隠し剣 鬼の爪 作品情報

かくしけんおにのつめ

幕末の東北、海坂藩。母の生前に奉公に来ていた百姓の娘・きえと、3年振りに町で偶然再会した平侍の片桐宗蔵。だが、伊勢屋という大きな油問屋に嫁ぎ幸せに暮らしているとばかり思っていた彼女の、痩せて哀しげなその容子に胸を痛めた彼は、それから数ヵ月後、きえが過労で倒れ病床に臥せっていると聞くや、嫁ぎ先へ乗り込み強引に彼女を連れ帰るのだった。その甲斐あって、やがてきえの体は順調に回復。宗蔵の侘しい独身生活も、明るさを取り戻した。しかし、彼の行動は藩内で悪評を呼び、きえを実家に帰すことを余儀なくされてしまう。そんな矢先、大事件が起こった。海坂藩江戸屋敷で謀反を働いた罪で郷入りの刑に処されていた狭間弥市郎が牢を破り、百姓の家に人質をとって立て籠もったのだ。弥市郎は藩内きっての剣豪。そこで、大目付の甲田は彼と同じ剣術指南役・戸田寛斎の門下生だった宗蔵に討手を命じた。果たして、宗蔵は弥市郎との戦いに挑むも、弥市郎の命を奪ったのは――鉄砲隊の放った銃弾だった。侍らしい最期を遂げられなかった弥市郎の悔しさを嘆く宗蔵。更に、家老の堀が夫・弥市郎の命乞いにやって来た桂の体を玩んだことを知った彼は、ふたりの無念を晴らすべく、戸田から授かった秘剣“鬼の爪”で堀の命を奪う。その後、侍の道を捨て蝦夷へ旅立つ決意をした宗蔵は、きえに胸に秘めていた想いを伝え、きえも宗蔵の気持ちを受け止めるのだった。

「隠し剣 鬼の爪」の解説

幕末の世、予期せぬ運命に翻弄される下級武士の生き様と、奉公娘との身分を越えた純愛を描いた時代劇。監督は「たそがれ清兵衛」の山田洋次。藤沢周平の2篇の原作『隠し剣鬼ノ爪』『雪明かり』を、山田監督と「釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!?」の朝間義隆が共同で脚色。撮影を「油断大敵」の長沼六男が担当している。主演は、「ラブドガン」の永瀬正敏と「ナイン・ソウルズ 9 souls」の松たか子。第29回報知映画賞最優秀主演女優賞(松たか子)受賞、第7回日本シナリオ作家協会菊島隆三賞(山田洋次)受賞、文化庁支援作品。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2004年10月30日
キャスト 監督山田洋次
原作藤沢周平
出演永瀬正敏 松たか子 吉岡秀隆 小澤征悦 田畑智子 高島礼子 緒形拳 小林稔侍 倍賞千恵子 田中邦衛 田中泯 綾田俊樹 神戸浩 光本幸子 松田洋治 赤塚真人 笹野高史 香川耕二 近藤公園 松野太紀 北山雅康 小市慢太郎 山村嵯都子 斉藤奈々 笠井一彦 佐藤亮太 前田淳 水野貴以 志乃原良子 土方錦ノ助 鍋島浩 吉良浩一 中島崇博 武田博之 福岡貴之
配給 松竹
制作国 日本(2004)
上映時間 131分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「PINPON」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2021-03-17

BS日テレで2021年3月17日見ていましたが途中でやめました。突然現代語でセリフを言うようになりがっかりです。監督何を考えているのですか。地に落ちましたね。いままで男はつらいよをはじめたくさんの作品をみてきましたが残念。

最終更新日:2022-07-26 11:03:38

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