白蛇伝 作品情報
はくじゃでん
宗の時代の中国--西湖の畔に住む少年・許仙は、可愛がっていた小蛇を大人たちに叱られて泣く泣く捨てた。何年か後、成人した許仙は、ある朝、自分の吹く笛の音につれて鳴る不思議な胡弓の音を聞いた。彼の子分、パンダ(白黒熊)とミミ(猫熊)は、妖しい少女に誘われて古寺から胡弓を見つけ持ち帰った。翌朝、許仙は、道で昨日の少女・少青に会ったが、彼女の導きで立派な御殿に連れてゆかれ、胡弓の持主という美しい白娘に引会わされた。許仙は一目で恋におちたが、白娘は昔、許仙が可愛がっていた白蛇の精、少青は青魚の精だった。許仙が白蛇の精と恋におちたことを法力で知った高僧・法海は、彼を何とか救おうと考えた。一方、許仙と白娘が結ばれたのを喜んだパンダとミミ、それに少青は、御殿の中の木彫りの竜で遊んでいるうちに、竜は、みんなを乗せたまま空へ舞上り、宝物殿へ落ちた。そこにあった二つの宝石を国宝とも知らず少青は二人のために持帰ったがこれを政府の役人に発見され、許仙は遠く蘇州へ流され、労役につかされた。パンダとミミも蘇州へ来て許仙を探すが、一方の白娘と少青も蘇州の街外れの古塔で許仙の現れるのを待っていた。白娘の妖気が、夜な夜な許仙の体にとりつき白蛇の幻となって現れたため許仙は労働者仲間から追放されたがやがて彼は古塔に白娘とめぐり会うことができた。が、これを見た法海が許仙を救おうと白娘と術を競い、白娘が敗れて逃げるのを追いかけた許仙は崖下に落ちて絶命した。法海は島のお寺に許仙を葬ってやろうとした。しかし白娘は許仙を救おうと命の花を貰いに竜王星の竜王のもとへ飛び、自分が術の使えない人間となることを条件に命の花をもらって島へかけつけた。が、白娘をあくまで妖怪と信ずる法海に追返された。そこで少青は海底の大なまずに頼み、島を水攻めにし、許仙を取戻そうとした。海は大荒れとなり島の寺に襲いかかった。舟に乗って命の花を届けようとする白娘は、今は術をもたぬ身、大波に溺れようとしている。そのころ少青の力で命の花は許仙のところに着き、許仙は生き返った。溺れようとしている白娘めがけて許仙は海へ飛びこんだ。これを見た法海は、今こそ白娘が人間に返り、許仙との恋の固さを知って舟を差のべてやった。二人は舟に乗って幸せの国へと旅立った。
「白蛇伝」の解説
東映動画スタジオが製作した、天然色・長篇漫画映画。白蛇の化身と、その恋人許仙の愛を綴る中国の民話「白蛇伝」を骨子としたもので、構成・美術は岡部一彦・橋本潔、脚本・演出は薮下泰司、撮影・塚原孝吉である。森繁久彌と宮城まり子が声の出演をする。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト | 出演(声):森繁久彌 宮城まり子 |
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配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1958) |
上映時間 | 78分 |
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