愛を誓いし君なれば 作品情報

あいをちかいしきみなれば

◇前篇・青い真珠--志摩半島の英虞(あご)港。山岸真珠工場に、美しい姉妹がいた。桂子と早苗という。長女は結婚式が間近かだ。--工場に、勝又という見知らぬ男が現れた。彼は東京から来た。妻に逃られて以来人が変った。中小企業の山岸工場を手に入れるために来たのだ。山岸の長男・良一は道楽息子で、百合江という女に夢中になっていた。勝又は良一の持ちだした工場の権利書を百合江から受けとった。百合江は代金で名古屋にソープランドを開いた。良一を怒った父が急死した。桂子が破談になった。早苗の恋人、学生浩介はその父と衝突して姿を消した。--桂子は勝又の仕業に殺意を持った。しかし、彼の前に出ると何も出来なかった。数日後、母を残して姉妹は郷里を離れた。勘当された良一は名古屋で百合江を探しだし傷つけた。女に男がいたのだ。新聞に出た。早苗は名古屋の浩介の学校へ行ったが、退学したあとだった。--浩介は、東京の下町で自動車修理工場に勤めていた。工場主辰五郎から息子のように可愛がられた。浩介は事故の車を助け、その令嬢照美と知り合った。彼女は盛んに彼を訪ねた。父は運送会社の社長だったという。早苗は上京し、叔父の不動産業の店を手伝った。叔母から冷遇された。桂子も東京にいた。小料理屋で働く。土地のヤクザ阪東組の兄貴分有賀が彼女に目をつけた。危いところを、姐御の蘭子が救った。郷里では、母が病気になってしまったという。◇後篇・愛のこだま--浩介は仕事の途中、良一を見た。彼は釈放された後、東京でタクシーの運転手をしていた。浩介は山岸の一家四散を良一に知らせた。良一は責任を痛感したという。早苗は借家探しにきた礼子という女と知り合い、一緒に暮した。礼子はキャバレーの歌手だ。早苗もキャバレーにつとめたが、失敗ばかりだった。純情の故だという。女マネージャーからつらくあたられた。それは百合江だった。キャバレーの社長は勝又だった。早苗を百合江からかばってくれた。彼の仕業を何も知らぬ早苗は彼に好意を抱いた。桂子は銀座裏のバーでやとわれマダムをしていた。蘭子の経営だ。裏は賭博場に通じ、有賀たちが出入していた。桂子には手が出せない。なぜなら、蘭子の目が光っていたから。勝又がこの競争相手のバーを買取りにやってきた。桂子が応待した。動揺した心が虚勢を張らせた。彼の所業をなじる。勝又は新興財閥の命令だといった。賭場に手入れが近いから、手を引いた方がいいとつけ加えた。浩介は照美から求愛されていた。野球を見に行く。反対側のスタンドには早苗が勝又に連れられてきていた。場内放送が浩介の名を告げた。早苗が駈けつけた時、すでに浩介の姿はなかった。が、希望が芽生えた。数日後、礼子とレコード会社に行った時、通りがかった浩介と再会できた。が、辰五郎が二人の仲に水を差した。照美から大金を渡されたのだ。自分の工場が彼女の父の運送会社に関係がある故もあった。浩介の留守に、彼は早苗に浩介の養子先が決っていると告げた。早苗は自殺を思い、上高地へ向ったという。勝又は桂子をかばい有賀たちに撃たれて負傷した。桂子と共に上高地にいた。桂子はすでに彼を愛していた。早苗は明神岳を登る。浩介が追ってきた。良一とヨリを戻した百合江から行先を聞いたのだ。彼はむろん彼女を救いだし、抱きあったという。

「愛を誓いし君なれば」の解説

雑誌平凡に連載された小糸のぶの原作を、「夫婦合唱」の田畠恒男が脚色・監督したメロドラマ。撮影も「夫婦合唱」の布戸章。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督田畠恒男
原作小糸のぶ
出演牧紀子 小山明子 南原伸二 夏川静江 永田靖 石浜朗 浦辺粂子 大木実 福田公子 永井達郎 瞳麗子 島倉千代子 藤原釜足 大泉滉 高橋とよ 諸角啓二郎 水戸光子 水島光代 小林十九二 山田修吾 川村耿平 人見修 鬼笑介 水木涼子 稲川善一 長谷部朋香 小野良 藤田貢 遠山文雄 川村直巳
制作国 日本(1959)
上映時間 144分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:46

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