監督が観客に体験してほしい2つのこと 4/19公開『アガサ・クリスティー ねじれた家』

監督が観客に体験してほしい2つのこと 4/19公開『アガサ・クリスティー ねじれた家』1
監督が観客に体験してほしい2つのこと 4/19公開『アガサ・クリスティー ねじれた家』2

アガサ・クリスティー原作「ねじれた家」の映画化、名女優グレン・クローズ出演の『アガサ・クリスティー ねじれた家』が、4/19(金)に全国公開。
ゴージャスでスキャンダラスな一族の女たちを演じるのは、『天才作家の妻 -40年目の真実-』でゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞、アカデミー賞(R)主演女優賞にノミネートされたばかりの稀代の名女優グレン・クローズ。『X-ファイル』の知的な捜査官スカリー役で一躍有名になったジリアン・アンダーソン、『マッドメン』で多くの男性を魅了したクリスティーナ・ヘンドリックス。そして事件の真相を追う私立探偵役に『天才作家の妻-40年目の真実-』でクローズと2度目の共演を果たすマックス・アイアンズ、捜査を仕切る主任警部役に名優テレンス・スタンプが扮するという、豪華俳優陣が出演し注目を浴びている本作。

今回、メガホンを取ったジル・パケ=ブレネール監督は「ねじれた家」の初映画化について「この映画が少なくとも2つのことを、観客に体験してほしいと願っている。1つ目は、ミステリーという側面での楽しみ方だ。いわゆる、犯人探しである。2つ目は、観客自身で自分が共感できるメッセージを見つけてほしい」とコメント。「アガサ・クリスティー作品と言えば、面白くて温かみがあり、“ノワール的”でブラックコメディの要素があるものが多いが、本作も同じように、楽しめるポイントが満載だ。観客は最後に“とどめの一撃”をくらって、少しショックを受けるかもしれない。そしてその後、違った角度から物語を辿りなおすことができる」

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<ジル・パケ=ブレネール監督が観客に体験してほしい2つのこと>

いわゆる、アガサ・クリスティーらしい作品と言えば、面白くて温かみがあり、「ノワール的」で、でもブラックコメディの要素もあるものが多いが、本作もそういう作品と同じように、観客に作用すると思う。観客は最後に「とどめの一撃」をくらって、少しショックを受けるかもしれない。そしてそのあと、違った角度からもう一度内容をたどりはじめるんだ。
私は、この映画で特に2つの点を観客が体験してくれることを願っている。

○1:ミステリーという側面での楽しみ方だ。いわゆる、犯人探しである。
○2:観客自身で、自分が共感できるメッセージを見つけてほしい。
良質のミステリー小説の特徴は、政治に対する社会的なメッセージが随所に示されるもので、そういった面から観る楽しみ方もある。そうすれば、アガサ・クリスティーの作品は急に少し違った一面を見せるようになる。本作には現代人の心に響く要素が、たくさんあると思う。殺された大富豪のアリスティドというキャラクターにさえ、そういった要素がある。このキャラクターは、実在の人物をベースにして私が発展させた。名前は伏せておくけどね。

本作の時代設定は1950年代だが、かなり現代的なテーマを描いていると思う。劇中で象徴的に描かれる世代間の衝突は、現代に通じるテーマの1つだ。本作の準備を始めた頃、イギリスのEU離脱が起こった。これこそまさに、世代間の衝突だろう。どの世界にもシニア世代と若者世代がいて、それぞれの世代で利害が食い違うことが多い。こういう状況は昔からあるが、その度合いが現代ではさらに強くなっているように思う。こういった衝突も本作でしっかりと描かれている。だから、現代人にも通じる、面白いストーリーだと思ったんだ。

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『アガサ・クリスティー ねじれた家』
4/19(金)角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、シネマート新宿他全国公開
(C)2017 Crooked House Productions Ltd.

最終更新日
2019-03-14 14:35:00
提供
映画の時間編集部

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