貴方はどういう愛を受け取る?映画『冬きみ』から岩田剛典・土村芳が想う<究極の愛の形>とは?

貴方はどういう愛を受け取る?映画『冬きみ』から岩田剛典・土村芳が想う<究極の愛の形>とは?1
貴方はどういう愛を受け取る?映画『冬きみ』から岩田剛典・土村芳が想う<究極の愛の形>とは?2

 1秒も目を離せない先読みできない展開。映画全編に緻密に張り巡らされた伏線の先に待ち構える、驚愕の結末とは―。現在絶賛上映中の​『去年の冬、きみと別れ』。
 この度、3月20日(火)に春休み直前!イベントを実施!舞台挨拶に登場したのは、主人公の記者・耶雲恭介を演じた岩田剛典と、耶雲がスクープを狙う猟奇殺人事件の被害者・吉岡亜希子を演じた土村芳。

 映画鑑賞後の余韻が会場に漂う中、大歓声で迎えられたのは<主人公・耶雲恭介>を演じた岩田剛典と、<吉岡亜希子>を演じた土村芳。岩田から「映画はどうでしたか?」と問いかけがあると来場者たちから大きな拍手で返事が。公開から早10日が過ぎ、去る17日(土)には大阪・福岡・名古屋にて、弾丸!舞台挨拶を敢行した2人。直接、観客から感想を受ける貴重な機会を経て「とにかく大どんでん返しが売りですので、最後まで結末が読めなかったとの言葉が、まず始めに多かったですね」と岩田。土村は「(公開前から)試写会から何度も観てくださっている方がいらっしゃって。その人の感想を聞きながら、人によってこんなにも解釈が出来る映画なんだなって」と土村。岩田がその話に「手前味噌ですが、こんなにもおかわりが出来る映画はないんじゃないでしょうか?」と加えるとその言葉に来場者たちは共感のリアクションを返す。

 土村が演じた亜希子は耶雲がスクープを狙う猟奇殺人事件の被害者という役どころだが、実は彼女は恭介の元恋人であり本作の“もう一人のヒロイン”。彼女の<正体>は公開後多くの反響を呼んでいる。耶雲と亜希子の関係性は公開前にはネタバレにつながる為、「どんな役で出てるの?と友達に聞かれた時、ここで話してしまったら楽しみを奪ってしまうんじゃないかと心配があって、とにかく観て!という言い方しか出来ませんでした(笑)」と土村。緊張感のあるサスペンスフルなシーンとは打って変わり、2人が紡ぐ幸せに満ちたシーンは観る者に温かみをもたらし、岩田自身も「天国と地獄ぐらい違いますよね。実は亜希子とのシーンをクランクインしてから、まとめて撮り終えてしまいました。なので、その撮影が終わった後は、ずーっと闇でしたね。辛く長いトンネルに居るようでした」とコメント。そして、「亜希子とのシーンを撮り終えた後、常にその時の感情を忘れないでほしいとずっと監督から言われていました。その感情がその後のシーンに響くというか。とにかく胸の内にマグマを溜めておいてくれと言われて。何度も観て頂いたら分かると思うのですが、<第二章>から映画は始まります。あのときにはもう、恭介は既に化物なんですよね」と。

 視聴障害を持つ亜希子という難役でもある亜希子を演じるにあたり、「このような機会が頂けることって中々ないので有り難いと思い、きちんとやり遂げることを目標としていました。日常生活に点字だったり、白状だったりを取入れてなるべく自分の日常に溶け込むように努力をしていました」と土村。すると岩田が「亜希子は盲目の女性の役でしたので、中々お芝居中に目線が合うことが少なくて。緊張しなくて言い分めっちゃガン見してましたね(笑)きめ細やかな肌をしているなと、どのシーンでも思っていました(笑)」と2人での撮影を振り返る。
 その話を受けて、土村は「私もあまり目線が合わせる事が出来なかったので。正直、どんな顔をしているのか見ることが出来ないまま、完成品を観て。なので、完成した作品を観た時に、初めてこんな顔をされていたんだなとか、確認出来ました。私の中ではそれが本当に良かったです」とコメント。

また「結構、人見知りな方なので、中々自分から話しかけることが出来なくて。でも恋人の役なので、どう距離感を縮めていけばいいのかなと、最初の頃は緊張していたのですが、岩田さんのお人柄と言うんですかね。沢山話しかけて頂いて」と撮影現場での岩田について土村が明かすと、岩田が「“好きな食べ物はなんですか?”なんて小学生のような質問をしました。その時、“枝豆”との返事が帰ってきて驚きました(笑)」と笑いを誘いながら、続けて「この雰囲気がすごく、“亜希子”なんです。沢山登場人物がいる中で、本当に一輪の花って感じでした。みんな人間の裏があるような役柄の中で、一人だけ光というか。ぴったりだなと思いました」と。
 耶雲の婚約者・百合子を演じた山本美月に関しては「今回難しかったのが、演技をしている人を演じていたので、フラットに一人の人物を演じていたというより、三役演じていたような感覚です。百合子とのシーンは、受け取り手が、“なんでこんな強くあたっているんだろう?”とか、前半の些細な疑問とか違和感を積み重ねなければならない難しさがあったので。シンプルにキラキラとした映画のようなシーンを撮るわけにはいかず、微調整をしてもらいながら、しながら撮影を進めていました。美月ちゃんが一番番宣が大変だったと思います(笑)」と岩田は語る。

 そして、狂おしいまでに一途な愛に生きる男・恭介に関して「女性の方ならちょっと考えてしまうと思うんですけれど…これほど愛されてみたいななんて。羨ましいなと思ってしまったり」と土村。その話を受けて「でも、恭介はちょっとやばい奴ですよね(笑)変わる前から(笑)」と話す岩田に、土村が「亜希子からしたら傷つく行為かもしれませんが、傍観者からすると、恭介も亜希子を失う恐怖が芽生えて、それが消せなくなってしまって。その気持ちが分かるだけに、お互いに辛いなって思いました」と答え、<愛>についての話が白熱。本作の根幹を担う重要な<純愛>について、また<究極の愛の形>とは?と問われると「まだまだ見つけられていない気がします。特にこの作品を観て痛感したといいますか、自分の中で育んできた愛の大きさを改めて疑ったというか…
これからまだまだ探してみたいなと思います」と土村。

 岩田は「自己犠牲の精神じゃないですか?自分の経験というか、今までの反省を振り返っての意見ですけれども。“この人”“このこと”のためだったら命を懸けられるとか、自己犠牲を払えるかって言う精神は、一つ愛の形になっているのかなと思います」と語り、そう思える相手はいるか?との質問には「やっぱりメンバーですかね?(笑)みんなグループ愛に満ち溢れています。みんなグループの事を考えて、色々動いてるなと感じます」と少し照れくさそうな表情を見せる一幕も。
 そして、最後は「サスペンスとしても楽しんで頂ける中で、究極の愛というか、恭介という一人の人物の愛の形を目にできる作品になっています。愛について改めて、考えさせられるような作品です。是非、もっと色んな“こういう愛を受け取りました”っていう映画の感想が聞けるのを楽しみにしています」と土村、「この映画は僕にとって、すごく思い入れの強い作品です。原作小説を元に瀧本監督と、一番辛かったであろう想いを共有して、一緒に現場で戦ったのが、今となっては最高の思い出だなと思っています。そういう映画に出会えたことも自分にとってすごく幸せなことだと。この映画が、もっともっと世の方に広がっていてほしいなと節に思っています。サスペンス的な要素だったり、そういう大どんでん返しの楽しみもありますが、この映画の伝えたいテーマは愛だったりとか、人は愛のためにどのくらい変われるのかということです。実は、工さんが演じた木原坂とか、北村さんが演じた小林も、みんな愛の為の行動が故に、ボタンの掛け違いで、衝撃の結末を迎えてしまう。すごく儚くて切なくて、すごく苦しい心臓を鷲掴みにされるような作品だと思いますが、その根底にある愛を観て頂いて、もう一度、生活の中で、愛って何なんだろうとか思い返して頂ける作品だと思っています。サスペンスの仕掛けも楽しんで頂きつつ、そういった真のテーマも受け取ってもらえたら嬉しいです」との熱い想いを語り、最後は<開花宣言>を先日迎えたということで、桜の花びらを手に持った来場者たちと共に、フォトセッションを行いイベントは幕をおろした。

©2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会

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最終更新日
2018-03-22 10:10:00
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