金馬奨5冠。台湾に帰郷した少女と家族を見つめる「アメリカから来た少女」

金馬奨5冠。台湾に帰郷した少女と家族を見つめる「アメリカから来た少女」
提供:キネマ旬報

アメリカから台湾に帰郷した13歳の少女と家族の日々を紡ぎ、第58回金馬奨で10部門ノミネート・5部門受賞(最優秀新人監督賞、最優秀新人俳優賞、最優秀撮影賞、観客賞、国際批評家連盟賞)を果たした新星ロアン・フォンイー監督の半自伝的物語「アメリカから来た少女」が、10月上旬よりユーロスペースほかで全国順次公開。予告編と日本版ポスタービジュアルが到着した。

母と妹とロサンゼルスで暮らしていた13歳のファンイー。母が乳がんを患ったため、3人は父のいる台北に戻り、久々に家族4人での日々を迎える。台北の中学校では「アメリカン・ガール」と呼ばれ、生活に馴染めないファンイー。教師に勧められたスピーチコンテストで、母への正直な想いを伝えようとするも、前日に妹がSARS感染を疑われて家族全員が隔離され、それも叶わなくなってしまう……。
SARSウィルスが猛威をふるった2003年の台北を舞台に、母の病気を受け入れられず、やり場のない感情から身勝手な行動を重ねてしまう少女が、自分の弱さに気づいて成長していく姿を描く「アメリカから来た少女」。
主人公ファンイーを瑞々しく演じるのは、演技未経験ながらオーディションで大抜擢されたケイトリン・ファン。そして母親に「男人四十」「百日告別」のカリーナ・ラム、父親に「パラダイス・ネクスト」のカイザー・チュアンが扮し、恋愛映画の名手トム・リン監督が製作総指揮を務めている。

予告編は、陰影に富んだ映像とともに、不安や戸惑いを宿したファンイーの眼差しが印象的。静かに胸を打つ物語に期待したい。

「アメリカから来た少女」
監督・脚本:ロアン・フォンイー 製作総指揮:トム・リン 撮影:ヨルゴス・バルサミス
出演:カリーナ・ラム、カイザー・チュアン、ケイトリン・ファン、オードリー・リン
2021年/台湾/北京語・英語/101分/ビスタサイズ(1.85:1)/5.1ch/原題:美國女孩/英題:American Girl
©Splash Pictures Inc., Media Asia Film Production Ltd., JVR Music International Ltd., G.H.Y. Culture & Media (Singapore).
配給:A PEOPLE CINEMA 公式サイト:https://apeople.world/amerika_shojo

最終更新日
2022-07-28 15:16:17
提供
キネマ旬報(引用元

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