マリと子犬の物語 作品情報
まりとこいぬのものがたり
役場に務める石川優一(船越英一郎)は、父の勇造(宇津井健)と息子の亮太(広田亮平)、そして娘の彩(佐々木麻緒)の4人で、新潟県山古志村に住んでいた。妻の幸子はすでに他界していたが、長岡で美容院に勤務する妹の冴子(松本明子)がときおり訪れては、母親代わりに食事の面倒などを見てくれていた。ある日、亮太と彩は1匹の捨てられた子犬を見つける。マリと名付けられたその雌犬は、石川家の新たな家族となった。翌年となる2004年、すっかり成長したマリは3匹の子犬を産み、亮太と彩は毎日を元気に過ごしていた。そして、迎えた10月23日の午後5時56分。新潟県中越地方を震源に、マグニチュード6.8の大地震が発生する。一瞬にして山々は崩れ、地面は裂け、家屋が崩れ落ちる。優一は仕事で山古志を離れており、亮太は小学校の課外授業中で無事だった。しかし、家にいた勇造と彩は倒壊した家屋の下敷きとなっていた。 そんな二人を救ったのは、マリと子犬たちだった。救助にやってきた自衛隊の安田隊員(高嶋政伸)を、倒壊した石川家まで誘導したのだ。石川一家は救助ヘリで運搬されることになったが、マリたちの同乗は許されなかった。「マリー!」彩の悲痛な叫び声を残して、ヘリは村をあとにする。そのヘリの姿を、マリはいつまでも見送り続けた。翌日から、マリたちのサバイバルが始まった。食物を探し求め、カラスたちと闘い、穴を掘って湧き水をすするマリと3匹の子犬たち。一方、長岡の避難所の亮太と彩は、山古志村に嵐が近づいていることを知り、無謀にもマリたちを救助に向かう。道路が分断されているため、裏山を歩いて山古志を目指す二人だが、雨に打たれて彩は発熱する。息子たちの不在に気がついた優一は、そのあとを追ってなんとか二人を発見することができた。やがて余震も納まって、亮太と彩らもヘリで村を訪れる。そこには、逞しく生き抜いたマリと子犬たちの姿があった。
「マリと子犬の物語」の解説
2004年に起こった新潟中越地震の被災者と飼い犬の実話を描いた絵本『山古志村のマリと三匹の子犬』が原作のヒューマン・ドラマ。出演は、船越英一郎、松本明子、宇津井健など。監督は、連続ドラマ『ゴールデンボウル』『瑠璃の島』などを手掛け、本作が映画監督デビュー作となる猪俣隆一。音楽は「ハウルの動く城」などの久石譲が手掛けた。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年12月8日 |
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キャスト |
監督:猪股隆一
原作:桑原眞ニ 大野一興 出演:船越英一郎 松本明子 広田亮平 佐々木麻緒 高嶋政伸 小林麻央 小野武彦 宇津井健 徳井優 梨本謙次郎 重田千穂子 螢雪次朗 角替和枝 蛭子能収 三宅弘城 |
配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(2007) |
上映時間 | 124分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:4.28点★★★★☆、162件の投稿があります。
P.N.「875」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2020-08-11
周囲に迷惑をかけたり、子供達は自分の命を危険にさらしたり、批判的な意見を理解したうえで私はこう思う。人には理屈をこえて命をかける価値があるときがある。この子どもたちにとってはマリと3匹の子犬が命をかける価値がある存在だったと考えたいです。