快傑黒頭巾(1958) 作品情報

かいけつくろずきん

倒幕派の長州藩士・宮部は幕府が外国から買入れた新式銃の設計図を奪おうとしたが、失敗した。傷ついた彼を救ったのが、快傑黒頭巾だった。黒頭巾はさらに例の設計図を見事に奪って消えた。幕府側は彼を必死に探した。--浅草寺の境内で、“黒頭巾の歌”を歌ったため、角兵衛獅子の早苗たち姉弟が岡っ引に引っ立てられた。同じ長屋の易者・天命堂があやまっても無駄だった。が、黒頭巾が現れ、姉弟を救った。天命堂は彼の変装だったのだ。彼は天命堂の弟・艶歌師与作の役も演じている。おぎんという女が与作に惚れて追い廻す。彼女は幕府浪士取締役間部の情婦だ。与作には早苗も好意を寄せている。早苗ら三姉弟は蘭学者山鹿士行の高弟・大槻の子供である。父は山鹿に従って、子供を捨て、天城の山中で学問に励んでいる。黒頭巾こそは山鹿の息、長崎へ勉学に行ったまま行方の知れぬ弦一郎だった。黒頭巾はかくまっていた宮部に設計図を持たせ、薩摩屋敷へ行かせたが、途中、宮部は見廻組のために斬られた。黒頭巾は乞食に変装し、倒幕派・益満と連絡をとる。彼は上野山中で志士たちの密会があるのを知ると駈けつけ、見廻組の包囲から救う。また浅草の矢場で火傷男になって現れ、岡っ引の口から、新式銃の工場が伊豆洞ケ島にあることをききだす。おぎんは彼が黒頭巾であることを見抜き、捕手を長屋に導いた。が、彼はいず、早苗ら姉弟を大槻の子供と知って捕え、伊豆へ運んだ。何故なら、新式銃の洋式計算に連れてきた山鹿・大槻の協力を得るためのゴウ問材料に使おうとしたから。--黒頭巾はすでに作業員に化けて潜入していた。船頭に化け或いは、幕府の用人・平田に、同じく甲田に化けなどして、黒頭巾は敵の情勢を探る。火薬庫に時限爆弾をしかけたのち、一度は自から庫の内に閉じこめられたが、逆に相手を閉じこめ、彼は父や大槻や三姉弟を救って逃げようとする。おぎんは身代りに敵に射たれ、彼に抱かれて死ぬ。乱闘のとき、父も死んだ。火薬庫が爆発し、悪人は滅びる。

「快傑黒頭巾(1958)」の解説

高垣眸の原作から、「殿さま弥次喜多 怪談道中」の小川正が脚色、「鴬城の花嫁」の松村昌治が監督した、柳太朗主演黒頭巾シリーズの第七作。撮影は「血汐笛」の吉田貞次。「大岡政談 幽霊八十八夜」の大友柳太朗のほか、「新選組(1958)」の長谷川裕見子、「大岡政談 幽霊八十八夜」の尾上鯉之助・大川恵子、その他松島トモ子・植木千恵・志村喬が出演。色彩は東映カラー。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督松村昌治
原作高垣眸
出演大友柳太朗 志村喬 永田靖 大川恵子 松島トモ子 植木千恵 長谷川裕見子 桜町弘子 松浦築枝 尾上鯉之助 加賀邦男 山形勲 阿部九洲男 神田隆 沢村宗之助 星十郎 澤村國太郎 小柴幹治 香川良介 平田光太郎 熊谷武 古石孝明 楠本健二 上代悠司 青柳竜太郎
制作国 日本(1958)
上映時間 87分

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最終更新日:2024-04-30 17:20:50

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