ひらいて 作品情報

ひらいて

高校3年生の愛は、成績優秀、明るくて校内では人気者。そんな彼女は、同じクラスの“たとえ”に片思いをしている。彼はクラスでも目立たず、教室でもひっそりと過ごす地味なタイプの男子だが、寡黙さの中にある聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえに、愛はずっと惹かれていた。しかし、どこか人と関わりを持つことを避けているようなたとえに、愛はなかなか近づけずにいた。自分だけが彼の魅力を知っていると思っていた愛だったが、彼が学校で誰かからの手紙を大事そうに読んでいる姿を偶然見てしまったことで事態は一変する。「たとえに、恋人がいるのではないか……」その疑惑がぬぐいきれず、愛はある夜、悪友たちと学校に忍び込み、その手紙を盗んでしまう。手紙の差出人は、糖尿病の持病を抱える地味な少女・美雪。その時、愛は、初めてふたりが密かに付き合っていることを知るのだった。学校内でも目立たない美雪が突如たとえの彼女だと知り、熱い恋心が乱反射する。そして自らの気持ちを隠して美雪に近づいていく愛。そこから愛と美雪、たとえの関係は思いもよらぬ方向へ向かう。

「ひらいて」の解説

芥川賞作家・綿矢りさが、高校生の思いつめた恋心を描き、人間の根源的な愛を問うた同名小説を、「ジオラマボーイ・パノラマガール」「樹海村」の山田杏奈主演で映画化。脚本・監督は「なっちゃんはまだ新宿」「21世紀の女の子」で注目される若手監督、首藤凛。山田杏奈が演じるのは、優等生でビジュアルもなかなかの人気者の木村愛。彼女の“たとえ”への熱い恋心は、彼の秘密の恋人である美雪にまで向けられ、一筋縄ではいかない三角関係が展開していく。“たとえ”役は、本作で映画初出演を果たしたHiHi Jets/ジャニーズJr.の作間龍斗。クラスに馴染めず謎めいているが、人の気持ちを素直に受け取る少年を演じる。美雪役には「ソワレ」の演技が高い評価を受けた芋生悠。それぞれの心がそれぞれに揺れ動き、切なさがスパークする新感覚・乱反射恋物語。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2021年10月22日
キャスト 監督首藤凜
原作綿矢りさ
出演山田杏奈 作間龍斗 芋生悠 山本浩司 河井青葉 木下あかり 板谷由夏 田中美佐子 萩原聖人 鈴木美羽 田中偉登
配給 ショウゲート
制作国 日本(2021)
年齢制限 PG-12
上映時間 121分

ユーザーレビュー

総合評価:3.4点★★★☆、5件の投稿があります。

P.N.「結んで、開いて、そして、結んで。」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2021-11-17

若者の一方的な考えを暴走させ、ただただガメラを回して撮影した女子高生の頭の中の妄想的作品。

限られた環境だからこその歪んだ経験を若者らしい発想で、暴走する妄想的、コミック向きな、ストーリー。

母が作るシフォンケーキやマドレーヌ、フィナンシェ、カップケーキのようなスィートで華やかな世界を選ぶ選択肢、幸せの様々な形はあるのに、破滅型の人生を選んでしまう若者特有の経験不足からくる見透しの甘さ、また、知らないからこそ、影あることが魅力的に見える破滅型生き方。

人生を破滅的に生きるか、建設的に生きるか、結局、
自分自身の選択。

結んでは、限界ゲームをして、開いては、新たな世界を受け入れ、また、限界を経験し、また、開いてと人は成長し続ける。

限界は、越える為にある、すべての世界には、既に、あらゆる経験を経て成長している先輩が必ずいる、自分の世界に囚われず、耳を傾ける気持ちがあれば、有益な助けは得られる。

人生を強要するものは、自分自身以外いない、限界ゲームし続ける自由も、心を開いて、新たなゲームを展開する自由も。

可能性、別の選択肢にも、心、ひらいて、

最終更新日:2022-12-17 02:00:08

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