送られなかった手紙 作品情報

おくられなかったてがみ

中部シベリアの高原に、隊長サビーニン(インノケンティ・スモクトゥノフスキー)、地質学者で相愛のターニャ(タチアナ・サモイロワ)とアンドレイ(ワシリー・リワノフ)、そして案内人のセルゲイ(エルゲニー・ウルバンスキー)らが、工業用ダイヤを求めて、過去十幾度の失敗を何とか挽回しようという意気込みに燃えてやって来た。だが、秋を迎えるまで、空しい日々を送った。試掘も最後という日に、ついに原石の発見に成功した。四人は狂喜し、無線で本部へ連絡を取った。密かにターニャに想いを寄せていたセルゲイもこれで別離を待つのみである。その夜、探査隊は山火事に襲われた。燃えさかる炎が行途を遮ぎり、セルゲイが犠牲になった。アンドレイは無線機で本部へ連絡をとり、迎えのヘリコプターの到着場所を聴きとったが、案内人のセルゲイを失って方向を見失ってしまった。無線機もこわれた。急に降りだした雨で山火事は消えたが三人の疲労はつのるばかり。アンドレイは足に怪我をし、担架で後の二人が運んだ。ターニャは何度も転んだ。三人死ぬより一人の方が、と書置きしてアンドレイは夜中にいなくなった。二人になった。また飛行機が来たが、見つけてはもらえなかった。雪になった。二人は黙々と歩いた。そしてターニャは凍死した。サビーニンはなんとしてもダイヤの鉱床を記した地図を届けねばならない。歩きつづけた。河を発見した。丸太を集めて筏を作り、死んだように流されていった。妻にも、どうしても会いたい。自分を待っている人たちの姿が浮ぶ。それがサビーニンの命を守った。そして、凍てついた筏のサビーニンを、ヘリコプターが発見したのだった。

「送られなかった手紙」の解説

G・カルトゥノフ、V・オシポフ、ヴィクトル・ローゾフらの共同シナリオを、「戦争と貞操」のミハイル・カラトーゾフが演出したヒューマニティな自然探険家のドラマ。撮影はS・ウルセフスキー、音楽はニコライ・クリューコフが担当した。いずれも「戦争と貞操」のスタッフ。出演は「ハムレット(1964)」(六四年ベネチア映画祭で審査員特別賞)のインノケンティ・スモクトゥノフスキー、「戦争と貞操」のタチアナ・サモイロワ、ワシリー・リワノフ、エルゲニー・ウルバンスキー、G・コジヤキナなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督ミハイル・カラトーゾフ
出演インノケンティ・スモクトゥノフスキー タチアナ・サモイロワ ワシリー・リワノフ エルゲニー・ウルバンスキー G・コジヤキナ
配給 東和
制作国 ソ連(1960)

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最終更新日:2022-07-26 11:03:57

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