芦田愛菜の6年ぶりとなる待望の実写映画主演作『星の子』(監督・脚本:大森立嗣、10 月公開)。本作で芦田が演じるのは、“あやしい宗教”を深く信じている両親を持つ中学三年生の少女・ちひろ。原作は『むらさきのスカートの女』で第 161 回芥川賞を受賞した今村夏子。監督・脚本は『日日是好日』『MOTHER マザー』の大森立嗣。音楽の世武裕子をはじめ、『日日是好日』のスタッフが再び集結し、芦田愛菜が演じるヒロインの健気で涙ぐましい姿を描き出す。この度、第二弾キャストとして、ちひろの父役を永瀬正敏、母役を原田知世が演じることが解禁された。永瀬と原田は同じ 1983 年にスクリーンデビューし、夫婦役では『紙屋悦子の⻘春』(06)以来、実に 14 年ぶり 2 度目の共演となる。本作では、ちひろの成⻑を愛情たっぷりに見守る一方で、幼少期、病弱だったちひろを救った“水”と、その水を販売する“あやしい宗教”を深く信じてしまうことから、家が日に日に貧乏になり、挙句の果てにはフリーマーケットで買ったお揃いの緑ジャージしか着なくなる両親を演じる。
日本のみならず、世界中の映画にコンスタントに出演し続けている永瀬は、娘を助けたい思いから藁にもすがる思いで飛びついた“あやしい宗教”を深く信じ続ける父という自身の役柄について「人は何か一つの出来事に対して、信じてしまえば次第にそれが真実になっていく。そういう風に最後まで流れていくといいなと思いました」と振り返る。原田との共演については「14 年ぶりにご一緒させてもらって、あまりの変わってなさにびっくりしました。“信じるものがばっちり一致している夫婦”の役でしたが、知世さんの演技を見て、感情がパッと浮かび上がるような感覚があり、だいぶリードしてもらった気がします。」と、抜群のコンビネーションを発揮したことを明かした。
一方、現在の芦田と同じ 16 歳の時に『時をかける少女』(83)でスクリーンデビューを果たし、現在でも第一線で活躍し続ける原田は、「今まで演じたことのない新しい役でした。ほかの人から見るとちょっと奇妙に見えたりする部分もあるのですが、子供を深く愛していて、夫婦が同じ方向を見て共に手を取って歩んでいる。すごく幸せそうで温もりを感じました。」と自身の役柄について語る。また、本作では普段の原田のイメージとは程遠い夫婦お揃いの全身緑色のジャージ姿も披露し、「一人より二人で着ている方が楽しかった」と 14 年ぶりの永瀬との夫婦役をチャーミングに振り返った。
芦田は大先輩の二人との共演を「永瀬正敏さんと原田知世さんの演じる両親の姿から、ちひろが大事に育てられてきたことを感じました。お二人とも本当の両親みたいにあたたかく接してくださり、待ち時間にもたくさんお話ができてとても嬉しかったです」と親子役として絆を深めたことを明かした。
また、今回同時に解禁された、芦田愛菜が演じる主人公ちひろの、自らの思春期を思い悩み、ひとり遠くを見つめる姿から始まる特報映像。「私、この水飲むと風邪引かないんです」と先生に語るちひろのセリフからは、病弱だったちひろ自身を救った“あやしい宗教”を深く信じている父(永瀬正敏)と母(原田知世)に対する、複雑な感情が垣間見られる。何かから逃げるように街を駆け抜けるちひろ。頭にタオルを乗せて水を掛け合う両親。本格女優として堂々たる主演を果たした芦田愛菜、そして日本映画を牽引してきた永瀬正敏と原田知世が演じる、家族のドラマに期待が高まる。
ちひろの父役 永瀬正敏 コメント
信じる事の“純粋さ”と、ある意味“狂気”を家族と言うかけがえのないものの中でどう表現していくのか?大森立嗣監督の真っ向からのチャレンジを芦田愛菜さん、原田知世さん方と共に、旅出来た事はとても光栄でした。そこに存在しているだけで愛しさが湧いてくる芦田さん、物語の中の同じ時を過ごして来たその想いを、自然に醸し出してリードして頂いた原田さん、そして再び大森監督の現場に立たせていただいた事、、、この作品に関わった全ての皆さんに感謝しています。“何かを心から信じる”事への“あるひとつの家族”の愛と葛藤の物語を、是非劇場でご覧いただければと思います。
ちひろの母役 原田知世 コメント
「未熟児だって、、、ただただ健康に」映画の冒頭で、日記に書き綴られた母の祈り。そんな母の切実な思いを胸に演じました。赤ちゃんのちひろ、小学生のちひろ、そして、中学生になったちひろ。成⻑していく娘との一つ一つのシーンを演じていく中で、愛おしさが溢れ、同じ思いで娘を見つめる父、永瀬正敏さんの穏やかな温もりに支えられながら、ラストシーンを迎えることが出来ました。この作品に参加できたことをとてもしあわせに思います。
『星の子』特報
https://youtu.be/9344q7zIJCM