「あえて心温まらない物語を」キャスティングでの決め手とは?『この子は邪悪』制作秘話

「あえて心温まらない物語を」キャスティングでの決め手とは?『この子は邪悪』制作秘話1
「あえて心温まらない物語を」キャスティングでの決め手とは?『この子は邪悪』制作秘話2

『嘘を愛する女』『哀愁しんでれら』なと゛のクオリティが高い作品を輩出してきたオリジナル作品の企画コンテスト、TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2017の準グランプリ作品を映画化した『この子は邪悪』が、9/1(木)より新宿バルト9他にて全国ロードショー!

<『この子は邪悪』の始まりと道のり>

人形館を営む父親からの影響もあり、幼少時代から人形やぬいぐるみに親しみを持っていた片岡翔監督。「さよなら、ムッシュ」では、喋るぬいぐるみと少年の心温まる小説を執筆していたが、同じく喋る人形をモチーフにしながら、“あえて心温まらない物語”を作ってみたいと思ったのが、『ザ・ドールハウス・ファミリー』を構想するきっかけとなった。ダークファンタジーとして事故で失った子供の記憶を人形に入れた父親を描いた脚本は、TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2017において、“新しい家族の形を描き、どんな作品よりもエッジが効いている”と高評価を得て、準グランプリを受賞した。

その後、本格的な制作に向けてプロデューサー陣の意見を取り入れながら、色々と改変されていった『ザ・ドールハウス・ファミリー』だったが、片岡監督の英断もあり、“喋る人形が登場しない家族の物語”として新たに生まれ変わる事に。4年間に渡る改稿を重ねた結果、作品のテイストも変化した。さらに、タイトルも父親の異常な愛情を皮肉に称した『グッド・ファーザー』となり、最終的には『この子は邪悪』となった。

また、キャスティングにおいて、本作の耽美な世界観を表現できるかという事が大きな基準となった。主人公・窪花役は『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で数々の映画賞を受賞し、可憐なビジュアルに加え、何より心に闇を抱えたキャラクターに合っている事から、圧倒的な演技力が高評価されている南沙良に決定した。主人公の幼馴染・四井純役には「夢中さ、きみに。」での芝居の巧さがあり、魅力的な目の輝きに加え、純粋さに溢れたキャラクターを表現できるはずという点から、当時メジャーデビュー前のなにわ男子メンバーである大西流星が抜擢された。先の読めない脚本と若い二人の演技にも是非注目!

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(C)2022「この子は邪悪」製作委員会

最終更新日
2022-07-21 18:00:00
提供
映画の時間編集部

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