『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』知ってから観るか、観てから知るか?多くの史実が盛り込まれた フォレスト・ガンプに学ぶアメリカ史

『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』知ってから観るか、観てから知るか?多くの史実が盛り込まれた フォレスト・ガンプに学ぶアメリカ史
提供:シネマクエスト

ロバート・ゼメキス監督と名優トム・ハンクスがタッグを組み、米アカデミー賞®で作品賞を含む6部門を受賞し、全米を感動の渦に巻き込んだ不朽の名作が、日本劇場公開からおよそ25年の時を経て、色鮮やかな4Kニューマスター版でスクリーンに蘇る。『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』が3月18日(金)より、全国公開となる。この度、フォレスト・ガンプに学ぶアメリカ史を紹介。共に、花くまゆうさく描き下ろしの新イラストも解禁となった。

あの奇跡が4Kニューマスター版で蘇り、私たちの心を再び感動で満たす。
1995年に日本で公開されてから、時代に翻弄されながら懸命に生きるフォレスト・ガンプの姿は、人々の心を打ち、今なお多くの映画ファンに愛され続けている。人生を豊かにしてくれる沢山の名言・名ゼリフや時代を象徴する名曲の数々。アメリカ現代史のど真ん中を駆け抜けていった男の人生のドラマを、不思議なやさしさに包み込んで描いた名作となっている。

多くの史実が盛り込まれた フォレスト・ガンプに学ぶアメリカ史
本作は、アメリカ史を知れば知るほど楽しみが増す作品となっている。例えばフォレストが入学するアラバマ州立大学では、1963年に黒人学生の入学に当時のアラバマ州知事ジョージ・ウォレスが反対し、大学を州兵で固めて自ら門の前に立ちはだかるというシーンが描かれ、対立していたケネディ大統領による大統領布告により、無事黒人学生の入学が許可された出来事が反映された。さらに、ベトナム戦争や、その後の平和運動の様子とともに、1960年代から70年代にかけてのアメリカで流行したヒッピーカルチャーはフォレストの恋人ジェニーのスタイルにも反映され、映画の中に取り込まれている。また、ベトナム戦争終了後、軍の病院で卓球の練習に没頭するフォレストがのちに米国代表選手として、中国の選手と卓球で対決するシーンは、当時、敵対関係にあったアメリカと中国において1971年に日本で行われた世界卓球選手権大会をきっかけに、外交交渉が進み、米中間の緊張が雪解けに向かった”ピンポン外交”についての描写とも見受けられる。さらに、ニクソン大統領との会談後、「向いのビルに電気屋を呼んだほうがいい」と”ウォーターゲートホテル”からフロントへ連絡するフォレストの姿が映し出され、「ウォーターゲート事件」を示唆するシーンも登場した。そして、誰しもがニヤッとしてしまうのは、フォレストの独白の中で、ダン中尉から”どこかの「フルーツ会社」に出資し一生喰うことに困らない”と伝えられたと話すシーン。後に「アップルコンピューター」として大成功を収めるAppleの創業時の株式を手に入れたということが示唆される。

もしかしたら、25年前の公開当時に観た方にとっては「このシーンには何の意味があるのか?」と思った人も少なくないかもしれない。映画を観た後に、気になったシーンを勉強してみたり、観る前にフォレストが駆け抜けた1950年~80年代のアメリカ史を改めて学んでから観てみると、また違った感動が押し寄せるに違いばう。年代を追って移り行くアメリカの風俗・文化・流行も丹念に描かれた本作。フォレスト・ガンプに学ぶアメリカ史を、知ってか観るか、観てから知るか?是非スクリーンで堪能したい。

最終更新日
2022-03-14 09:00:11
提供
シネマクエスト(引用元

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