五人のあばれ者 作品情報
ごにんのあばれもの
江戸の人気役者中村仲蔵は“忠臣蔵”の定九郎を、三十石の小旗本此村大吉の奔放な挙動に暗示を受けた新趣向の型で演じて絶賛を浴びた。舞台を見に来た大吉を茶屋へ招いた仲蔵に、無頼旗本の集まり鬼神組が難くせをつけて来た。義憤を感じた大吉が侠気の鉄拳を見舞ったことから、鬼神組は執拗に大吉の命を狙うようになった。大吉は、仲間の飯塚、大河内、横井や、妻に先だたれ赤ん坊を抱えた座光寺源三郎らと五人組でウダツの上らぬ生活をしていた。政治犯として獄舎にある学者の娘おいちが、奉公先の鬼神組の頭領松平帯刀家で好色の間部老人に犯されそうになったところを折良く救ったのも大吉だった。大吉たち旗本五人組と鬼神組との暗然の対立を発展させたのは、かねてから大吉に好意を寄せている、一年前に亡くなった老中の側室蓮月院が百両の軍資金を提供したことにはじまる。五人が鬼神組の向うをはって賭場を開こうとしたからである。窮地に立った鬼神組は計略で取り押さえたおいちと赤ん坊を人質にして大吉をおびき寄せ、野望をとげんとした。ただ、赤ん坊の無事を願う大吉は、源三郎とともに鬼神組の手中に乗り込み、無念を忍んで帯刀たちの意を迎えるのだったが、それが卑怯な計略だと知って白刃を抜き放った。残りの仲間も駈けつけて、積み重なった小身者の怒りを爆発させた五人のあばれ者は、おいちと赤ん坊を助け出した座光寺を逃がし、鬼神組の白刃の中に斬り込んでいった。秋、失った三人の仲間の墓標に黙祷を捧げる大吉と蓮月院の姿があった。
「五人のあばれ者」の解説
比佐芳武原作から「ひばりのおしゃれ狂女」の村松道平が脚色、「裏切者は地獄だぜ」の小沢茂弘が監督した時代活劇。撮影は「花の折鶴笠」の伊藤武夫。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:小沢茂弘
原作:比佐芳武 出演:片岡千恵蔵 里見浩太朗 山形勲 大坂志郎 千秋実 富士真奈美 岸田今日子 高田浩吉 原田甲子郎 青木義朗 佐々木孝丸 中村時之介 尾形伸之介 毛利清二 津村礼司 鈴木金哉 高松錦之助 長島隆一 矢奈木邦二郎 佐々木松之丞 京町かおる 藤川弘 和崎隆太郎 末広恵二郎 疋田圀男 那須伸太朗 大里健太郎 勝山まゆみ 森三千代 汐路章 時田一男 山田光子 八汐路佳子 片岡栄二郎 高橋漣 尾上華丈 |
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配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1963) |
上映時間 | 87分 |
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