重力ピエロ 作品情報

じゅうりょくぴえろ

大学院で遺伝子について学ぶ奥野泉水(加瀬亮)には、春(岡田将生)という2歳年下の弟がいた。冴えない不器用な自分に比べると、美男子でピカソの生まれ変わりを自称する春はまぶしいばかりの存在だった。春は、街中の落書きを消す仕事をしている。そんな春を見初めて、ストーカー行為を続ける夏子(吉高由里子)。彼女は全身整形手術まで受けて、春の気を引こうとしていた。泉水と春の母親である梨江子(鈴木京香)は、7年前に亡くなっていた。しかし、父の正志(小日向文世)は、「俺たちは最強の家族だ」と二人の息子たちに惜しみなく愛を注いで育てた。そんな正志が入院する。実はガンに侵されていた彼の余命は僅かだった。それでも正志は陽気さを失わなかった。明るく生きることを忘れなければ、死という重力からも自由になれるのかもしれない。同じ頃、街では連続放火事件が発生していた。その場所には必ず英単語が残されていた。その意味は何なのか?頭を悩ます泉水に、大学院の友人である山内(岡田義徳)が連続レイプ犯として獄中にいた葛城由起夫(渡部篤郎)が24年ぶりに街に戻ってきたと伝える。葛城にレイプされた女性の中には泉水の母の梨江子もいて、そして身籠ったのが春だった。それでも、正志は産むことを勧めた。春も自身の出生の経緯を知り、葛城を深く憎んでいた。やがて泉水は、夏子から春の秘密を知らされる。連続放火を行っているのは春だった。鬱屈した心情が、放火という犯罪に走らせていたのだ。そして春は葛城と対面し、彼を殺して家に火をつける。殺人まで犯した春だが、泉水にとっては唯一の兄弟だった。遠い日の記憶が泉水の脳裏に甦る。家族4人でサーカスを見に行ったとき、ピエロは重力に逆らうかのように空中ブランコで華麗に舞っていた。あの楽しかった日々。しかし、人は考え方ひとつで楽しく生きることができる。その考え方を、泉水は信じた。

「重力ピエロ」の解説

悲しい過去を持ちながらも、力強く生きていこうとする家族を描いた感動のヒューマン・ドラマ。「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」の人気作家・伊坂幸太郎の小説の映画化。出演は、「ハチミツとクローバー」「それでもボクはやってない」の加瀬亮、「天然コケッコー」「ホノカアボーイ」の岡田将生、「ALWAYS 三丁目の夕日」「ザ・マジックアワー」の小日向文世、「血と骨」「アルゼンチンババア」の鈴木京香ら。企画と脚本は「大停電の夜に」の相沢友子、「Laundry ランドリー」「恋愛小説」の森淳一がメガホンをとった。原作で舞台となった仙台で撮影されている。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年5月23日
キャスト 監督森淳一
原作伊坂幸太郎
出演加瀬亮 岡田将生 小日向文世 吉高由里子 岡田義徳 柏木陽 コッセこういち 樋渡宏嗣 鎌田隆 高橋貴光 渡邊裕子 今野優子 八尾坂彰 小松寿子 千葉ひとみ 工藤千尋 庄司梨紗 遠藤ありさ 高島蓉子 井上彩 芦野由憂 氏家彩佳 吉岡伸悟 石垣のりこ 二瓶由美 渡部篤郎 熊谷知博 北村匠海 大野日南太 大谷英里 尾関伸嗣 Erina 古郡正輝 堀江隆太 大澤奨 高原里佳 天野真佑 早川恭崇 谷田川さほ 工藤恵美子 松澤仁晶 田口主将 森下サトシ 前田有行 我妻利幸 ウッチー 中園栄一郎 八田昌治 下地和也 保坂浩之 木下英樹 狩野正志 大谷典子 鈴木京香
配給 アスミック・エース
制作国 日本(2009)
上映時間 118分

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ユーザーレビュー

総合評価:4.35点★★★★☆、20件の投稿があります。

P.N.「疑問」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2021-05-31

春の気持ち、家族の気持ちはわかるが、殺しちゃあいけない、自首しないとダメ、父親が一緒について行ってでも自首しないといけない、あたりまえのことじゃあないか。一番大事なことができてないこの映画は。

最終更新日:2023-06-23 02:00:08

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