長崎ぶらぶら節 作品情報
ながさきぶらぶらぶし
日本三大花街のひとつと言われた丸山の遊郭に売られておよそ40年、長崎一と言われるまでの名芸者となった愛八は、その気っぷのよさから誰からも慕われていた。ある日、彼女は五島町の大店・万屋の十二代目で、長崎でも指折りの風俗研究の学者・古賀と運命的な出会いを果たす。学問を極める為なら、財産を使い果たしても構わないと考えている古賀。そんな古賀の頼みを受けて、愛八は長崎に伝わる歌を探し記録する旅に同行する。旅は約二年間に渡り、やがてふたりの間に特別な感情が芽生えるが、決して肌を重ねることはなかった。旅の終わり、ふたりは長崎ぶらぶら節という歌に出会う。それは、愛八にとって想い出の歌であった。彼女が遊郭に売られる時、女衒の男が歌ってくれた歌だったのだ。歳月が過ぎ、年号は昭和へ移った。古賀と会わなくなっていた愛八は、少女の頃から可愛がっているお雪に芸を仕込んでいた。ところが、そのお雪が肺病にかかってしまう。決して安くはない治療費用を捻出する為、詩人・西條八十の紹介で“長崎ぶらぶら節”をレコードに吹き込み、その印税を全てお雪の治療費に当てる愛八。今や、お雪は愛八の人生そのものとなっていた。お陰でお雪は快復し、お披露目の日を迎える。だが、その席に披露目の資金を提供してくれた古賀が招待されていることを知った愛八は、決して顔を出そうとしなかった。彼女は、古賀への想いを一通の手紙に認めると、参詣した身代わり天神の境内で息絶えるのであった。
「長崎ぶらぶら節」の解説
長崎・丸山を舞台に、無償の愛に生きた芸者の人生を描く文芸ロマン。監督は、本作が映画初監督作となるTV『あ・うん』の深町幸男。第122回直木賞を受賞したなかにし礼による同名小説を、「異人たちとの夏」の市川森一が脚色。撮影を」の鈴木達夫が担当している。主演は、「時雨の記」の吉永小百合と渡哲也。2000年9月9日長崎・長崎東映にて先行上映。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2000年9月15日 |
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キャスト |
監督:深町幸男
原作:なかにし礼 出演:吉永小百合 渡哲也 高島礼子 原田知世 藤村志保 いしだあゆみ 尾上紫 高橋かおり 松村達雄 岸部一徳 永島敏行 勝野洋 内海桂子 渡辺いっけい |
配給 | 東映 |
制作国 | 日本(2000) |
上映時間 | 115分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-01-04
なかにし礼原作の本篇撮影は鈴木達雄,色彩も綺麗な純愛物語はプラトニックな関係,唄の伝承性を重んじたぶらぶら節等の採集の旅路と哀歌