90メートル 作品情報

母子家庭で育った藤村佑（山時聡真）は、高校2年のとき、難病を患った母・美咲（菅野美穂）の世話をするため、小学生の頃から打ち込んできたバスケットボールを辞める。ヘルパーの支援を受けながらも、24時間体制ではないため、佑が美咲のケアをしながら家事をこなす日々。そして迎えた高校3年。東京の大学への進学を希望しながらも、美咲を一人にすることもできない佑の心に、手元の呼び出しチャイムの音が重くのしかかっていた。その看病が一生続くかのように、夢や希望をすべて諦めかけていたある日、佑は担任教師から自己推薦での受験を勧められる。しかし、日に日に身体の自由を失っていく美咲の姿を見ると、上京したい気持ちを打ち明けられずにいた。我が子の明るい未来を願う美咲は、そんな佑に“おかあさん、大丈夫だから”と優しく声をかけるが……。