『ビジランテ』×『全員死刑』入悠監督×小林勇貴監督対談スペシャルコラボトークショー

『ビジランテ』×『全員死刑』入悠監督×小林勇貴監督対談スペシャルコラボトークショー
提供:シネマクエスト

日時:12月8日(金)
場所:テアトル新宿
登壇者:入江悠監督、小林勇貴監督

けしからん!日本映画界を狂わす今もっとも注目すべき危険な狂悪エンターテイメントが誕生!強い家族の絆、熱い親子愛が、監禁、暴行、絞殺、毒殺、銃殺と連続殺人にエスカレート!かつて福岡で発生し、被告である家族4人全員に死刑判決が下った異例の事件。自らの殺人を武勇伝として語り、現在も死刑囚として投獄中の次男が記した手記をモチーフに、『孤高の遠吠』(15)で本物のヤンキーを出演させるという驚きの手法で映画界を揺るがせた弱冠27歳の小林勇貴が、『冷たい熱帯魚』(11)『凶悪』(13)の製作陣と共に映画化。借金を抱え困窮した生活を送っていた4人のヤクザ一家が、近所の資産家の金を奪おうと無謀な計画で1人を殺害したことをきっかけに、連続殺人へと狂い咲いて行く様を、実行犯の次男の目線で描く問題作だ。

主演の次男・タカノリ役にはこれが映画初主演作となり、『帝一の國』(17)や『トリガール!』(17)など数々の話題作に出演中の人気若手俳優・間宮祥太朗。長男・サトシ役には『ケンとカズ』(16)で2016年スポニチグランプリ新人賞を受賞した毎熊克哉、その父に六平直政、母に入絵加奈子、タカノリの彼女役に清水葉月と新旧実力派俳優が小林勇貴の才能に惚れ込み結集。わずか3日間のあまりにも無謀で狂気じみた衝撃の物語が繰り広げられる―。

そして、12月9日(土)公開となる『22年目の告白―私が殺人犯ですー』でも大ヒットを記録した入江悠監督の最新作『ビジランテ』とのスペシャルコラボが実現!!テアトル新宿にて『全員死刑』上映後に、小林監督と入江悠監督によるトークショーが行われた。共に自主映画出身の二人のさまざまな共通点も明らかになり、映画製作というものに対するこだわりや熱い思いがぶつかりあった。

本日が初対面だという二人だが、「はじめましてなんですけど、僕は2回くらい小林監督のことを観ているんですよ。アップリンクで『逆徒』の上映していた時も後ろで見ていて先日のイベント(11月30日にテアトル新宿で行われた大ヒットイベント)で藤原季節さんと痙攣バトルしていたのも後ろで観ていて、『小林監督、痙攣の腕鈍ったな!』とか言われていましたね!」と、打ち明け、「先日のイベントのとき、エゴサーチしまくっていると聞いてすごく感動したんですよ。僕も『サイタマノラッパー』のときすごいやってたんで。」と小林監督を絶賛。「そうなんですね。やっぱり、タイトル・出演者の名前が一つも出てなくても、見つけられますか?」と小林監督が尋ねると、入江監督も「見つけられますね!」と自身のエゴサーチ能力の高さを告白。そして「『サイタマノラッパー』のときはまだTwitterをやっている人があんまりいなかったんですけど、そのおかげで、すごくお客さんが増えたんですよね。なので、久しぶりにエゴサーチしまくっている人がいる!と思って、僕もためしに『全員死刑』について呟いてみたら、すぐアクションがきて(笑)本当に早いですね。いやぁ~すっごい懐かしい気持ちになりました。」と小林監督のエゴサ力の高さを実感したエピソードを明かした。

映画のついての話になると、「音楽の使い方がやっぱりすごくいい。音楽好きですよね?」と入江監督が尋ねると、小林監督は「音楽普段聞かないんですよ。制作のときに調べて、という感じですね。ジャンルはわかるんですよ。EDM、とか、クラシック、とか。曲名や作られた系譜が合うようにというのは、いろいろ考えています。」と音楽に対するこだわりを告白。入江監督が「クラシックをすごい多用していますよね。『逆徒』のときに使っていらっしゃる『リパブリック賛歌』(アメリカ合衆国の民謡。南北戦争での北軍の行軍曲。)という曲は、僕も『ビジランテ』で使っているんです。僕もあの曲をずっと聞いていて、すごくいいですよね。まさか、こんなヤンキー映画でかかるとは…と思いました。」と話すと、「そうなんです。昔、日活で働かさせてもらっていて、ノイズとかをチェックする仕事をしていたんですけど、ある日、『ガールズ&パンツァー』を全話みなければいけなくなって。軍歌かっけー!と思って、その時不良って軍隊でもあるから自分の撮った不良映画はガルパンだ!と思ったんです。」と、自身のひらめきが思わぬアニメから来ていたことを告白し、これには観客も大爆笑。

入江監督は2009年、と小林監督は2015年にゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて賞を受賞している、という共通点もあることから、話はゆうばり映画祭の話へ。ゆうばり映画祭の印象について聞かれると、「ゆうばりは最初、どうせ出来レースだろうって思ってムカついていて。「全員殺す!」ってTwitterとかでずっと呟いてたんです。そしたら西村さんと出会って僕の気持ちを受け取ってくれて。なんてすばらしい大人の人なんだろう、と思ったんです。2作品応募して3作品目でやっと賞をいただきました。最初はムカついていたんですけど、最後はお金もらえたので、いい人達だな、と思いました。(笑)」と小林監督。「僕も2回落とされて、3回目でやっと獲れたんです。でも僕の時は賞金ではなく、助成金という形だったから、最初新作をとるのにお金を立て替えなくてはいけなくて、ちょっと大変でした…(笑)」と、自主映画出身の二人だからこそ分かり合える苦労してきたエピソードを語りました。賞の使い道を聞かれると、小林監督は「お金はいままでノーギャラででてもらっていた不良の子たちにギャラを払いました。」と温かなエピソードも。

再び映画の感想に戻り、「間宮祥太朗さんはこんなにいい俳優さんだと思わなかったですね!本当に監督のことを信用していないと、この芝居できないなって。最初から仲良かったんですか?」と入江監督が絶賛すると、「最初にまず、会いたいと言ってくれて。会って飲んで、すぐに意気投合して、映画の話もたくさんしました。撮影は2週間弱だったんですけど、」と、『全員死刑』主演の間宮祥太朗さんとの出会いについて語る場面も。「『ビジランテ』は2週間でと言われたんですが、それは無理だといって、三週間でとりました。毎日睡眠時間が1時間しかなくて、レッドブルを毎日3本のんでましたね。撮影が終わって1か月くらいはめまいがとまらなかったです。」と、過酷な撮影現場でのエピソードを告白。『全員死刑』の現場では、撮影が明け方に終わり、次の撮影開始まで1時間しか時間がないときでも「間宮くんはけもののような顔をして『あの映画のさ~』と映画の話をしてきて(笑)」というエピソードを話すと、入江監督は「それ最高ですね!!(笑)」と絶賛。最後に、お互い『ビジランテ』『全員死刑』両作品のヒットを祈り、イベントは終了した。

最終更新日
2017-12-11 12:00:34
提供
シネマクエスト(引用元

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