名犬物語 断崖の少年 作品情報

めいけんものがたりだんがいのしょうねん

冬になると山麓の村々は食糧が欠乏し、狂暴な山犬の群が家畜を荒した。村では村長を中心に、猟師の三造や源次たちと山犬狩をした。三造は古風な村田銃を自慢にしている名人気質の男だった。彼は妻のおゆきと孫の文平と三人暮し。文平は気の優しい子供で、よく村長の娘道子と釣りに行った。ある日、文平は百間滝で仔犬を拾った。文平は百と名付けて可愛がった。百が育つとともに、文平は元気な子供になった。百は優秀な猟犬に成長し、村中の評判になった。百は文平以外の者のいうことは聞かなかった。百の評判を聞いた犬ブローカーの蓑原は、藤井や与八を使って百を買おうとしたが失敗した。冬も終る頃、道子の発案で百は褒美の首輪をもらった。これを妬んだ源次の息子清助は、文平と道子の帰りを待伏せて、秋田犬のマツをけしかけた。山犬の血の混っている百は難なくマツを撃退した。が、マツの血をみた百は狂暴になり、清助や道子を傷つけた。百の失敗を待っていた蓑原は、三造に百を東京に売るようにすすめた。三造は周囲の反対に勝てず、仕方なく百を売ることにした。百は医師の下山家に飼われたが、文平を慕い悲しんだ。文平の家では三造が病気を悪化させ死んだ。百は淋しさの余り、犬小屋を抜け出し文平の許に走った。百の逃走は村に知らされた。藤井と与八は自分たちの悪事をかくすために、罪を百にきせようと恐しい罠を作って待ちうけた。文平は村の噂を聞いて心配になり村長に相談した。村長は約束を破ったので、文平は百を山に逃した。警察の調査により、鶏小屋荒しは藤井と与八であることがわかった。文平と道子の後を追って、村人たちは百を探しに山に入った。道子は足をすべらし激流に落ちた。その時、百が現われて道子を救った。すべての誤解がとけ、百は警察から表彰状をもらった。

「名犬物語 断崖の少年」の解説

戸川幸夫の原作を「不知火小憎評判記 鳴門飛脚」の棚田吾郎が脚色し、「幕末美少年録 会津の決死隊」の伊賀山正光が監督する、犬と少年の愛情物語。撮影は「特ダネ三十時間 深夜の挑戦」の西川庄衛。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督伊賀山正光
原作戸川幸夫
出演加藤嘉 岡村文子 住田知仁 神田隆 不忍郷子 黒瀬千代子 富田仲次郎 山本緑 朝見朗 渡辺篤 潮健児 花澤徳衛 斎藤紫香 檜有子 北峰有二 峰博子 北原通子 浜田格 左卜全 吉川英蘭 山本麟一 小島洋々 吉野玲子 石井一 明石潮 伊藤繁孝 キンタ・フクゾノ
制作国 日本(1959)
上映時間 67分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:46

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