恐怖(2009) 作品情報
きょうふ
脳科学研究者の太田悦子(片平なぎさ)・行雄夫妻は、森の奥の自宅で16ミリフィルムを見ていた。取り壊された病棟の地下室で悦子が見つけたそのフィルムには、戦前の満州で撮影された脳の実験の様子が映されていた。被験者たちが何かを凝視する姿を見た悦子は、自分たちに見えないものが見えていると呟く。やがて、スクリーンに白い光が現われる。悦子と行雄、偶然部屋に入ってきた幼い娘のみゆきとかおりは、巨大化するその光に目を奪われる。17年後、26歳になったみゆき(中村ゆり)は、すでに自殺した行雄の後を追うように、インターネットで知り合った人々と集団自殺をする決意をする。みゆきは発起人の服部(斉藤洋一郎)、理恵子(波多野桃子)、和志(郭智博)、拓巳(松嶋亮太)と地方の駅で合流し、ワゴン車で森の中の空き地に行く。一行が一斉に睡眠薬を飲み、練炭に火をつけると、急速に意識が薄らいでいく。みゆきは、悦子が経営する病院の隔離病棟で目を覚ます。フィルムを見て以来、悦子はここで非合法の脳手術を行っていた。被験者の脳のシルビウス裂という部位に電極で刺激を与えると、人間には見えないもうひとつの現実が見えるという。悦子はその実験を繰り返し、人間の霊的な進化を追究していた。数日後、失踪した姉を探してかおり(藤井美菜)が上京してくる。かおりはみゆきの恋人の本島(日下部そう)、刑事の平沢(高橋長英)と共に、みゆきのマンションを訪れる。かおりはその部屋に泊まり、夢の中でみゆきと会う。みゆきはかおりに、危険な人物が近づいていることを警告する。翌日、みゆきが言っていたのが悦子のことだと判明する。悦子は、理恵子を連れて隔離病棟を脱走したみゆきを探していた。かおりは本島を連れ、森の中のかつての我が家を訪れる。廃屋となったその家で、別人のように変わり果てたみゆきと理恵子を見つける。みゆきを隔離病棟に連れ帰った悦子とかおりに、想像を絶する恐怖が訪れる。
「恐怖(2009)」の解説
禁断の領域に触れた美しい姉妹の運命を描くサイコ・ホラー。死の誘惑に取り憑かれた姉の行方を追って上京した妹は、脳の人体実験を繰り返す母と再会する。監督は、「リング」脚本の高橋洋。出演は、「シムソンズ」の藤井美菜、「パッチギ! LOVE&PEACE」の中村ゆり、ドラマ『左目探偵EYE』の片平なぎさ。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2010年7月10日 |
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キャスト |
監督:高橋洋
出演:藤井美菜 中村ゆり 片平なぎさ 日下部そう 斉藤陽一郎 吉野公佳 長宗我部陽子 郭智博 松嶋亮太 波多野桃子 高橋長英 |
配給 | 東京テアトル |
制作国 | 日本(2009) |
上映時間 | 94分 |
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