P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-12-23
デヴィッド・リーン監督の「戦場にかける橋」は、戦争の狂気を鋭く捉えた、映画史に残る傑作だ。
第二次世界大戦下、ビルマ~タイに日本軍が行なった、死の鉄路建設を取材、ベストセラーになった原作の映画化作品。
アカデミー主演男優賞を受賞したアレック・ギネスをはじめ、ウィリアム・ホールデン、ジャック・ホーキンス、早川雪洲と名優がずらっと競演しているのも見どころだ。
イギリス魂で強引に完成させた橋が、爆破されて列車ごと川へ落ちてしまう。
その時、軍医が「マッドネス! マッドネス!」と叫ぶ。
あの最後のシーンこそが、戦争というものが、いかに狂気に満ちているかということの見事な表現であったと思う。