「挑戦」より 愛と炎と 作品情報
ちょうせんよりあいとほのおと
極東興産の営業部員伊崎は、戦争中スラバヤ沖海戦で重傷を負った社長沢田の息子恭に頼まれて彼を安楽死させた。この行為は、伊崎から生きる情熱を奪わせた。恋人の内海和子は自殺した。徳山支社に左遷された伊崎は地元の芸者と無理心中を図った。社長秘書の高峰啓子は、彼の投げやりな情熱をののしった。沢田社長と総務部長の川中は、伊崎に最後のチャンスを与え、本社に転勤を命じた。退屈に身を任せた伊崎は連日酒をあびた。そんな伊崎に、愛の傷痕にうずく社長令嬢の早枝子は興味を抱いた。伊崎も早枝子の中に死んだ恭の面影を見出した。極東興産では、連夜石油買付け問題で会議を開いた。「安い石油を買うには石油国有化を宣言したアラク以外にはない」と伊崎は主張した。皆に冷笑されたが、沢田だけは注目した。伊崎の心は石油の豊庫アラクにとんだ。動乱のアラクはさすがに不気味だった。沢田と伊崎は、エフラン販売委員と協定を結んだ。帰国した伊崎は、早枝子の前で血を吐いた。伊崎は再度船でアラク行きを主張し、帰国してから結婚しようと言った。早枝子には、仕事に身を賭けた伊崎が遠いもののように思われた。伊崎を臨時事務長とする極東丸は、船員たちの不安と焦燥をよそに、一路アラクに向った。伊崎はアラクの国旗がうずまる中でエフランと再会し抱き合った。石油を満載した極東丸がスンダ海峡の近くにきた頃、伊崎ははげしく咳こんで死んだ。その頃、洋上を飛ぶフランス行飛行機の中から、早枝子は伊崎のライターを洋上に落した。
「「挑戦」より 愛と炎と」の解説
石原慎太郎の『挑戦』を、「胎動期 私たちは天使じゃない」の新藤兼人が脚色し、「みな殺しの歌より 拳銃よさらば!」の須川栄三が監督したもので、中近東ロケを行なった。撮影は「暗黒街の弾痕」の小泉福造。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:須川栄三
原作:石原慎太郎 出演:三橋達也 司葉子 白川由美 森雅之 藤田進 水野久美 久保明 志村喬 小栗一也 田島義文 V・B・シェット シャンティ・ザベリー シューマン 小沢栄太郎 岸田今日子 松本染升 東野英治郎 松村達雄 浜田寅彦 滝田裕介 土屋詩朗 ロビンス 桜井巨郎 平田明彦 青野平義 |
---|---|
配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1961) |
上映時間 | 98分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「「挑戦」より 愛と炎と」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。