黒部の太陽 作品情報

くろべのたいよう

関西電力は黒部川上流に第四発電所を建設するため、太田垣社長総指揮のもとに社運をかけて黒四ダム工事に当たることになった。間組の国木田と熊谷組の下請会社の岩岡源三は、ともに現場責任者の北川を訪れ、ダム工事の難しさを知らされた。源三の息子剛は、トンネル掘りのためにどんな犠牲も省りみない源三に反抗し、家を出て設計技師として図面をひいていた。国木田はそんな剛と、北川の長女由紀と見合いさせようと提案して、源三を驚かした。昭和三十一年八月、世紀の大工事といわれた黒四工事は、大自然との闘いの火蓋を切った。九月に入って剛は偶然、由紀と会い、親しさを増していったが、彼女が父の北川の身を心配するのを見て、源三の様子を見に黒部に向った。源三はめっきりと体が弱くなっていた。北川の黒四にかける熱意にほだされた剛は父に代ってトンネル掘りの指揮をとることになった。こうして工事が始って半年、犠牲者はすでに十六人を数え、難工事であることが現場の人たちに不安を抱かせ始めた。翌年の四月、北川たちが恐れていた事態が起った。軟弱な花岡岩帯にぶつかったのだ。五月に入ってすぐ、山崩れと大量の水がトンネルを襲った。この危機を切り抜けるため、色々な技術プランが検討されたが、工事は一向に進まなかった。そんな折りも折り、北川は次女の牧子が白血病にかかって入院し、生命はあと一年と知らされたが、大仕事をかかえているので、娘のそばについているわけにはいかなかった。現場は労務者が一人、二人と去っていく状態で、彼らの士気は上らなかった。一方、太田垣はあらゆる手を尽して危機を乗り切るため莫大な金を投入、技術陣の科学的な処置と、北川や源三たちの努力が実を結び、その年の十二月、ついに難所を突破。翌年十一月、剛は由紀と結婚した。そして二月、北アルプスを抜いてトンネルが開通した。その瞬間を躍り上って喜ぶ労務者たちの中で、北川は牧子の死を知らせる電報に接し、激しく慟哭した。昭和三十八年三月、黒四ダムは多数の犠牲を出して完成した。その日はちょうど北川の停年退職の日であったが、北川や剛たちはダムの偉容に、無限の感動を覚えていた。

「黒部の太陽」の解説

木本正次の原作『日本人の記録・黒部の太陽』(毎日新聞社刊)を、「女たちの庭」の井手雅人と、「日本列島」の熊井啓が共同で脚色し、熊井啓が監督した黒四ダム建設のドラマ。撮影は「情炎(1967)」の金宇満司。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督熊井啓
原作木本正次
出演滝沢修 志村喬 佐野周二 三船敏郎 石原裕次郎 辰巳柳太郎 玉川伊佐男 加藤武 高津住男 柳永二郎 山内明 宇野重吉 寺尾聰 二谷英明 成瀬昌彦 樫山文枝 日色ともゑ 川口晶 高峰三枝子 北林谷栄 信欣三 芦田伸介 岡田英次 庄司永建 雪丘恵介 長尾敏之助 英原穣二 鈴木瑞穂 岸野小百合 小柴隆 牧野義介 大滝秀治 嶺田則夫 二木草之助 島村謙次 根本義幸 熱海弘到 内藤武敏 下川辰平 荒川常夫 平田重四郎 晴海勇三 伊豆見雄 榎木兵衛 千代田弘 武藤章生 斎藤雄一 野村隆 宮崎準 石崎啓二 小川吉信 内倉正男 山吉克昌 近江大介 宮阪将嘉 三益愛子 清水将夫
配給 日活
制作国 日本(1968)
上映時間 196分

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ユーザーレビュー

総合評価:4.17点★★★★☆、6件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-05-21

同じプロジェクトものなら「富士山頂」の方が面白かったという気がする。
尚、寺尾聡と宇野重吉が親子役で共演している。
寺尾聡は、これが映画初出演だと思うが、まだまだへたくそでしたね。

だが、全体としては、大企業(関西電力や建設会社)の提灯持ち映画と言われても仕方がないような気がする映画だった。
そうならないように、熊井啓監督は、一生懸命に努力をしていましたが--------。

最終更新日:2024-05-29 16:00:01

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