宮廷画家ゴヤは見た 作品情報

きゅうていがかごやはみた

1792年、スペインのマドリード。国王カルロス4世の宮廷画家フランシスコ・デ・ゴヤ(ステラン・スカルスガルド)は、2枚の肖像画を描いていた。1枚は、ゴヤの友人で裕福な商人トマス・ビルバトゥア(ホセ・ルイス・ゴメス)の娘イネス(ナタリー・ポートマン)で、もう1枚はロレンソ神父(ハビエル・バルデム)だった。ロレンソはゴヤのアトリエでイネスの絵を見て、彼女の天使のような美しさに心を引かれる。ロレンソの提案で、異教徒や無神論者を罰するカトリック教会の異端審問が強化される。すると、居酒屋で豚肉を嫌がったイネスがユダヤ教徒と疑われ、審問所から出頭要請を受ける。トマスに頼まれたゴヤは、肖像画の代金と修道院の修復費を引き換えに、イネスの解放をロレンソに頼む。ロレンソが審問所に行くと、イネスは既に拷問を受けていた。ロレンソは欲望に負け、脅えるイネスを抱きしめる。トマスは屋敷のディナーにロレンソを招待する。その席で、イネスが拷問に耐えかねて、ユダヤ教だと嘘の告白をしたとわかる。トマスはロレンソを天井から吊るし、自分はサルだという告白書にサインをさせる。娘が戻れば告白書は燃やすと約束するが、異端審問所長(ミシェル・ロンズデール)はイネスを釈放しなかった。トマスはロレンソの告白書をカルロス4世に託し、ロレンソは国外へ逃亡する。1793年、フランスで革命が起こり、カルロス4世の従弟に当たる国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットが処刑される。それから15年、フランス皇帝となったナポレオンはヨーロッパ中を侵略していた。スペインの内紛にも介入し、自分の兄ジョゼフをスペイン国王に任命する。異端審問が廃止され、病で聴力を失いつつあるゴヤはイネスと再会する。一方ロレンソは、ナポレオン政府の大臣となって帰国する。イネスはゴヤに、驚くべき真実を告げる。それを確かめるべく、ゴヤはロレンソを訪ねるが……。

「宮廷画家ゴヤは見た」の解説

18世紀末から19世紀初めのスペインを舞台に、神父と少女の危険な愛の行方を描く。監督は、「カッコーの巣の上で」「アマデウス」のミロス・フォアマン。出演は、「ノーカントリー」のハビエル・バルデム、「クローサー」のナタリー・ポートマン、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのステラン・スカルスガルド。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2008年10月4日
キャスト 監督ミロス・フォアマン
出演ハビエル・バルデム ナタリー・ポートマン ステラン・スカルスガルド ランディ・クエイド ホセ・ルイス・ゴメス ミシェル・ロンズデール マベル・リベラ
配給 ゴー・シネマ
制作国 アメリカ スペイン(2006)
上映時間 114分

動画配信で映画を観よう! [PR]

ユーザーレビュー

総合評価:3.5点★★★☆、2件の投稿があります。

P.N.「ミスチーフジョーンズ」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2008-11-04

タイトルにあるのはゴヤだが、ストーリー上の主人公はヒロインの方だろう。権力者たちの争いの中、彼等二人の人生は、どっちが優勢でもほぼ変わらない。つまりゴヤは徹底して中道、ヒロインは不幸。一般市民も政権交代のたびに、新しい支配者達に、また新たに踏みにじられる。静かなラストシーンが突き刺さるほど苛烈だった。

最終更新日:2022-07-26 11:03:34

広告を非表示にするには