ファウスト(2012) 作品情報
ふぁうすと
19世紀初頭、神秘的な森に囲まれたドイツの町。高名な学者、ファウスト博士(ヨハネス・ツァイラー)は生きる意味を探して、助手のワーグナー(ゲオルク・フリードリヒ)とともに、“魂”の存在を研究していた。研究費が底をつき、父の診療所へ赴いたファウストだったが、貧しい患者たちの診察を黙々と続ける父から追い返され、町を彷徨う。いつしか悪魔と噂される高利貸マウリツィウス・ミュラー(アントン・アダシンスキー)の家へ辿り着き、指輪を担保に借金を願い出るが、マウリツィウスは“金は貸さないが、別の形で力になろう”と提案。借金を断られたと思ったファウストがそのまま帰宅すると、そこへ正装したマウリツィウスが現れ、部屋にあった毒の小瓶を飲み干してしまう。人間離れしたマウリツィウスに興味を抱いたファウストは、彼とともに出かけた町で美しい女性マルガレーテ(イゾルダ・ディシャウク)に心奪われてしまう。続いて、兵士たちが集う地下酒場で騒ぎを起こしたマウリツィウスは、ファウストにフォークを握らせると、兵士の1人、バレンティンを刺し殺してしまう。その場を逃げ出したファウストは、罪の意識に苛まれ、遺族に償いたいとマウリツィウスに申し出るが、バレンティンがマルガレーテの兄だった事実を知り、愕然とする。バレンティンの葬儀に紛れ込んだファウストは、マルガレーテを慰めつつ、束の間の逢瀬を楽しむ。しかし、事件の真相を知ったマルガレーテから、兄を殺したのかと尋ねられ、やむなく事実を認める。すべてを知られながらも、マルガレーテへの想いを断ち切れないファウストは、再びマウリツィウスの元へ。一晩だけでもマルガレーテとともに過ごしたいと懇願する彼に、マウリツィウスが差し出した1枚の紙。それは、魂と引き換えにその望みを叶えるという契約書だった。ファウストは、躊躇うことなく悪魔の差し出した契約書に自らの血で署名する……。
「ファウスト(2012)」の解説
文豪ゲーテの名作を「太陽」のアレクサンドル・ソクーロフ監督が映画化。人生に迷い、生きる意味を探し求めていた学者が、愛を求めて悪魔と契約したことから翻弄されてゆく姿を描く。主演は、アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品「Revanche」にも出演のヨハネス・ツァイラー。ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞。
「太陽」の名匠アレクサンドル・ソクーロフが、ゲーテの代表作を映画化。研究費に充てる金を借りようと、高利貸しのミュラーのもとを訪ねたファウスト博士。だが、ミュラーに「生きる意味を教えてやる」と囁かれ、ある美少女に引き合わされる。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2012年6月2日 |
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キャスト |
監督:アレクサンドル・ソクーロフ
出演:ヨハネス・ツァイラー アントン・アダシンスキー イゾルダ・ディシャウク ゲオルク・フリードリヒ ハンナ・シグラ |
配給 | セテラ・インターナショナル |
制作国 | ロシア(2011) |
上映時間 | 140分 |
公式サイト | http://www.cetera.co.jp/faust/ |
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