憎いあンちくしょう 作品情報
にくいあんちくしょう
北大作はマスコミから追いまわされる「現代のヒーロー」で、映画出演、テレビ座談会、司会、原稿執筆等々、一分一秒まで予定で埋っている。そんな彼を支配するのは、マネジャー兼恋人の榊典子という近代娘。二人は二年前から「ある瞬間」がくるまで、指一本ふれないという約束をかわしている。時間で動く機械のような生活に倦怠を感じている大作の前に、井川美子が現れて情勢は一変した。「ヒューマニズムを理解できるドライバーを求む。中古車を九州まで連んでもらいたし。但し無報酬」という奇妙な三行広告が、大作の受け持つテレビ番組とりあげられたのが事の始まり。美子の恋人で医師の敏夫は、九州の片田舎に住んでもう二年も離れたままだが、今なお二人の間には純愛が続いている。大作の体中の血がたぎった。「僕が運びます!」彼が本番最中のテレビ・スタジオを飛び出したので、典子やディレクターの一郎は大あわて。典子はスポーツ・カーで、ジープを飛ばす大作を追った。いち早くこの事件から新番組を企画した一郎たちの取材班、新聞社の車がそれに続いた。静岡、豊橋、名古屋、京都--。典子は愛する大作の突飛な行動を正当化し、話題の焦点にしようと一芝居打つが、それは失敗に終った。大作の心には、井川美子の純愛をたしかめることしかないのだ。幾多の困難を排してジープは一路九州へ。福岡の山笠まつりの混乱の中で、群衆にもまれた典子は大作に救い出された。大作は典子との間にあった倦怠が崩れ、ついに「ある瞬間」がやってきたのを知った。阿蘇の大噴火口を越えると、目的地は近い。洗川村では美子と敏夫が大作を待っていた。ジープを渡した大作は、東の空にのぼる太陽を見つめて、典子に叫んだ。「さあ、きょうから僕たちの第一日目だ!」と--。
「憎いあンちくしょう」の解説
「上を向いて歩こう」の山田信夫のオリジナル・シナリオを「銀座の恋の物語」の蔵原惟繕が監督した青春ドラマ。撮影はコンビの間宮義雄。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:蔵原惟繕
出演:石原裕次郎 浅丘ルリ子 芦川いづみ 小池朝雄 長門裕之 川地民夫 佐野浅夫 梅野泰靖 井上昭文 草薙幸二郎 神山勝 小泉郁之助 雪丘恵介 河野弘 杉江弘 天草四郎 葵真木子 山田禅二 高品格 木下雅弘 木島一郎 英原穣二 河上信夫 柴田新三 福田トヨ |
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配給 | 日活 |
制作国 | 日本(1962) |
上映時間 | 104分 |
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