黒の死球 作品情報
くろのしきゅう
ルビースのスカウト柏木は、高校随一の左腕投手菊川を獲得した。喜びも束の間、先輩スカウト、イーグルスの浜田の死を知った。警察は断崖下で発見された浜田を菊川獲得失敗からの自殺と断定した。柏木は自殺説を信じなかった。浜田の娘しず枝は、遺品中に女物の高級時計購入の領収書を発見したが、実物は見あたらなかった。そんなしず枝にレントゲン写真が届いた。浜田の頼んだもので、骨折した男の左腕だった。過日、菊川はケガをしていたので行ってみたが菊川は回復していた。偶然バアで柏木は浜田の時計ナルダンをしているユカリという女をみつけた。翌日、柏木はユカリを訪ねたが、彼女は失踪していた。柏木はかつて浜田が、108米の遠投記緑うんぬんといったのを思い出し、早速県の体育課で調べた。やっとその男が竹村健太郎と判明した。健太郎は骨折していた。柏木は、たくみに健太郎を診断したのは外科医の犬塚だと聞き出した。しかし犬塚はこれを否定した。柏木は菊川を彼に紹介した教師羽田野の叔父がこの犬塚であること、さらに健太郎の姉がユカリで本名は伸子だという事実を掴んだ。浜田は健太郎を狙ったのだ。伸子は浜田に惹かれていった。伸子を愛している波田野は浜田を憎んだ。菊川の件で欲の出た羽田野は、後輩健太郎でも一儲けを企んだ。そして羽田野は、健太郎骨折の芝居を書いて条件の悪い浜田に断念させようとした。浜田はあきらめなかった。このため羽田野はいつも静岡に泊る浜田をうまくだまして、自分の母の経営するへんぴな温泉地へ呼び出し殺害した。すべてを羽田野は自白した。同時に病魔に冒されていた彼は喀血して果てた。柏木はしず枝と結婚の約束をかわした。
「黒の死球」の解説
オール読物所載・高原弘吉原作“あるスカウトの死”を「やっちゃ場の女」の田口耕三が脚色、「殺陣師段平(1962)」の瑞穂春海が監督した推理もの、“黒”シリーズの七作目である。撮影は「黒の報告書」の中川芳久。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:瑞穂春海
原作:高原弘吉 出演:宇津井健 河野秋武 藤由紀子 倉石功 春本富士夫 遠藤哲平 神山繁 杉田康 村田扶実子 近藤美恵子 風間圭二郎 浦辺粂子 北原義郎 大山健二 菅井一郎 花布辰男 早川雄三 丸山修 三島愛子 酒井三郎 渡辺鉄弥 村上不二夫 杉森麟 藤野千佳子 伊達正 花井弘子 田中三津子 池上多加子 小原利之 槙俊夫 隅田一男 網中一郎 山中雄司 津田駿二 小笠原まり子 原田玄 此木透 竹内哲郎 小杉光史 中田勉 飛田喜佐夫 丸井太郎 吉葉千太郎 飯塚昌二 長田健二 大西恭子 沢善郎 高山京子 志保京助 市田ひろみ |
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配給 | 大映 |
制作国 | 日本(1963) |
上映時間 | 83分 |
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