちろん、この映画は甘っちょろくて、カッコいいことばかりを描いているわけではない。
この映画の時代となっている1960年代を描いている背景には、もちろんアメリカ人にとって汚点となったヴェトナム戦争の影もあるのだ。

ビッグ・ウェンズデー:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-07-21

この映画「ビッグ・ウェンズデー」は、ジョン・ミリアス監督の青春時代の思い出をもとに作られた青春映画の傑作だ。

カリフォルニアの海岸の小さな町に住む3人の青年は、サーフィンによって友情が結ばれていた。
彼らは、伝説的な幻の波である"ビッグ・ウェンズデー"を待ち続けているが、やがてヴェトナム戦争によって青年たちは、バラバラの人生を歩む事になってしまうが------。

誰にでも青春時代というものはあるはずだ。
でも、それが素敵な青春であったかどうかはわからない。
それを代弁するかのように、また疑似体験をさせてくれるのが映画なのだが、こんな青春時代を過ごせれば最高だと思わせてくれたのが、この「ビッグ・ウェンズデー」なのだ。

夏の青い空に青春を賭け、サーフィンで激しい波に挑み、そしてそこから生まれる友情と恋、まるで絵に描いたようなストーリーだ。

とにかく、主人公を演じているジャン・マイケル・ヴィンセント、ウィリアム・カット、ゲイリー・ビジーがとてもカッコいい。

暗殺の森:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

幼児の悪夢から逃れられず、熱狂的なファシストになる青年にフランスを代表する超個性派俳優のジャン=ルイ・トランティニャンが扮し、退廃的な翳りと虚無をたたえた演技を披露し、その妻に扮したステファニア・サンドレッリの、どこか崩れたような美しさも印象的だったと思う。

暗殺の森:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

また、この映画は、映画ファン気質にあふれる映画作家が作った映画であるというのも、忘れられない点だ。
教授が森で暗殺されるクレーン・ショットの見事さ。
まるで5メートルの巨人の目が捉えているようなカメラ・アングルなのだ。

このシーンを観ながら、ベルトルッチ監が敬愛してやまない溝口健二やオーソン・ウェルズ、マックス・オフェルスなどの監督の映画に思いをめぐらしながら、改めて彼らの映画を観直すのもいいかも知れない。

とにかく、この映画は全編に渡って、華麗にして官能的な映像にあふれていて、特にダンスホールのシーンや雪に覆われた森での暗殺シーンには陶酔してしまった。

映画は、いくら監督に才能があってもいい映画が出来るとは限らない。
当然のことながら、何といってもいい俳優がいなければ、成り立たないものです。

その点でも「暗殺の森」は申し分がない映画と言える。

暗殺の森:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
なし
投稿日
2024-07-21

若手監督にとっては予算とスケジュールの制約は、必ず付きまとう問題だが、ベルトルッチ監督はそれから解放され、一シーン、一シーンが胸躍る官能的な魅力に満ちた作品に仕立て上げていると思う。

この映画「暗殺の森」は、ファシズムが台頭した1928年から、崩壊寸前の1943年までのパリとローマを舞台に、反ファシストの教授暗殺の指令を受けたインテリの”体制順応主義者”(映画の原題)の姿を描いた、優れて”政治と人間”に関するドラマなのです。

原作は、現代文学の旗手と言われたアルベルト・モラヴィアの「孤独な青年」で、1970年代のネオ・ファシスト台頭期に作られている点が、この映画をより重層的にしていると思う。

ベルトルッチ監督の作品には、その後も「1900年」ではドナルド・サザーランドが、「ラストエンペラー」では坂本龍一が演じたファシストが登場しているが、もちろんそれらを肯定的な存在として描いているわけではない。
しかし、彼らが、退廃的な魅力をたたえている点が、ベルトルッチ監督の凄さ、映画作家としての懐の深さなのだ。

暗殺の森:P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-07-21

若い哲学講師のマルチェロ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、13歳の時、彼を犯そうとした同性愛の男をピストルで射殺し、それ以来、罪の意識に悩んでいた。

そして、少年時代の悪夢から逃れるため、彼はファシストとなり、哲学を学び、プチ・ブル娘ジュリア(ステファニア・サンドレッリ)と結婚する。

彼はファシスト党から、反ファシストの教授の暗殺を命じられるが、教授の妻アンナ(ドミニク・サンダ)に心惹かれ、暗殺遂行を躊躇するのだった。

「ラストエンペラー」で世界の映画界に改めてその実力を見せつけたベルナルド・ベルトルッチ監督の、この映画「暗殺の森」は、彼の29歳の時の作品だ。

ベルトルッチ監督は、1962年に若干21歳の若さで処女作「殺し」を発表、その鋭い感性は、イタリア映画界に衝撃を与えたのです。

そして、その後も「革命前夜」「暗殺のオペラ」を発表して実績を重ね、それを武器に「暗殺の森」に十分な予算とスケジュールを得て取り組んだのです。

最終更新日:2025-03-22 16:00:01

広告を非表示にするには