P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-12-01
1940年代当時からすでに、人間の不安感や恐怖心理の描写にかけては第一人者だったアルフレッド・ヒッチコック監督は、この「汚名」で息詰まるサスペンスと激しい恋を巧みにクロスさせた。
主演のイングリッド・バーグマンは、主人公の陰影のある複雑な心理を流麗に演じていて、実に見事だ。
秘密を探るためなら、愛もないのに敵方のスパイと結婚してしまうバーグマンも凄いが、一番ハラハラするのは、酒蔵のシーンだ。
酒蔵に秘密の品が隠されているらしいということになって、まず鍵を盗み出すシーン。
それから、パーティの時に酒蔵へもぐりこむシーン。
それぞれ、ああもうダメだ、見つかってしまうと思う瞬間に、どうやって、その場を切り抜けるのか。
そこが最大の見どころで、とにかく次から次へとスリルの連続で、息もつかせない。