- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
「続・夕陽のガンマン」は、"続"となっているものの、前作の「夕陽のガンマン」とは、全く別のお話だ。
隠された20万ドルの大金をめぐって、三人のならず者たちが、争奪戦を繰り広げるマカロニ・ウエスタンの大作だ。
個性的なガンマンたちの欲望を軸に、裏切りと罠のヒネリの効いたドラマが展開していく。
三人が互いに牽制し合いながら、三つ巴で決闘するクライマックスは出色の出来だ。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
「ある愛の詩」や「ラ・マンチャの男」などの映画を撮った、アーサー・ヒラー監督が、ジーン・ワイルダーのとぼけた個性をうまく生かし、娯楽映画監督としての腕前をフルに発揮した、ワクワクするほどの面白さに溢れた、列車アクション・コメディの痛快作が「大陸横断超特急」だ。
ロスアンゼルスからシカゴへ向かうシルヴァー・ストリーク号。
超特急といっても、平均時速80キロ前後で、二晩も車中で過ごさなければならないのだ。
そして、この列車に乗った出版業者ジーン・ワイルダーが、国際ギャング一味と闘う羽目になり、列車から三度も落ちながら大奮闘する。
落ちた列車を追って、飛び乗るのが普通だが、この主人公はいつも、おいてけぼりを食ってしまうというおかしみなど、定石の逆手をいくコリン・ヒギンズの脚本も面白く、ラストには機関車がシカゴ駅構内に突入するスペクタクルのおまけまでついている。
これだけ趣向を凝らせば、面白い映画ができるという見本のような作品だ。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
この英国映画「ベケット」は、1170年、教会裁判権問題で、英国王ヘンリー2世に暗殺された大司教トーマス・ベケットの物語だ。
ここでは政治的な観点よりも、ベケット大司教とヘンリー2世の、同性愛に近い友情のこじれから起きた、愛憎殺人事件的に描かれている。
尚、主演のピーター・オトゥールは、「冬のライオン」でも、この映画同様に、ヘンリー2世を演じていますね。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
この映画「ロベレ将軍」は、第二次世界大戦中の実話で、ドイツ軍占領下のイタリアでの抵抗運動を描いた、ネオ・リアリズムの傑作だ。
ナチスのスパイとして、捕虜収容所に送り込まれた偽将軍が、同胞の不屈の姿に打たれ、本当にパルチザンの英雄になるまでの数奇な運命を、「自転車泥棒」などを監督したヴィットリオ・デ・シーカが演じ、役者としても非凡な才能を見せていると思う。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
ジョン・ミリアス監督が、サーフィンに明け暮れた、自らの青春時代をモデルにした、自叙伝的な青春映画の佳作だ。
カリフォルニアの海岸にたむろする三人の若者の、1962年から1972年までの10年間に及ぶ青春の日々を、当時の社会風俗を交えながら哀愁を込めて描いていると思う。
この三人が、伝説の大波"ビッグ・ウェンズデー"に挑み、自らの青春に決着をつけるクライマックスに、ジョン・ミリアス監督の過ぎ去った青春への熱い思いが読み取れる。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
この映画「ファミリー・プロット」は、スリラーの神様アルフレッド・ヒッチコック監督の最後の映画だ。
夜の道路を横切って行く黒衣の女を、車があやうく轢きそうになった途端に、カメラは車の中から出て、黒衣の女の後を追い始める。
こうして、突然まったく別のストーリーに移行していく導入部のうまさ。
インチキ霊媒師に扮するバーバラ・ハリスの、いかにもヒッチコック好みの、いたずらっぽくて、タフな女っぷりが楽しめる映画だ。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
この映画は、ジェシカ・チャスティン主演の銃規制に関するロビイストの活動を描いたものですが、 銃規制に反対する陣営の主張も楽には退けることのできない難しさが、よく描かれていたと思います。
自分のことは自分で守る(だから銃規制に反対だ)という内向きの考え方は、アメリカ・ファーストに象徴される考え方で、また米国の有権者の多くが支持しているという事実でもあるんですね。
この銃規制と核抑止の問題における類似性を考えると、暗鬱な気持ちにさせられます。
それだけに、この映画のラストシーンには、溜飲を下げましたね。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
ゴジラはとても良かったです!ただ銀座での側面から見て足の付け根の可動がソフビに見えてたのはご愛嬌。 脚本は残念賞!?あんな大被害の中、政府・行政を完全遮断して有志で立ち向かう設定は無理がある。GHQが動かないとか自衛隊がまだ存在しないのは分かるけど… 典子との離れ離れももうひと工夫が欲しい。どれだけ探す努力をしたのか。つまり説得力が不足してる気がする。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
悪霊との目眩く抗争劇が魅せるエンターテイメント,アクションなレスリー・チャン
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
交通ラッシュのハイウェイを、撮影隊のトラックが、撮影しながら走る。
雨が降ってくる。日が暮れる。
ロケ現場の現実の時間を、生々しく感じさせる素晴らしいシーンだ。
これが、すべてセットだという。
映像の魔術師フェデリコ・フェリーニ監督のめくるめくイメージの洪水に、思わず心地よく溺れてしまう、幻想と瞑想の宇宙。
映画のタイトルに、監督本人の名前を入れた、初めての偉大な私映画の作家、フェデリコ・フェリーニ。
この映画は、まさにフェリーニの都市論、文明論とも言えるだろう。
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2023-11-10
貧しさゆえに忍びの世界に入ったカムイだったが、明け暮れる殺戮の日々に嫌気がさした彼は、この世界から抜け、裏切り者として追われる身となる。
そんな中、偶然、命を救った漁師の半兵衛一家のもとに身を寄せることになるが、そこには半兵衛の妻として身を潜めるかつての仲間スガルもいた--------。
CGを駆使しないと映像化の難しい映画だったかもしれないが、そのCGの多用が却ってリアル感をなくし、さらにはしつこい感じと残忍な映像シーンを強調するだけの作品になってしまったのではないかと思われる。
その割りに、たとえば伊藤英明が乗っていた船などは、作り物アリアリのCGで、最近のCGとしていかがなものだろうか?
ストーリーも大して内容のないものが、ダラダラと続き、イマイチ印象に残りにくいし、結末も後味が悪い。
白土三平の原作の良さを本当に出しているのか疑問の作品。
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2023-11-10
氣、水、土、火の4つの王国が均衡を保っていた世界で、火の国が他国を侵略する。
人々は4つのエレメントを操ることができる救世主・アバターの出現を待ちわびていた。
そんなある日、水の国の少女・カタラは氷に閉じ込められた少年アンを助ける。
彼こそアバターだと確信したカタラはアンとともに北の水の国へと向かうのだった------。
壮大な世界観を予想されるような物語の設定だが、ストーリーにしろ世界観にしろ、安っぽく貧弱な感じは否めなかった。
またハリウッド映画のイメージは薄く、どちらかというと香港映画(カンフー映画)あるいはタイ映画の「マッハ!」などを観ているような感じだった。
またシャマラン監督だったというのも驚き。
実はラストのエンディングを観るまで知らなかったが、「シックス・センス」で衝撃を与えておきながら、その後、期待を裏切り続けているシャマランが監督だったとは!!
またしてもという感じだったが、知らなかった分、裏切られ感は感じずに済んだ。
それにしてもラストから、ありありと続編を予告していたが、大丈夫------?という映画だ。
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
怖くて危険な絵画の様なイリュージョン🎦
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
本篇撮影ピーター・サシツキーはあの恋愛劇映画小さな恋のメロディも撮ってるんだ
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
ながい髪のキャサリン・ロスの魅力の在るミステリアスば作品,イヴ・モンタン共演
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-10
ダニー・コーエンの撮影はモチーフの画家の絵画の如き秀逸な構図,そして生き生きしたportraitでも在って魅せられたんだね
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-10
マイアミでマフィアの借金の取り立て屋をしているチリ(ジョン・トラヴォルタ)は、大の映画好き。
対抗するヤクザの幹部と喧嘩をした後、取り立てに行った洗濯屋が、実は飛行機事故で死んだと思われたのを幸いに多額の保険金をせしめ、ラスベガスにいることをつきとめる。
その後、舞台はロサンゼルスに移り、B級映画のプロデューサーのハリー(ジーン・ハックマン)と知り合い意気投合、新作をめぐって、麻薬ギャングやマフィアの親分まで割り込んできてのトラブルとなってしまう。
犯罪小説で有名な作家エルモア・レナードが書き上げたコメディの映画化で、洒落た味わいの粋な作品に仕上がっていると思う。
憧れのスターと同じコートを着たり、好きな映画をまた再上映で観に行って、セリフを先取りして口ずさんだり、ハリーと昔懐かしい名作映画の話をしたりという、トラヴォルタの映画オタクぶりは面白いのだが、映画界の内幕の面白さというところまではいっていない。
そして、登場人物がやたらに多いのもコメディの効果になるより、わずらわしい感じになってしまっているような気がします。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
場末の酒場のピアノ弾き、シャルリを演じるシャルル・アズナヴールが絶妙だ。
絶望しながらも生きていく人生の味といったものが、映画を観終わった後、胸の奥にソッと残される、そんな感じの映画なのです。
随所にフランス映画的なエスプリが散りばめられていて、楽しませてくれます。
特に、シャルリの幼い弟を誘拐する、二人の悪漢の憎めない好人物ぶりが愉快です。
ラストの雪の中の一軒家をめぐる銃撃シーンは、殺し合いなのに、なぜか牧歌的でのんびりしたものがあります。
暴力は大嫌いだという、フランソワ・トリュフォー監督の面目躍如といったところで、犯罪映画の形を借りた”愛の映画”になっているのです。
二枚目でも、タフガイでもない主人公のシャルリが、この犯罪映画でもあり、恋愛映画でもある、この映画にピッタリで、特に彼のシャイな雰囲気の描写は、つっぱらない映画の楽しさを満喫させてくれます。
それは、いかにも”フランス的洒脱さ”と言ってもいいのですが、粋に昇華しないのは、そこに人生への”苦い絶望”が込められているからだと思うのです。
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-10
篠田正浩監督の「卑弥呼」は、日本の古代史について、一つの奇抜な幻想を展開してみせた映画だ。
脚本を書いた富岡多恵子と篠田正浩は、有名なヤマタイ国の女王・卑弥呼を手掛かりとして、古代日本を、アマツカミをまつる国と、クニツカミをまつる国との対立抗争という局面で捉えている。
卑弥呼(岩下志麻)は、このアマツカミをまつる国の巫女であり、物語はこの国の内部の政権争いと、クニツカミをまつる国を征服することとが、ないまざった形で進行するが、実のところ、その政治的な葛藤は、卑弥呼とオオキミやその息子たち、宰相のような立場にある老人(三國連太郎)、卑弥呼の弟のタケヒコ(草刈正雄)などの複雑に入り組んだ関係が、かなりわかりにくい。
古代日本の政治とシャーマニズム、それとエロスとの関わり合いなど、発想はたいへん奔放に思われるが、印象に残るのは主として、視覚的な奇抜なアィディアだ。
篠田正浩監督は、次々と風変わりな映像を打ち出してみせているが、いささかとりとめがなかったような印象を持ちましたね。
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-10
1970年代の初頭のアメリカ映画界は、いわゆる”アメリカン・ニューシネマ”ブームで、体制批判的なテーマの映画が横溢している中にあって、この映画「大空港」は、ハリウッドらしいスペクタクルとドラマを蘇らせた作品だ。
アーサー・ヘイリーの原作の小説「AIRPORT」は、1968年から1969年にかけて、アメリカだけでも400万部を売り尽くした大ベストセラーの映画化作品だ。
オールスター・キャストで描かれる、スペクタクルと赤裸々な人間模様。
この映画の面白さが、スリルと抜群のスペクタクルだけにとどまらないのは、そういった名優たちの演技を通して、一人一人の人物を克明に描き上げ、見事な存在感を持たせているからだ。
しかも、カメラは一人の俳優だけを追うのではなく、画面には常に二重三重の人物が描き込まれていく。
1940年代から活躍するハリウッドの巨匠、ジョージ・シートン監督の実に厚みのある名演出が、この映画の粋を味わわせてくれる。