銭のとれる男 作品情報

ぜにのとれるおとこ

昼は自動車のスピードに命を賭け、夜は音楽のリズムに生甲斐を感じる男・佐川次郎の過去は、決して明るいものではなかった。数年前--、次郎は安アパート暮らしで、音楽家を夢みながら、独学のトランペットを吹きつづけていた。そんな次郎の素質を見込んだのがブルー・フィンガーズのバンド・マスター岡俊介であった。岡の指導は厳しかったが、次郎も負けん気だった。やがて次郎は、トランペット吹きとしては、ピカ一の人気者にのしあがっていった。それと同時に次郎は自動車のスピードに魅せられ、ライダーとしても屈指と言われるほどになっていった。当然、次郎の前には女のファンが群がり集った。中でも、シャンソン歌手の双見陽子は次郎に入れあげていた。そんなある日、日本最高のレース・グランド・チャンピオン決勝の日がやって来た。優勝候補の次郎の乗る車は、最終コーナーで転倒し、ライバルの渋谷信行が優勝した。くさる次郎の生活は荒れた。その次郎の前に、荒木静枝となのるゴージャスな女が現われた。静枝はナイト・クラブ「ブレジデント」の経営者であり、岡のかつての恋人だった女だ。次郎はそのクラブで百万の借金を作った。博打で負けたのだ。こんな日が続いた結果、次郎のトランペットも昔日の音色が消えていた。岡とも喧嘩別れになった。傷心の次郎は東京を離れた。浜松のガソリン・スタンドに寄った次郎は、そこで働く清純な乙女久美子を知った。次郎はそのガソリンスタンドで働くことになった。数カ月過ぎ、次郎は彼本来の明るさを取戻していった。そんな時、久美子がトラックにはねられ、次郎の再起を願って死んでいった。これを契機として次郎は東京に帰った。ブルー・フィンガーズは解散し、岡は場未の安キャバレーでピアノを弾いていた。久しぶりの再会に二人は和解した。しかし岡は静枝から五百万円の借金をしていた。次郎は再びチャンピオン・レースに出場しようと決意した。賞金で岡へ恩返しをしようというのだ。渋谷と次郎の一騎打ちは場内をわかした。が次郎の命を賭けた執念が渋谷を破った--。一月後「銀馬車」で再起したブルー・フィンガーズと次郎の姿があった。

「銭のとれる男」の解説

「大捜査網」の石松愛弘がオリジナル・シナリオを執筆、「鉄砲犬」の村野鐵太郎が監督したアクションもの。撮影は「牝犬脱走」の小林節雄。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督村野鐵太郎
出演田宮二郎 藤巻潤 佐藤慶 高毬子 江波杏子 水谷良重 山本耕一 夏木章 北城寿太郎 村上不二夫 早川雄三 仲村隆 藤山浩二 大川修 豪健司 網中一郎 森矢雄二 目黒幸子 春本富士夫 伊東光一
配給 大映
制作国 日本(1966)
上映時間 84分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「銭のとれる男」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:51

広告を非表示にするには