ずっと逃げてきた。見つめることが怖かった。『冬薔薇(ふゆそうび)』本予告・ポスター・場面写真解禁

ずっと逃げてきた。見つめることが怖かった。『冬薔薇(ふゆそうび)』本予告・ポスター・場面写真解禁

阪本順治監督が伊藤健太郎を主演に迎え、オリジナル脚本で描く『冬薔薇(ふゆそうび)』。6 月 3 日(金)より全国公開となる本作の予告編とポスタービジュアルが完成。

主人公の青年・淳(伊藤健太郎)は、不良グループ同士の揉め事で足に怪我を負い入院するが、頼みのグループからも距離を置かれてしまう中途半端な男だ。そんなある日、淳の仲間が襲われる事件が起きる。この度解禁となった予告篇では、心の距離を埋めることができないでいる淳の父・義一(小林薫)の「自分で気づくの待ってんだけどね」、そして母・道子(余貴美子)の「あんた、背筋がぞっとしたことなんてないでしょ」という台詞に続き、家族や友人、自分自身の過去と向き合うことなく、ずっと逃げてきた淳の姿を点描していく。「俺さ、ひでぇことしてきたかなって」とつぶやく淳に、船の機関長・沖島(石橋蓮司)は「これからはするな」と諭す。予告篇に挟み込まれる数々の描写は、淳を取り巻く人々にも焦点が当てられ、それぞれに心の欠損を抱えた寄る辺なき者たちの物語の一端が垣間見えるものになっている。

また、あわせて解禁となったポスターでは、登場人物たちの姿が切り取られている。ガット船「渡口丸」のブリッジ(操舵室)に立つ義一、冬薔薇の苗木を見つめる道子、そして振り返りながらどこか遠くを見つめる淳の眼差し。冬に咲く薔薇と書いて「ふゆそうび」。よくある再生の物語ではない。だが、冷たい冬の風の中で健気に咲いた花にも似た何かが、本作にはたしかに宿っている。オールロケ撮影で切り取られた横須賀の風景が、それを美しく彩る。映画『冬薔薇(ふゆそうび)』は 6 月 3 日(金)より新宿ピカデリー他にて全国ロードショー。

©2022「冬薔薇(ふゆそうび)」FILM PARTNERS

最終更新日
2022-04-28 13:00:00
提供
映画の時間編集部

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